Takaのエンタメ街道

一生を映画に捧ぐと決めたTakaが主に映画・テレビ・音楽について書くブログです。

<週刊興行批評>X-MENシリーズの興行を振り返る!

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今週は初登場した「X-MEN:ダーク・フェニックス」、「ザ・ファブル」、「きみと、波にのれたら」の興行の動向と3週連続No.1の「アラジン」について言及していきます。

 

 

1.先週末のランキング

まずは、先週末のランキングを見てみましょう。

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1位は「アラジン」。土日2日間で動員69万1000人、興収9億9600万円と先週に引き続き非常に落ちの少ない興行を展開。累計では動員385万人、興収55億円を突破している。

2位は初登場ザ・ファブル」。土日2日間で動員22万9000人、興収3億1000万円をあげ、初日から3日間の累計では動員30万人、興収4億円に届く勢いの好スタートとなっている。

3位は初登場X-MEN:ダーク・フェニックス」。土日2日間で動員9万5000人、興収1億3200万円をあげ、初日からの3日間では動員13万人、興収1億8000万円を突破した。

4位は「メン・イン・ブラック:インターナショナル」。累計では、間もなく動員50万人、興収7億円に達する。

5位は「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」。累計で動員169万人、興収24億円を突破した。

6位は「コンフィデンスマンJP」。累計で動員205万人、興収26億円を突破している。

7位は「劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEキングダム」。

8位は「ガールズ&パンツァー 最終章 第2話」。累計興収は2億8000万円を突破した。

9位は初登場きみと、波にのれたら」。初日からの3日間で動員6万2000人、興収8200万円を突破した。

10位は「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」。累計興収は2億3000万円を突破した。

 

2.興行チェック!「アラジン」

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今週も1位でV3となった「アラジン」についても少し触れておきたい。

累計の興行収入も55億円を突破するなど勢いが衰える気配がない。

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こちらは同じくディズニー実写として大ヒットした「美女と野獣」、現在、今年No.1の興収を記録している「名探偵コナン 紺青の拳」の3週目までの各週末ごとを比較したものになる。3週目までの累計では「美女と野獣」が勝ってしまうが、週末ごとの興収では「アラジン」が勝った結果となった。しかも、「美女と野獣」に関してはGW期間の公開だったが、6月公開でこの成績は異例と言ってもいいだろう。

しかも、「名探偵コナン」を上回るペースで稼いでいるため、来月あたりには興収が抜かれていてもおかしくない。

 

3.興行チェック!「ザ・ファブル

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今週、初登場2位は岡田准一主演の「ザ・ファブル」。岡田准一が久々に本格的アクションをしたことでも話題の一作。

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こちらが近年の岡田准一出演作品の興収をまとめたデータだ。去年、「散り椿」、「来る」と主演作を立て続けに公開するも大ヒットとまではいかなかったが、今回はその2作を上回るオープニング成績となった。最終興収20〜25億円もあり得るだろう。世間は岡田准一のこういう姿を求めていたのだろうか?

 

4.興行チェック!「X-MEN:ダーク・フェニックス」

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初登場3位となったのはX-MENシリーズの新作だ。

しかし、本作はFOX製作下で何度も公開延期を重ねた上に(実質1年半延期してる)、アメリカではディズニーがFOXを買収したため、X-MENでは初めてのディズニー配給作品だ(なお、日本ではFOX配給のままである)。そして、ディズニーに買収されたため、X-MENシリーズは一度リセット。現体制でのX-MENシリーズはこれが最後となる(宣伝でも「最後のX-MEN」と強調されている)。

それでは、FOX製作下の現・X-MENシリーズを興収で振り返ってみよう。

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ヒュー・ジャックマンハル・ベリーが主演の初期3部作は15億超えのヒットを記録。しかし、ウルヴァリンのスピンオフ以降なかなか10億を超えるということは出来ていなかった。こうして見るとスピンオフの俺ちゃんこと「デッドプール」シリーズの大ヒットが目立つ形となっている。

そして、「ダーク・フェニックス」については上の表に挙げてる通り。最終興収10億は厳しく、6〜8億といったところだろう。

ここまで20年近くもの間、アメコミ映画を支えた20世紀FOXX-MENシリーズには敬意を表したいところ。

 

5.興行チェック!「きみと、波にのれたら」

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初登場9位は「きみと、波にのれたら」。

一昨年、「夜は短し歩けよ乙女」で日本アカデミー賞最優秀アニメーション映画賞、「夜明け告げるルーのうた」でアヌシー国際アニメーション映画祭*1で長編部門グランプリを受賞するなど注目されている(されるべき)アニメーション作家の一人、湯浅政明監督の新作だ。

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(映画.comより)

東宝配給ということもあってか、公開館数が299館とそれなりの規模で上映されたが、興収は1億円を切るなど厳しい結果となっている。

先週、小〜中規模でのアニメ上映のヒット連発について紹介したが、それに続くことは出来なかった。

夜は短し歩けよ乙女」は最終興収5.3億円。その倍の規模で公開された本作がそれを超えることができるのか。厳しいスタートとなっている。

 

6.今週の注目作

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」(6月28日公開)

若手俳優トム・ホランドが新たにスパイダーマン/ピーター・パーカーを演じ、「アベンジャーズ」を中心とした「マーベル・シネマティック・ユニバース」の世界に参戦した「スパイダーマン ホームカミング」の続編。「アベンジャーズ/エンドゲーム」後の世界を舞台に、スパイダーマンこと高校生のピーター・パーカーが真のヒーローへと成長していく姿を描く。

夏休みに学校の友人たちとヨーロッパ旅行に出かけたピーターの前に、元「S.H.I.E.L.D.」長官でアベンジャーズを影から支えてきたニック・フューリーが現れる。一方、ヨーロッパの各都市をはじめ世界各国には、炎や水など自然の力を操るクリーチャーが出現。世界に危機が迫るなか、ニックは「別の世界」からやってきたという男ベックをピーターに引き合わせる。

監督は、前作に続いてジョン・ワッツが務めた。ベック役に「ナイトクローラー」のジェイク・ギレンホール

新聞記者」(6月28日公開)

「怪しい彼女」などで知られる韓国の演技派女優シム・ウンギョンと松坂桃李がダブル主演を務める社会派サスペンス。東京新聞記者・望月衣塑子の同名ベストセラーを原案に、若き新聞記者とエリート官僚の対峙と葛藤をオリジナルストーリーで描き出す。

東都新聞の記者・吉岡エリカのもとに、医療系大学新設計画に関する極秘情報が匿名FAXで届く。日本人の父と韓国人の母のもとアメリカで育ち、強い思いを秘めて日本の新聞社で働く彼女は、真相を突き止めるべく調査に乗り出す。一方、内閣情報調査室の官僚・杉原は、現政権に不都合なニュースをコントロールする任務に葛藤していた。そんなある日、杉原は尊敬するかつての上司・神崎と久々に再会するが、神崎はその数日後に投身自殺をしてしまう。真実に迫ろうともがく吉岡と、政権の暗部に気づき選択を迫られる杉原。そんな2人の人生が交差し、ある事実が明らかになる。

監督は「デイアンドナイト」の藤井道人

今日も嫌がらせ弁当」(6月28日公開)

シングルマザーの母親と反抗期の娘が弁当を通じて交流する様子をつづり、ブログから書籍化もされて人気を集めた同名エッセイを、篠原涼子芳根京子の共演で映画化。

自然と人情が豊かな八丈島で、次女の双葉と暮らしているシングルマザーの持丸かおり。幼いころは「大人になったらお母さんと一緒にレストランをやる」と言っていた双葉も、最近ではすっかり反抗期に突入し、生意気な態度で何を聞いても返事すらしない。そんな娘への逆襲にと、かおりは双葉の嫌がる「キャラ弁」を作り続けているのだが、やがてそのお弁当は、会話のない娘への大切なメッセージへと変わっていく。

母親のかおりを篠原、反抗期の娘・双葉を芳根が演じるほか、佐藤隆太松井玲奈佐藤寛太が共演。「僕たちと駐在さんの700日戦争」「レオン」の塚本連平が監督・脚本を手がけた。

ハッピー・デス・デイ」(6月28日公開)

誕生日に殺された主人公が目を覚ますと再びその日の朝に戻り、自分が殺される誕生日を何度も繰り返すことになる姿を描いた新感覚のタイムループホラー。「ゲット・アウト」「スプリット」「ハロウィン」などホラー、サスペンス作品を数々ヒットさせているプロデューサーのジェイソン・ブラムが製作。

イケてる女子大生で遊んでばかりのツリーは、誕生日の朝も見知らぬ男のベッドで目を覚ます。慌しく日中のルーティンをこなした彼女は、夜になってパーティに繰り出す道すがら、マスク姿の殺人鬼に刺し殺されてしまう。しかし気がつくと、誕生日の朝に戻っており、再び見知らぬ男のベッドの中にいた。その後も同じ一日を何度も繰り返すツリーは、タイムループから抜け出すため、何度殺されても殺人鬼に立ち向かうが……。

主演は「ラ・ラ・ランド」にも出演したジェシカ・ロース。監督は「パラノーマル・アクティビティ 呪いの印」のクリストファー・ランドン。

凪待ち」(6月28日公開) (PG12)

孤狼の血」の白石和彌監督が、香取慎吾を主演に迎えて描くヒューマンサスペンス。「クライマーズ・ハイ」の加藤正人が脚本を手がけ、人生につまずき落ちぶれた男の喪失と再生を描く。

無為な毎日を送っていた木野本郁男は、ギャンブルから足を洗い、恋人・亜弓と彼女の娘・美波とともに亜弓の故郷である石巻に移り住むことに。亜弓の父・勝美は末期がんに冒されながらも漁師を続けており、近所に住む小野寺が世話を焼いていた。人懐っこい小野寺に誘われて飲みに出かけた郁男は、泥酔している中学教師・村上と出会う。彼は亜弓の元夫で、美波の父親だった。ある日、美波は亜弓と衝突して家を飛び出す。亜弓は夜になっても帰って来ない美波を心配してパニックに陥り、激しく罵られた郁男は彼女を車から降ろしてひとりで捜すよう突き放す。その夜遅く、亜弓は遺体となって発見され……。

くちびるに歌を」の恒松祐里が美波、「ナビィの恋」の西田尚美が亜弓、「万引き家族」のリリー・フランキーが小野寺を演じる。

COLD WAR あの歌、2つの心」(6月28日公開)

ポーランド映画で初のアカデミー外国語映画賞に輝いた「イーダ」のパベウ・パブリコフスキ監督が、冷戦下の1950年代、東側と西側の間で揺れ動き、時代に翻弄される恋人たちの姿を、美しいモノクロ映像と名歌で描き出したラブストーリー。2018年・第71回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した。

ポーランドの音楽舞踏学校で出会ったピアニストのヴィクトルと歌手志望のズーラは愛し合うようになるが、ヴィクトルは政府に監視されるようになり、パリへと亡命する。夢をかなえて歌手になったズーラは、公演活動で訪れたパリやユーゴスラビアでヴィクトルと再会。パリで一緒に暮らすが、やがてポーランドに戻ることに。ヴィクトルは彼女の後を追ってポーランドも戻るのだが……。

ホットギミック ガールミーツボーイ」(6月28日公開)

乃木坂46」の堀未央奈が映画初主演を務め、「溺れるナイフ」の山戸結希監督が相原実貴原作の同名コミックを実写映画化。

平凡な女子高生・成田初は、兄、妹、両親に囲まれたごく普通の家庭で暮らしていた。同じ社宅に住む幼なじみで昔から初の憧れの存在だった小田切梓。口は悪いが傷ついた初を励ましてくれる橘亮輝。初の兄で、ある秘密を持つ凌。初を取り巻く3人の男性との間で、彼女の心が揺れ動いていく。

主人公の初役を堀が演じるほか、亮輝役を清水尋也、梓役を板垣瑞生、凌役を間宮祥太朗がそれぞれ演じる。

劇場版パタリロ!」(6月28日公開)

1978年の連載開始から40年以上にわたって愛され続ける魔夜峰央の人気コミック「パタリロ!」を、2016年の2.5次元ミュージカル化に続いて実写映画化。

常春の国マリネラ王国の皇太子パタリロ・ド・マリネール8世が、側近のタマネギ部隊を引き連れて大英帝国にやって来た。やがてパタリロの前に、ボディガードを任命されたバンコランと謎の美少年記者マライヒが現れる。権力争いで命を狙われているパタリロを中心に美少年たちの耽美な世界が繰り広げられ、舞台はマリネラ王国、銀河系宇宙、埼玉県春日部、バンコランの過去など時空を越えて駆け巡るが……。

舞台版の演出を手がけた小林顕作がメガホンを取り、キャストにも主人公・パタリロ役の加藤諒をはじめ舞台版のメンバーが再結集した。

神と共に 第二章 因と縁」(6月28日公開)

韓国の人気ウェブコミックを実写映画化し、世界的ヒットを記録したファンタジーアクション2部作の第2章。

1000年間で48人の死者を転生させた冥界の使者ヘウォンメクとドクチュン、カンニムは、あと1人を転生させれば自分たちも新しい生を得ることができる。カンニムは怨霊だったジャホンの弟スホンを、最後の裁判を受ける貴人に決める。本来なら怨霊は消滅させなければならないが、閻魔大王はある条件と引き換えにカンニムの提案を受け入れる。その条件は、ソンジュ神に守られて冥界からの使者をことごとく追い払ってしまう老人チュンサムを冥界に連れてくること。下界に降りた彼らは、ソンジュ神から驚くべき真実を知らされる。

カンニムを「お嬢さん」のハ・ジョンウ、ヘウォンメクを「アシュラ」のチュ・ジフンが演じる。共演に「新感染 ファイナル・エクスプレス」のマ・ドンソク、「新しき世界」のイ・ジョンジェ。「ミスターGO!」のキム・ヨンファ監督がメガホンを取る。

無双の鉄拳」(6月28日公開)

新感染 ファイナル・エクスプレス」「犯罪都市」のマ・ドンソクが、誘拐された妻を追う男を演じたノワールアクション。

現在は愛する妻ジスと穏やかに暮らしているドンチョルは、かつては一度キレたら最後、誰にも止めることできない「雄牛」の異名で恐れられていた。ある夜、ちょっとした揉め事でジスを怒らせてしまったドンチョルは急いで自宅に戻るが、部屋は荒らされ、そこにジスの姿はなかった。そこへジスを誘拐したという電話が入る。電話の主はドンチョルに身代金を要求せず、逆に金を渡すからジスのことは忘れろとの提案をもちかけてくる。怒りに震えるドンチョルは、警察に頼ることなく妻を助け出すために独自で動き出す。

それいけ!アンパンマン きらめけ!アイスの国のバニラ姫」(6月28日公開)

やなせたかしが生み出した国民的キャラクター、アンパンマンの活躍を描くアニメ「それいけ!アンパンマン」の劇場版31作目。

みんなに届ける美味しいアイスを作っている「アイスの国」のバニラ姫は、上手にアイスを作ることができず、アイスの国を飛び出してしまう。やがてアンパンマンたちと出会い、アイス作りに本当に大切なものに気づいたバニラ姫だったが、アイスの国を「バイキンアイスの国」に作り変えようと企むばいきんまんが、バイキンアイスロボを発明して大暴れ。アンパンマンたちはアイスの国を守るため立ち上がる。

バニラ姫の声を、女優の榮倉奈々が担当。そのほか、お笑いコンビ「ANZEN漫才」のみやぞん&あらぽんがゲスト声優出演。

センコロール コネクト」(6月29日公開)

漫画家やイラストレーターとして活躍する宇木敦哉がほぼひとりで製作し、2009年に劇場公開もされて話題を集めた「センコロール」と、約10年ぶりの続編として完成した「センコロール2」を同時上映。

ビルの屋上に突如出現した謎の白い生物を「センコ」と名づけた高校生のテツは、自在に姿を変える能力をひそかに使いながら高校生活を送っていた。しかし、その秘密を同じ学校に通う少女ユキに知られてしまう。そんな2人の前にセンコを狙う少年シュウが現れ、思いもよらぬ騒動が巻き起こる。そして、その騒ぎがひと段落したころ、今度はシュウを追ってやってきたという少女カナメが現れる。彼女の登場により、テツとユキ、そしてセンコの行く末はまたも予想外の方向へと導かれていく。

 

というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。

*1:世界最大級のアニメーション映画祭

<週刊興行批評>「MIB:インターナショナル」が初登場!&夏休み直前のアニメ映画決戦!

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今週は「メン・イン・ブラック:インターナショナル」と過去作から動向を探ったり、毎週続々とランクインしているアニメ映画を見ていきたいと思います。

 

 

1.先週末のランキング

まずは、先週末のランキングを見てみましょう。

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1位は「アラジン」。土日2日間で動員75万7000万人、興収10億9900万円をあげ、動員比98.8%、興収比97.9%という非常に落ちの少ない興行を展開し、累計ではすでに動員249万人、興収35億円を突破している。

2位は初登場メン・イン・ブラック:インターナショナル」。土日2日間で動員18万8000人、興収2億7500万円をあげ、初日からの3日間では、動員25万人、興収3億6000万円を突破した。

3位は「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」。累計で動員151万人、興収22億円を突破した。

4位は初登場ガールズ&パンツァー 最終章 第2話」。土日2日間で動員11万8000人、興収1億4500万円をあげた。

5位は「コンフィデンスマンJP」。累計で動員191万人、興収25億円を突破した。

6位は初登場劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEキングダム」。初日からの3日間で動員10万人、興収2億2000万円を突破した。

7位は初登場青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」。先行上映を含んだ土日2日間で動員6万人、興収1億100万円を突破した。

8位は「海獣の子供」。累計興収は2億4000万円を突破した。

9位は「キングダム」。累計で動員411万人、興収54億円を突破した。

10位は「空母いぶき」。累計で動員85万人、興収10億円を突破した。

 

2.興行チェック!「メン・イン・ブラック:インターナショナル」

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初登場2位となったのは「メン・イン・ブラック:インターナショナル」。

ウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズのコンビでおなじみのシリーズがMCUでヴァルキリーとソーでもコンビを組んでいるテッサ・トンプソンクリス・ヘムズワースを主演に迎えてリブートされた作品だ。

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シリーズの過去作の興収を一覧にして比較をしてみた。

初週末の成績を見ると前作「3」の半分ほどの成績という厳しいスタートとなった。

吹替版では主人公に今田美桜を起用したり、吉本坂46を吹替版主題歌や声優として起用などをし、映画ファンからの批判を浴びたが、これらが功を奏したとも言い難い。

評判が良いとも言えず、今週末以降の挽回も厳しいと思われ、最終興収も10〜20億で落ち着けばまずまずといったところだろう。

 

3.夏休み直前のアニメ映画決戦!

1ヶ月後には夏休みに突入するわけだが、今、アニメ映画が動員ランキングに続々とランクインしている。

先週末のランキングトップ10のうち、4作品はアニメ映画。しかも、どれも国産だ。

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まずは4位、「ガールズ&パンツァー 最終章 第2話」。

2013年にテレビシリーズ、15年には劇場版が公開され、根強い人気を集めるアニメ「ガールズ&パンツァー」のOVA「最終章」。2017年12月に公開された「第1話」から1年半。満を持しての第2話だ。

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興収も「第1話」とほぼ変わらない成績を叩き出し、このまま前作と変わらず6億円、あるいはそれ以上の成績となるだろう。

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続いて、6位には「劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEキングダム」。

2010年に発売されたPSP用ゲームを原作に、11年から16年にかけて4期まで放送された人気テレビアニメシリーズ初の劇場版だ。監督にはシリーズの副監督にして、「名探偵コナン 紺青の拳」の監督も務めた長岡智佳が務める。

初日からの3日間で動員10万人、興収2億2000万円を突破する大ヒットとなった。

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7位には「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」。

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」のタイトルでテレビアニメ化もされた鴨志田一による人気ライトノベルシリーズの初の劇場版だ。同名の原作小説第6巻と第7巻「青春ブタ野郎はハツコイ少女の夢を見ない」の内容をアニメ化した作品。

先行上映を含んだ土日2日間で動員6万人、興収1億100万円を突破した。

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8位は「海獣の子供」。

文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞や日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した五十嵐大介によるコミックをアニメ映画化。

鉄コン筋クリート」のSTUDIO4℃が制作、映画「ドラえもん」や「宇宙兄弟」などを手がけてきた渡辺歩が監督を務め、音楽を久石譲、主人公の声を芦田愛菜、主題歌が米津玄師が担当するということで話題を集めている作品だ。

2週目の累計興収は2億4000万円を突破している。

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なお、ランキングにはランクインしていないが、「天元突破グレンラガン」「キルラキル」の今石洋之監督と脚本家の中島かずきが再びタッグを組んだ「プロメア」が4.9億円と息の長いヒットを記録しているなど、小〜中規模のアニメが次々とヒットを記録している。

 

シネコンの発達により、こういったアニメーション映画が毎週上映され、入場特典やファンの足運びにより息の長いヒットを生み出す作品もあったりと今や日本映画界を支える柱となりつつあるこうしたアニメーション映画。こういった流れはしばらく続くだろうし、さらなる成長を秘めてるかもしれない。

 

4.今週の注目作

X-MEN:ダーク・フェニックス」(6月21日公開)

マーベルコミック原作の大ヒット作「X-MEN」シリーズの7作目で、原作コミックでも重要な作品として名高い「ダーク・フェニックス サーガ」を映画化。

X-MENのリーダーであるプロフェッサーXの右腕として、メンバーからの信頼も厚い優等生のジーン・グレイだったが、ある宇宙ミッションでの事故をきっかけに、抑え込まれていたもうひとつの人格「ダーク・フェニックス」が解放されてしまう。ジーン自身にも制御不能なダーク・フェニックスは暴走をはじめ、地上の生命体が全滅しかねない、かつてない危機が訪れる。

大ヒットテレビシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」で注目され、前作「X-MEN:アポカリプス」でジーン役に抜てきされたソフィー・ターナーが、今作でも再び同役を演じる。そのほか、プロフェッサーX役のジェームズ・マカボイ、マグニートー役のマイケル・ファスベンダー、ミスティーク役のジェニファー・ローレンスら、おなじみの豪華キャストが出演。これまでの「X-MEN」シリーズや「デッドプール」「LOGAN ローガン」などで製作や脚本を務めてきたサイモン・キンバーグがメガホンをとり、長編映画監督デビューを果たした。

ザ・ファブル」(6月21日公開)

2017年度講談社漫画賞を受賞した南勝久原作の人気コミックを岡田准一主演で実写映画化。

超人的な戦闘能力を持つ伝説の殺し屋ファブルは、育ての親であるボスから、1年間殺し屋を休業して普通の人間として生活するよう命じられる。もし誰かを殺したらボスによって処分されてしまうという厳しい条件の中、「佐藤アキラ」という偽名と、相棒ヨウコと兄妹という設定を与えられ、大阪で暮らしはじめたファブルは、生まれて初めての日常生活に悪戦苦闘。そんな中、偶然知り合った女性ミサキがある事件に巻き込まれたことから、ファブルは再び裏社会に乗り込んでいく。

相棒ヨウコを木村文乃、ボスを佐藤浩市が演じるほか、山本美月福士蒼汰柳楽優弥向井理ら豪華キャストが集結。カンヌをはじめ数々の広告祭で受賞歴を持つCM界の巨匠・江口カンが監督を務め、「20世紀少年」「GANTZ」の渡辺雄介が脚本を手がける。

きみと、波にのれたら」(6月21日公開)

夜明け告げるルーのうた」でアヌシー国際アニメーション映画祭の最高賞(クリスタル賞)、「夜は短し歩けよ乙女」で日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞するなど、手がける作品が続々と高い評価を受ける湯浅政明監督が、海辺の町を舞台に繰り広げられる青春ラブストーリーを描いたオリジナルの長編アニメーション映画。

サーフィンが大好きで小さな港町に引っ越してきた向水ひな子は、町で起こった火事騒動をきっかけに消防士の雛罌粟港(ひなげし・みなと)と知り合い、恋に落ちる。2人は互いにかけがえのない存在になっていくが、ある時、海で溺れた人を助けようとした港が命を落とし、そのショックでひな子は、大好きだった海を見ることすらできなくなってしまう。そんなある日、ひな子が2人の思い出の歌を口ずさむと、水の中に港が現れる。再び港と会えたことを喜ぶひな子だったが……。

主人公・港の声を声優初挑戦の片寄涼太GENERATIONS from EXILE TRIBE)、ひな子を川栄李奈が担当。脚本は「夜明け告げるルーのうた」「映画 聲の形」などを手がけた吉田玲子。

パピヨン」(6月21日公開)

脱獄映画の金字塔とも言われる1973年製作の「パピヨン」を、「パシフィック・リム」のチャーリー・ハナムと「ボヘミアン・ラプソディ」でアカデミー主演男優賞を受賞したラミ・マレックの共演でリメイク。

胸元に蝶の刺青をしていることから「パピヨン」と呼ばれる金庫破りの男は、身に覚えのない殺人の罪で終身刑を言い渡され、南米ギアナの絶海の孤島にある刑務所に投獄される。過酷な強制労働と、横暴な看守たちからゴミのように扱われる日々が続き、脱獄を決意したパピヨンは、紙幣を偽造した罪で逮捕された男ドガに目をつけ、ドガを守ることと引き換えに逃亡費用を稼ごうとする。やがて2人は奇妙な絆で結ばれていくが……。

オリジナル版同様、作家アンリ・シャリエールが無実の罪で投獄された実体験をもとに執筆した小説を原作に、オリジナルでスティーブ・マックイーンが演じた主人公パピヨン役をハナム、ダスティン・ホフマンが演じたドガ役をマレックが務めた。監督は「氷の季節」で東京国際映画祭の審査員特別賞を受賞した新鋭マイケル・ノアー。

劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」(6月21日公開)

息子である事を隠し、ゲーム好きの父親とオンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」をプレイする日々をつづり、ドラマや書籍にもなった人気ブログを坂口健太郎吉田鋼太郎の主演で映画化。

仕事一筋だった父が、ある日突然会社を辞めて家に帰ってきた。1日中ぼんやりとテレビを見ている父の姿を母と妹は遠巻きにながめていたが、何を考えているのかまったくわからなかった父の本音が知りたい欲求にかられたアキオは、オンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」の世界に父を導き、自分は正体を隠し、父とともにゲーム世界で冒険に出ることを思いつく。顔も本当の名前も知らないゲームの仲間たちに励まされながら、父と冒険を続ける中で、アキオは家族もこれまで知ることのなかった父の意外な一面を知ることとなる。

主人公の父子を坂口と吉田が演じるほか、佐久間由衣山本舞香佐藤隆太財前直見らが脇を固める。

ジョナサン ふたつの顔の男」(6月21日公開) (PG12)

ベイビー・ドライバー」のアンセル・エルゴートが主演を務め、正反対の2つの人格を持つ青年を演じたサスペンススリラー。

毎日のルーティーンを繰り返して生活する内向的な青年ジョナサンには、ジョンというもうひとつの人格があった。2人は脳にタイマーを埋め込んで午前7時と午後7時の12時間ごとに切り替わるように設定し、ビデオテープにメッセージを残すことで、知らない時間に起こった出来事について共有していた。「恋人をつくらない」など様々なルールを互いに厳守することで2つの人格を完璧にコントロールしてきたジョナサンだったが、ある女性との出会いによって平穏だった彼の日常は狂い始める。

共演に「あと1センチの恋」のスキ・ウォーターハウス、テレビドラマ「ホワイトカラー」のマット・ボマー、「エイプリルの七面鳥」のパトリシア・クラークソン

アマンダと僕」(6月22日公開) (PG12)

突然の悲劇で肉親を失った青年と少女の絆を描き、2018年・第31回東京国際映画祭で最高賞の東京グランプリと最優秀脚本賞をダブル受賞したフランス製ヒューマンドラマ。

パリに暮らす24歳の青年ダヴィッドは、恋人レナと穏やかで幸せな日々を送っていたが、ある日、突然の悲劇で姉のサンドリーヌが帰らぬ人になってしまう。サンドリーヌには7歳の娘アマンダがおり、残されたアマンダの面倒をダヴィッドが見ることになる。仲良しだった姉を亡くした悲しみに加え、7歳の少女の親代わりという重荷を背負ったダヴィッド。一方の幼いアマンダも、まだ母親の死を受け入れることができずにいた。それぞれに深い悲しみを抱える2人だったが、ともに暮らしていくうちに、次第に絆が生まれていく。

監督・脚本はこれが長編3作目のミカエル・アース。主人公ダヴィッド役はフランスの若手俳優バンサン・ラコスト。アマンダ役はアース監督が見いだしたイゾール・ミュルトリエ。

アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場」(6月22日公開) (PG12)

これまでにも何度も映画化や映像化がされているフィンランドの古典的名作小説「無名戦士」を映画化し、同国史上最大のヒット作となった戦争映画。

第2次世界大戦時、祖国防衛のためソ連軍を相手に戦ったフィンランド兵士たちの姿をリアルに描いた。1939年から40年にかけて行われたソ連との「冬戦争」で、独立は維持したものの、カレリア地方を含む広大な土地を占領されたフィンランドは、翌41年、なおも侵略を計画するソ連に対し、ドイツの力を借りて立ち上がる。これにより冬戦争に続く「継続戦争」が始まり、フィランド軍兵士たちは果敢にソ連軍へ立ち向かっていく。年齢や立場、支える家族など、それぞれ異なる背景を抱えた4人の兵士たちを中心に、戦場で壮絶な任務にあたる兵士目線に徹して戦争を描いた。

 

というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。

<週刊興行批評>「アラジン」が大ヒット! 100億超えのロングランヒットも見込める?

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6月に入り、映画館は値上げの嵐になってるわけだが、今週は「アラジン」が大ヒット!今作の興行について触れていきたいと思います。

 

 

1.先週末のランキング

まずは、先週末のランキングを見てみましょう。

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1位は初登場アラジン」。土日2日間で動員76万6000人、興収11億2200万円をあげ、初日から3日間の累計では動員96万人、興収14億円に届く勢いだ。

2位は「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」。土日2日間で動員24万5000人、興収3億7200万円をあげ、累計で動員120万人、興収17億円を突破している。

3位は「コンフィデンスマンJP」。土日2日間で動員15万人、興収2億600万円をあげ、累計では動員169万人、興収22億円を突破した。

4位は「空母いぶき」。累計興収は9億3000万円を突破した。

5位は初登場海獣の子供」。

6位は「キングダム」。累計で動員401万人、興収53億円を突破した。

7位は「名探偵ピカチュウ」。累計で動員196万人、興収27億円を突破した。

8位は「パラレルワールド・ラブストーリー」。累計興収は3億7000万円を突破した。

9位は「貞子」。累計興収は5億6000万円を突破した。

10位は「名探偵コナン 紺青の拳」。累計で動員697万人、興収89.1億円を突破し、歴代53位に。90億円、前作突破もあと少しとなった。

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2.興行チェック!「アラジン」

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今週、初登場1位となったのは「アラジン」。

公開よりかなり前からCMがかけられたりとディズニーとしてもかなり力を入れて宣伝したであろう本作。蓋を開けてみれば、3日間で13億円を稼ぎ出すことに成功した。

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こちらは過去のディズニーのプリンセス映画の中でも実写でのメガヒット作品に絞った比較。2017年に公開された「美女と野獣」を超える成績を記録した。

今回は夏休みに本格的に突入する6月下旬〜7月あたりの公開ではなく、本国との公開とさほど差がない6月上旬での公開。昨年公開されたメガヒット作「ボヘミアン・ラプソディ」が冬休みや年明け以降のロングランヒットを記録したように、夏休みに突入してのロングランヒットも見込んでの公開と言えるだろう。そう考えると、夏休みに突入するまで(メガヒットが見込める「トイ・ストーリー4」や「天気の子」が公開するまで)は上位に居続けるのは間違いないし、最終興収100億超えも不可能ではない。

7月に「トイ・ストーリー4」、8月に「ライオン・キング」が公開される。これらの作品にも良い流れを生み出していただきたいところだ。

 

3.今週の注目作

メン・イン・ブラック インターナショナル」(6月14日公開)

地球に生息するエイリアンを監視する秘密組織「MIB」のエージェントたちの活躍を描く人気SFアクション「メン・イン・ブラック」シリーズの4作目。

主演は、過去3作のウィル・スミス&トミー・リー・ジョーンズから、「マイティ・ソー バトルロイヤル」でもタッグを組んだクリス・ヘムズワーステッサ・トンプソンへとバトンタッチ。ヘムズワースが演じるイケメンでチャラ男風な先輩エージェントのHと、トンプソンが扮するエリート新人女性エージェントのMという、性格のまったく異なる男女のエージェントがコンビを組み、MIB内部のスパイ摘発ミッションに挑む。

そのほかの出演は「96時間」シリーズのリーアム・ニーソン、前作に続きエージェントO役を演じるエマ・トンプソン、「ミッション:インポッシブル」シリーズのレベッカ・ファーガソン。監督は「ワイルド・スピード ICE BREAK」のF・ゲイリー・グレイ

ハウス・ジャック・ビルト」(6月14日公開) (R18+)

ダンサー・イン・ザ・ダーク」「ニンフォマニアック」の鬼才ラース・フォン・トリアーが、理性と狂気をあわせ持つシリアルキラーの内なる葛藤と欲望を過激描写の連続で描いたサイコスリラー。

1970年代、ワシントン州。建築家を夢見るハンサムな独身の技師ジャックは、ある出来事をきっかけに、アートを創作するかのように殺人を繰り返すように。そんな彼が「ジャックの家」を建てるまでの12年間の軌跡を、5つのエピソードを通して描き出す。

殺人鬼ジャックを「クラッシュ」のマット・ディロン、第1の被害者を「キル・ビル」のユマ・サーマン、謎の男バージを「ベルリン・天使の詩」のブルーノ・ガンツがそれぞれ演じる。カンヌ国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門で上映された際はあまりの過激さに賛否両論を巻き起こし、アメリカでは修正版のみ正式上映が許可されるなど物議を醸した。日本では無修正完全ノーカット版をR18+指定で上映。

旅のおわり世界のはじまり」(6月14日公開)

カンヌ国際映画祭で受賞を果たした「岸辺の旅」など国内外で高い評価を受ける黒沢清監督が、「散歩する侵略者」「Seventh Code」でもタッグを組んだ前田敦子を主演に迎え、シルクロードを舞台に、日本とウズベキスタンの合作で製作したロードムービー

取材のためにウズベキスタンを訪れたテレビ番組のレポーターが、番組クルーとともにシルクロードを旅する中で成長していく姿を、現地でのオールロケで描いた。いつか舞台で歌を歌うことという夢を胸に秘めたテレビ番組レポーターの葉子は、巨大な湖に潜む幻の怪魚を探すという番組制作のため、かつてシルクロードの中心として栄えた地を訪れる。早速、番組収録を始めた葉子たちだったが、思うようにいかない異国の地でのロケに、番組クルーたちもいらだちを募らせていく。そんなある日、撮影が終わり、ひとり町に出た葉子は、かすかな歌声に導かれ、美しい装飾の施された劇場に迷い込むが……。

葉子と行動をともにする番組クルーたちに、加瀬亮染谷将太柄本時生と実力派が集結。

泣くな赤鬼」(6月14日公開)

生徒と教師の絆を描いた重松清の同名短編小説を堤真一柳楽優弥川栄李奈の共演で映画化。

日に焼けた赤い顔、鬼のような熱血指導から、かつては「赤鬼」と呼ばれていた城南工業野球部監督・小渕隆。しかし、甲子園出場の夢はかなうことなく、10年の歳月が流れた。あの頃のような野球への熱い思いは衰え、身体にもガタがきている50代の疲れた中年となった赤鬼は、診察を受けた病院でかつての教え子、斎藤智之=愛称ゴルゴと偶然再会する。類まれなる野球センスを持ちながら、努力もせずに途中で挫折し、高校を中退したゴルゴも、今では20代半ばとなり、妻と息子の3人で幸せな家庭を築く、一人前の大人に成長していた。しかし、ゴルゴが若くして末期がんにより余命半年であることを知った赤鬼は、ゴルゴのためにあることを企画する。

赤鬼役を堤、ゴルゴ役を柳楽、ゴルゴの妻役を川栄がそれぞれ演じる。監督は「キセキ あの日のソビト」の兼重淳。

パージ:エクスペリメント」(6月14日公開) (R15+)

パラノーマル・アクティビティ」の製作ジェイソン・ブラムと「トランスフォーマー」のマイケル・ベイの共同プロデュースによる人気ホラー「パージ」シリーズの第4作。

1年に一晩、12時間だけ全ての犯罪が合法化される法律=「パージ法」。シリーズの核となるこの法律がなぜアメリカで施行されることとなったかが描かれる。経済が崩壊した21世紀のアメリカで政権を握っていた新政党NFFAは犯罪率を1%以下に抑えるため、1年に一晩だけ殺人を含むあらゆる犯罪が合法となる「パージ法」の採用を決める。反対デモが巻き起こる中、アメリカ全土での適用を前にニューヨークのスタテン島内のみで実験的にパージ法を施行することが決定する。島に残る島民には用意された賞金は5000ドル。島の住民たちが不安を抱える中、ついにパージ当日がやってくる。そんな中、ギャングのボスであるディミトリーは、愛する人を守るためにスタテン島に残ることを決意する。

ガラスの城の約束」(6月14日公開)

「ルーム」でアカデミー主演女優賞を受賞し、「キャプテン・マーベル」でマーベルヒーロー映画の主演も務めるブリー・ラーソンが、自身の出世作ともいえる「ショート・ターム」のダスティン・ダニエル・クレットン監督と再タッグを組んだヒューマンドラマ。

ニューヨークで自立して暮らす主人公の女性が、関係を絶っていたホームレスの父親との再会をきっかけに、本当の幸せをつかむための人生を再び歩み始める姿を描いた。人気コラムニストのジャネットは、恋人との婚約も決まり、順風満帆な日々を送っていたが、ある日、ホームレスになっていた父親のレックスと再会する。かつて家族のために「ガラスの城」を建てるという夢をもっていた父レックスは、仕事がうまくいかなくなり、次第に酒の量が増え、家で暴れるようになっていった。高校生になったジャネットは大学進学を機にニューヨークへ旅立ち、親との関係を絶とうとしたが……。

ウィーアーリトルゾンビーズ」(6月14日公開) (PG12)

「そうして私たちはプールに金魚を、」が第33回サンダンス映画祭ショートフィルム部門でグランプリを受賞した新鋭・長久允監督の長編デビュー作。音楽を通して成長していく子どもたちの物語を、ギミック満載の映像表現や独特のセリフ回しで描く。

火葬場で出会ったヒカリ、イシ、タケムラ、イクコは、両親を亡くしても泣けなかった。ゾンビのように感情を失った彼らは自分たちの心を取り戻すため、もう誰もいなくなってしまったそれぞれの家を巡りはじめる。やがて彼らは、冒険の途中でたどり着いたゴミ捨て場で「LITTLE ZOMBIES」というバンドを結成。そこで撮影した映像が話題を呼び社会現象まで巻き起こす大ヒットとなるが、4人は思いがけない運命に翻弄されていく。

そして父になる」の二宮慶多、「クソ野郎と美しき世界」の中島セナらが主人公の子どもたちを演じ、佐々木蔵之介永瀬正敏菊地凛子池松壮亮村上淳ら豪華キャストが脇を固める。第69回ベルリン国際映画祭ジェネレーション(14plus)部門でスペシャル・メンション賞(準グランプリ)、第35回サンダンス映画祭ワールドシネマ・ドラマティック・コンペティション部門で審査員特別賞オリジナリティ賞を受賞。

劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジ LOVE キングダム」(6月14日公開)

2010年に発売されたPSP用女性向け恋愛アドベンチャーゲームを原作に、11年から16年にかけて4期まで放送された人気テレビアニメ「うたの☆プリンスさまっ♪」シリーズ初の劇場版。

アイドルを目指す個性的な男子たちの学園生活や、彼らが繰り広げる華麗な歌やダンスなどのパフォーマンスを描く。

完全オリジナルストーリーとなり、キャストは寺島拓篤鈴村健一谷山紀章らおなじみのメンバーが続投。スタッフは、第4期の古田丈司監督が総監督、長岡智佳副監督が監督を務める。キャラクターデザイン原案をシリーズすべてに関わる倉花千夏、キャラクターデザインおよび総作画監督を第4期の藤岡真紀が担当。アニメーション制作は、これまでのシリーズを手がけてきたA-1 Pictures

青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」(6月15日公開)

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」のタイトルでテレビアニメ化もされた鴨志田一による人気ライトノベル青春ブタ野郎」シリーズの初の劇場版。同名の原作小説第6巻と第7巻「青春ブタ野郎はハツコイ少女の夢を見ない」の内容をアニメ化した。

藤沢に暮らす高校2年生の梓川咲太は、先輩で恋人の桜島麻衣と心踊る日々を過ごしていたが、そんな咲太の前に、初恋相手の牧之原翔子が現れる。しかも翔子はなぜか「中学生」と「大人」の2人が存在していた。ひょんなことから一緒に暮らすことになった大人の翔子に咲太は翻弄され、結果として麻衣との関係もぎくしゃくしてしまう。そんな中、中学生の翔子が重い病気を患っていることがわかり……。

声の出演は石川界人瀬戸麻沙美水瀬いのり

ガールズ&パンツァー 最終章 第2話」(6月15日公開)

2013年にテレビシリーズが放送され、15年公開の劇場版がロングランヒットを記録するなど人気を集めるアニメ「ガールズ&パンツァー」のOVA「最終章」の第2話。戦車を用いた武芸「戦車道」が普及した世界を舞台に、主人公の西住みほをはじめとした大洗女子学園の戦車道チームの活躍や成長を描く。

突然降って沸いた河嶋桃の留年騒動に揺れる大洗女子学園。桃がAO入試で大学に入学できるよう、桃を隊長に据えて冬の大会「無限軌道杯」に挑む戦車道チームだったが、初戦の相手・BC自由学園に思わぬ苦戦を強いられ……。

 

というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。

<週刊興行批評>怪獣王・ゴジラがハリウッドで覚醒!日本はどう捉えた?

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今週はゴジラ最新作、「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」の興行について触れていきたいと思います。

 

 

1.先週末のランキング

まずは、先週末のランキングを見てみましょう。

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1位は初登場ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」。土日2日間で動員47万9000人、興収6億7700万円をあげ、初日から3日間の累計では動員64万2000人、興収9億1900万円をあげた。

2位は「コンフィデンスマンJP」。土日2日間で動員23万5000人、興収2億9100万円をあげ、累計では動員138万人を突破、興収は間もなく18億円を超える。

3位は「空母いぶき」。土日2日間で動員12万3000人、興収1億4900万円をあげ、累計興収は7億2000万円を突破している。

4位は初登場パラレルワールド・ラブストーリー」。土日2日間で動員11万2000人、興収1億4300万円をあげ、初日からの3日間で動員14万8000人、興収1億8900万円を稼いだ。

5位は「名探偵ピカチュウ」。累計で動員185万人、興収26億円を突破した。

6位は「キングダム」。累計で動員388万人、興収51億円を突破した。

7位は「貞子」。累計興収は4億3000万円を突破した。

8位は「名探偵コナン 紺青の拳」。累計で動員688万人、興収87億円を突破し、歴代55位に。

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9位は「アベンジャーズ/エンドゲーム」。累計で動員394万人、興収57億円を突破している。

10位は「プロメア」。累計興収は2億3000万円を突破した。

長いお別れ」は初日からの3日間で動員5万3938人、興収6419万3100円をあげたが、惜しくも11位のスタートとなった。

 

2.興行チェック!「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」

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今週、初登場1位となったのは「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」。

2014年に公開されたハリウッド版「GODZILLA ゴジラ」の続編に当たる作品。本作ではゴジラの他にも、モスラキングギドララドンが登場し、大怪獣戦争を繰り広げている。

ハリウッドが見事に怪獣戦争を描いたこともあって、日本でも高評価で出迎えられた本作。

興行面ではどうなのか?2010年代の怪獣映画とともに比較していこう。

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ゴジラ:KoM」は前作の2014年版や「シン・ゴジラ」を抜くオープニング成績を記録。ここ数年で再び怪獣映画に対する熱というものが燃え上がってきたのも一つの要因としてあるかもしれない。

最終興収は2014年に公開された前作は夏休みという需要があったが、今回はそういったこともなく、今週からは「アラジン」が公開されたりと洋画の大作が続々と公開されるため、前作を大きく上回るということはないかもしれないが、日本でもまだまだゴジラに対する熱というものは冷めていないことを示した数字と言えそうだ。

来年もハリウッドからゴジラ映画となる「ゴジラvsコング」(「ゴジラvsキングコング」のハリウッド版!)が公開されたりとまだまだゴジラ、怪獣映画の熱は盛り上がりそうだ。ぜひとも、今作もしっかりヒットしていただきたいところだ。

 

3.今週の注目作

聖☆おにいさん 第II紀」(6月6日公開)

東京・立川でルームシェアをして暮らすイエスブッダの日常を描く人気ギャグマンガを、「銀魂」「勇者ヨシヒコ」シリーズの福田雄一監督が実写化したドラマの第2期。動画配信サイト「ピッコマTV」での配信に加え、期間限定で劇場上映もされる。

第2期では、住み慣れた立川を飛び出し、パソコンオタクのイエスがずっと行きたかった、オタクの聖地・秋葉原に降り立った2人が、行く先々で「奇跡」よって笑いを巻き起こす姿を描く。

第1期から引き続き山田孝之が製作総指揮に名を連ね、松山ケンイチ染谷将太という実力派の2人がイエスブッダをそれぞれ演じる。そのほか、ゲストキャラクターとしてイエスを補導する警察官役で山田裕貴が出演。

アラジン」(6月7日公開)

アラビアン・ナイト」の物語をベースに、不思議なランプを手に入れた若者が愛する女性を守るため繰り広げる冒険を描いたディズニー・アニメの名作を、「シャーロック・ホームズ」シリーズのガイ・リッチー監督のメガホンでディズニーが実写映画。

生きるために盗みを働きながらも真っ直ぐな心を持ち、人生を変えるチャンスをつかもうとしている青年アラジンと、自立した心と強い好奇心を抱き、自由に憧れる王女ジャスミン。2人の運命的な出会いをきっかけに、それぞれの願いは動き始める。そしてアラジンは、邪悪な大臣ジャファーの甘い誘いに乗り、魔法の洞窟からランプを引き受けるが……。

魔法のランプから登場するランプの魔人ジーニーをウィル・スミスが演じる。アニメ版でアカデミー主題歌賞を受賞したアラン・メンケン作曲、ティム・ライス作詞の「ホール・ニュー・ワールド」などおなじみの楽曲も流れるほか、「ラ・ラ・ランド」「グレイテスト・ショーマン」のベンジ・パセック&ジャスティン・ポールが手がけた新曲も物語を彩る。

町田くんの世界」(6月7日公開)

舟を編む」「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」の石井裕也監督が、「別冊マーガレット」に連載され、第20回手塚治虫文化賞で新生賞を受賞した安藤ゆきの同名コミックを実写映画化。

運動も勉強も苦手で、見た目も地味で、何も取り柄がなさそうに見える町田くんには、人を愛することにかけてズバ抜けた才能があった。困った人のことは絶対に見逃さず、接した人々の心を癒し、世界を変えてしまう不思議な力をもつ町田くん。しかし、そんな彼の前に現れた女の子・猪原さんは、これまでの人々とは違っていた。初めてのことに戸惑い、自分でも「わからない感情」が胸に渦巻く町田くんだったが、「わからないことから目を背けてはいけない」という父親の言葉を胸に、「わからない」の答えを求めていく。

石井監督にとっては初の少女漫画原作となり、主人公の2人には、演技経験がほとんどない新人の細田佳央太と関水渚を抜てき。その脇を、岩田剛典、高畑充希前田敦子、太賀、池松壮亮戸田恵梨香佐藤浩市北村有起哉松嶋菜々子と主役級キャストが固める。

海獣の子供」(6月7日公開)

「リトル・フォレスト」「魔女」などで知られる漫画家・五十嵐大介が、大海原を舞台に生命の秘密を描き、文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞や日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した名作コミック「海獣の子供」を、アニメ映画化。

自分の気持ちを言葉にするのが苦手な中学生の琉花は、長い夏休みの間、家にも学校にも居場所がなく、父親の働いている水族館へと足を運ぶ。そこで彼女は、ジュゴンに育てられたという不思議な少年・海と、その兄である空と出会う。やがて3人が出会ったことをきっかけに、地球上でさまざまな現象が起こりはじめる。

鉄コン筋クリート」のSTUDIO4℃がアニメーション制作、映画「ドラえもん」や「宇宙兄弟」などを手がけてきた渡辺歩が監督を務め、音楽を久石譲が担当。声の出演は芦田愛菜ピクサーアニメ「リメンバー・ミー」の吹き替えを務めた石橋陽彩ら。

スノー・ロワイヤル」(6月7日公開) (PG12)

息子を殺され復讐を誓う父親が犯罪組織の抗争に巻き込まれていく姿を描いたノルウェー製クライムドラマ「ファイティング・ダディ 怒りの除雪車」を、リーアム・ニーソン主演でリメイク。オリジナル作品を手がけたハンス・ペテル・モランド監督が、再びメガホンをとった。

雪深い静かな田舎町キーホー。この町で除雪作業員をしているネルズ・コックスマンは模範市民賞を受賞するほど真面目に穏やかな日々を送っていた。しかし、ネルズの1人息子が麻薬の過剰摂取に偽装され、殺されてしまったことから事態は一変する。地元の麻薬王バイキングの組織に息子が殺されたことに気づいたネルズは、素手や銃、さらには除雪車で、組織の人間を1人また1人と殺していく。しかし、ネルズの復讐劇を敵対する麻薬組織によるものと勘違いしたバイキングは敵対組織を襲撃。相手もその報復に乗り出し、ネルズの復讐劇は2つのマフィア、さらに警察をも巻き込んだ戦いへと突入する。

クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅」(6月7日公開)

世界30カ国で販売された人気小説「IKEAのタンスに閉じこめられたサドゥーの奇想天外な旅」を映画化し、クローゼットに閉じ込められたことから世界を巡るはめになったインド人青年の顛末を、「人生、ブラボー!」のケン・スコット監督が描いた。

インドの貧困地域で育った青年アジャは、母の死をきっかけに1枚の偽札を持って憧れのインテリアショップのあるパリへやってくる。ひょんなことから閉店後の店内で一夜を明かすことになったアジャだったが、入り込んだクローゼットがそのままトラックで搬出されてしまう。そこからアジャは、世界を巡る奇想天外な旅に巻き込まていく。

主人公アジャ役は、インドのスーパースター、ラジニカーントの娘婿にあたるダヌーシュ。アジャが各国をめぐる旅の中で出会う人物たちを、エリン・モリアーティ、ベレニス・ベジョバーカッド・アブディ、ジェラール・ジニョと国際色豊かなキャストが演じている。

ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた」(6月7日公開)

ニューヨーク、ブルックリンの街並みを背景に、元バンドマンの父と医大を目指す娘がそれぞれの人生へ踏み出そうとする姿を描き、サンダンス映画祭やサウス・バイ・サウスウエスト映画祭で話題を集めたヒューマンドラマ。

ブルックリンの海辺の街レッドフックでレコード店を営む元ミュージシャンのフランクは、17年間続けてきた店を閉めることに。フランクが男手ひとつで育ててきた娘サムは、ロサンゼルスにある医大への進学が決まっていた。ある夜、フランクは勉強中のサムの邪魔をして一緒に曲をレコーディングする。その曲をSpotifyにアップロードすると瞬く間に拡散され、多くの反響を得る。予想外の出来事に舞い上がるフランクだったが、サムには恋愛や進学など向き合うべき人生の課題が山積みで……。

父フランクを「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」のニック・オファーマン、娘サムを「さよなら、僕のマンハッタン」のカーシー・クレモンズが演じる。共演に「ヘレディタリー 継承」のトニ・コレット

パドマーワト 女神の誕生」(6月7日公開)

16世紀に生み出され、500年にわたり語り継がれるインド古来の伝記を「トリプルX 再起動」でハリウッド進出も果たしたインドのトップ女優ディーピカー・パードゥコーン主演で映画化した歴史大作。ランビール・シン、シャーヒド・カプールボリウッドを代表するスターが顔をそろえた。

13世紀末、シンガル王国の王女パドマーワティは、メーワール王国の王ラタン・シンと恋に落ち、メーワール王国の妃となった。一方その頃、北インドでは叔父を暗殺した若き武将アラーウッディーンがイスラム教国の王の座を手に入れ、その影響力を広げていった。絶世の美女パドマーワティの噂を聞きつけたアラーウッディーンは、メーワール王国に兵を遣わせるが、ラタン・シンの抵抗によって彼女の姿を見ることさえ許されなかった。凶暴で野心を抑えきれないアラーウッディーンはラタン・シンを拉致し、城にパドマーワティをおびき寄せる画策をするが……。

エリカ38」(6月7日公開) (PG12)

2018年9月に他界した樹木希林が生前、自身初となる企画の下で製作された映画で、実在の事件をモチーフに、60歳を過ぎても38歳と偽って色香で男たちをだまし、最後は異国の地で逮捕された女の姿を描いた。

渡部聡子=自称エリカは、愛人である平澤育男の指示のもと、支援事業説明会という名目で人を集め、架空の投資話で大金を集めていた。しかし、平澤が複数の女と付き合い、自分を裏切っていることを知ったエリカは、平澤との連絡を絶ち、金持ちの老人をたらし込んで豪邸を手に入れた。老人ホームに入っていた母を呼び寄せ、今度は自ら架空の支援事業の説明会をおこない金を詐取していくエリカだったが……。

エリカ役は、45年ぶりの映画主演となる浅田美代子が務めた。樹木は浅田の代表作になってほしいという思いから今作を企画し、自らもエリカの母役で出演している。監督は「健さん」「ブルー・バタフライ」の日比遊一

The Crossing ザ・クロッシング Part I」(6月7日公開)

レッドクリフ」「男たちの挽歌」シリーズのジョン・ウー監督が2部作で描く歴史ロマンの第1部。金城武チャン・ツィイー、ソン・ヘギョ、長澤まさみ日中韓のキャスト陣を迎え、1945年国共内戦下を舞台に時代や戦争に翻弄された3組の男女を描いた。

1945年、日中戦争で勝利を収めて英雄となった中国・国民党将校レイ・イーファンは、上海の舞踏会で運命的な出会いを果たした銀行頭取の令嬢チョウ・ユンフェンと結婚するが、国共内戦の激化により、妊娠したユンフェンを残して最前線へと向かう。ユンフェンが新居として暮らす台湾の日本家屋には「ザークン」とサインが入った絵が飾られており、その額裏から「雅子」と記された日記を発見する。出征後に行方不明となった恋人を探すため、上海で従軍看護師に志願したユイ・チェンは、見知らぬ兵士トン・ターチンと家族のふりをして食糧の配給を得る。

 

というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。

<週刊興行批評>平成を代表する映画キャラ・貞子は令和でも恐怖を与えるのか?

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もう最近はこのコーナー、更新タイミングがランキングの発表から遅れてきてますw今週は「貞子」の話題を触れていきます。

 

 

1.先週末のランキング

まずは、先週末のランキングを見てみましょう。

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1位は「コンフィデンスマンJP」。土日2日間で動員25万8000人、興収3億5100万円をあげ、累計では動員91万人、興収12億円を突破している。

2位は初登場空母いぶき」。土日2日間で動員19万4000人、興収2億4600万円をあげた。初日からの3日間で動員26万5070人、興収3億3206万8500円を記録。

3位は「名探偵ピカチュウ」。土日2日間で動員13万8000人、興収2億1100万円をあげ、累計では動員163万人、興収23億円を突破している。

4位は初登場貞子」。土日2日間で動員11万8000人、興収1億6400万円をあげた。初日からの3日間で動員15万2023人、興収2億970万6700円を記録。

5位は「キングダム」。土日2日間で動員10万8000人、興収1億5300万円をあげ5位、累計では動員366万人、興収48億円を突破した。

6位は「名探偵コナン 紺青の拳」。土日2日間で動員9万9000人、興収1億3200万円をあげ、累計で動員671万人、興収85億円を突破し、歴代58位に。

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7位は「アベンジャーズ/エンドゲーム」。土日2日間で動員9万6000人、興収1億4800万円をあげ、累計で動員379万人、興収55億円を突破している。

8位は初登場プロメア」。初日からの3日間で動員6万4975人、興収9751万9600円を稼いだ。

9位は「映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン−失われたひろし−」。累計で動員163万人、興収19億円を突破した。

10位は「うちの執事が言うことには」。累計興収は2億800万円を突破した。

 

2.興行チェック!「貞子」

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今週、初登場4位となったのは「貞子」。

テレビから這い出て、日本中を恐怖に貶めた「リング」から21年。平成を代表する映画キャラとして、ホラーのキャラアイコンとして走り抜いてきた貞子にとっては令和に突入して初めて公開される貞子映画である。監督は過去に「リング」から「リング0 バースデイ」まで手がけた中田秀夫が手がけてたりと原点回帰を思わせる作品となっている。

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ということで、2010年代の日本の貞子映画を興収で比べてみた表がこちら。

前作の「vs伽倻子」を下回る結果となった。さらに、評判も悪かったりと10億を超えるかは難しいあたりだ。

果たして、貞子は令和になっても恐怖を与えることはできるのか。そして、キャラクターとして生き続けられるのか。そう簡単にいきそうにない課題となりそうだ。

 

3.今週の注目作

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」(5月31日公開)

日本が生んだ怪獣王ゴジラをハリウッドが映画化した「GODZILLA ゴジラ」(2014)のシリーズ第2作。

前作から5年後の世界を舞台に、モスララドンキングギドラなど続々と復活する神話時代の怪獣たちとゴジラが、世界の覇権をかけて戦いを繰り広げる。また、それによって引き起こされる世界の破滅を阻止しようと、未確認生物特務機関「モナーク」に属する人々が奮闘する姿を描く。

X-MEN:アポカリプス」「スーパーマン リターンズ」などで原案や脚本を担当してきたマイケル・ドハティが、脚本を手がけたほか自らメガホンもとった。前作から引き続き、芹沢猪四郎博士役を演じた渡辺謙が出演するほか、カイル・チャンドラー、ベラ・ファーミガ、サリー・ホーキンスチャン・ツィイー、大人気ドラマ「ストレンジャー・シングス」のミリー・ボビー・ブラウンらが共演。

パラレルワールド・ラブストーリー」(5月31日公開)

2つの異なる世界を行き交う男女3人の恋愛を描いた東野圭吾の異色恋愛小説を、「Kis-My-Ft2」の玉森裕太主演、吉岡里帆染谷将太の共演で実写映画化。

脳の研究を行うバイテック社で働く幼なじみの敦賀崇史と三輪智彦は、親友でもあり互いを尊敬し合う良きライバルだ。ある日、智彦が紹介したいと連れてきた女性は、崇史が学生時代に密かに思い続けていた津野麻由子だった。そしてある朝、崇史が目を覚ますと麻由子が崇史の恋人として朝食を作っていた。麻由子が「親友の恋人」である現実と、「自分の恋人」である現実。2つの世界で崇史が翻弄されていく。

玉森が崇史役、吉岡が麻由子役、染谷が智彦役をそれぞれ演じる。監督は「宇宙兄弟」「聖の青春」の森義隆。

さよならくちびる」(5月31日公開)

黄泉がえり」「どろろ」の塩田明彦監督が、小松菜奈門脇麦をダブル主演に迎え、居場所を求める若者たちの恋と青春をオリジナル脚本で描いた音楽ロードムービー

インディーズ音楽シーンでにわかに話題を集めただけの2人組女性ユニット「ハルレオ」のハルとレオは、それぞれの道へ進むため解散を決める。2人はサポート役であるローディの青年シマとともに日本縦断の解散ツアーに出るが、レオはシマに、シマはハルに思いを寄せており、ハルもまたレオに友情を越えた感情を抱いていた。複雑な思いを胸に秘めながら、各地でステージを重ねていくハルレオだったが……。

レオを小松、ハルを門脇、シマを「愛がなんだ」「ビブリア古書堂の事件手帖」の成田凌が演じる。「ハルレオ」が歌う主題歌プロデュースを秦基博、挿入歌の作詞・作曲をあいみょんと、それぞれ人気ミュージシャンが楽曲を手がけた。

長いお別れ」(5月31日公開)

初の商業映画監督作「湯を沸かすほどの熱い愛」が日本アカデミー賞ほか多数の映画賞を受賞するなど高い評価を獲得した中野量太監督が、認知症を患う父親とその家族の姿を描いた中島京子の小説「長いお別れ」を映画化。これまでオリジナル脚本作品を手がけてきた中野監督にとっては、初の原作ものとなった。

父・昇平の70歳の誕生日で久しぶりに集まった娘たちは、厳格な父が認知症になったという事実を告げられる。日に日に記憶を失い、父でも夫でもなくなっていく昇平の様子に戸惑いながらも、そんな昇平と向き合うことで、おのおのが自分自身を見つめなおしていく。そんな中、家族の誰もが忘れていた思い出が、昇平の中で息づいていることがわかり……。

一家の次女・芙美役を蒼井優、長女・麻里役を竹内結子、母・曜子役を松原智恵子が務め、認知症を患う父・昇平を山崎努が演じた。

LUPIN THE IIIRD 峰不二子の嘘」(5月31日公開) (PG12)

ルパン三世」の主要キャラクターにスポットを当てるスピンオフ「LUPIN THE IIIRD」シリーズの3作目。小池健監督をはじめ、ハードかつスタイリッシュな「LUPIN THE IIIRD」シリーズを手がけてきたスタッフが再結集し、「ルパン三世」シリーズのヒロイン、峰不二子が陥る危機を描く。

抜群の美貌とプロポーション、明晰な頭脳、そして巧みな話術や優れた身体能力で狙ったターゲットを手に入れてきた峰不二子。父親が横領した5億ドルの鍵を握る少年ジーンとともに逃走する不二子は、ジーンの父ランディの命を奪った殺し屋で、呪いの力によって人心を操るビンカムに追跡される。ランディが横領した大金を狙うルパン三世次元大介の助けもあり、一度はビンカムの魔の手から不二子だったが……。

ビンカム役で人気声優の宮野真守が「ルパン三世」シリーズに初出演を果たした。

アナと世界の終わり」(5月31日公開) (PG12)

ゾンビが蔓延した町で戦う高校生たちの葛藤と成長をミュージカル形式で描き、世界各地のファンタスティック映画祭で話題を呼んだ青春ゾンビミュージカル。

イギリスの田舎町リトル・ヘブン。幼い頃に母を亡くした高校生のアナは、現在は父トニーと2人で暮らしている。夢も希望もないこの町にうんざりしている彼女は、父に内緒でオーストラリア旅行を夢見てバイトに励む日々を送り、幼なじみのジョンは、そんな彼女の夢を応援しながら密かに思いを寄せている。しかしクリスマスイブに旅行の計画がバレてしまい、アナと父は大ゲンカに。翌日、いつも通り学校へ向かっていたアナとジョンの前に突如として血まみれの男が現れ、ジョンに襲いかかる。アナは咄嗟にシーソーを使って男を撃退するが、なんと男の正体はゾンビだった。クラスメイトたちと合流したアナとジョンは、学校に取り残された学生たちを救出しに向かうが……。

僕はイエス様が嫌い」(5月31日公開)

大竹しのぶ主演の短編「Tokyo 2001/10/21 22:32-22:41」がショートショートフィルムフェスティバルコンペティション部門に出品されるなど、注目を集める弱冠22歳の若手監督・奥山大史が、脚本、撮影、編集も担当して手がけた、初の長編作品。

祖母と一緒に暮らすため、東京から雪深い地方の小学校へ転校してきたユラは、同級生たちとおこなう礼拝に戸惑いを感じていた。礼拝の習慣や友だちとも慣れていったある日、お祈りをするユラの目の前にとても小さなイエス様が現れる。ユラは願いを必ずかなえてくれるイエス様が持つ不思議な力を次第に信じるようになっていく。

誰もがそれを知っている」(6月1日公開) (PG12)

「別離」「セールスマン」でアカデミー外国語映画賞を2度受賞しているほか、カンヌやベルリンといった国際映画祭でも高い評価を受けているイランの名匠アスガー・ファルハディが、スペインの田舎町を舞台に全編スペイン語で撮り上げたミステリードラマ。主演をペネロペ・クルスハビエル・バルデムが務め、実生活で夫婦の2人が共演した。

アルゼンチンで夫と2人の子どもと暮らすラウラが、妹アナの結婚式に出席するため、故郷スペインの小さな村に子どもたちを連れて帰ってくる。地元でワイン農園を営む幼なじみのパコや家族と再会し、ともに喜ばしい日を迎えるラウラたちだったが、結婚式のアフターパーティのさなか、ラウラの娘イレーネが姿を消してしまう。やがて何者かから巨額の身代金を要求するメールが届き、イレーネが誘拐されたことが判明。それぞれが事件解決のために奔走するなかで、家族の間にも疑心暗鬼が広がり、長年に隠されていた秘密があらわになっていく。

2018年・第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

 

というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。

<週刊興行批評>「コンフィデンスマンJP」から見る女優・長澤まさみとコンテンツメーカー・フジテレビの新たなる可能性

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今週は「コンフィデンスマンJP」の興行に触れながら、ここ最近の長澤まさみさんとフジテレビについて書いて行こうと思います。

 

 

1.先週末のランキング

まずは、先週末のランキングを見てみましょう。

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1位は初登場コンフィデンスマンJP」。土日2日間で動員28万4000人、興収3億8600万円をあげ、初日から3日間の累計では動員35万7000人、興収4億8000万円を突破するヒットスタートとなっている。

2位は「名探偵ピカチュウ」。土日2日間で動員18万人、興収2億7600万円をあげ、累計で動員137万人、興収は19億円を突破している。

3位は「キングダム」。動員14万7000人、興収2億1000万円をあげ、累計で動員339万人、興収45億円を突破した。

4位は「名探偵コナン 紺青の拳」。累計で動員651万人、興収83億円を突破し、歴代興収60位に。

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5位は「アベンジャーズ/エンドゲーム」。累計で動員357万人、興収52億円を突破した。

6位は初登場うちの執事が言うことには」。初日からの3日間で動員9万3000人、興収1億2000万円を突破した。

7位は初登場居眠り磐音」。

8位は「映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン−失われたひろし−」。累計で動員157万人、興収18億円を突破した。

9位は「映画 賭ケグルイ」。累計興収は2億9000万円を突破した。

10位は初登場レプリカズ」。

 

2.興行チェック!「コンフィデンスマンJP」

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今週、初登場1位となったのは「コンフィデンスマンJP」。

昨年4月にフジテレビの月9枠で放送されたドラマの映画化である。週末で5億円近く稼ぎ出しており、上々のスタートとなった。

自分も観てきたが(もちろんドラマも視聴済み)、今回もしっかり騙された…面白かったですね。

今回は主演の長澤まさみと製作元のフジテレビに注目しながら語っていきたいと思う。

まずは主演の長澤まさみ。「コンフィデンスマンJP」では見事なコメディエンヌっぷりで様々な姿を見せ、ダー子=長澤まさみを成立させてるわけだが、ここ最近の長澤まさみの仕事選びは非常に上手いと感じる。

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これはここ3年の長澤まさみの出演作を興行も載せて一覧にしたものだ。

漫画の実写化で評判の高かった「アイアムアヒーロー」や「銀魂」、「キングダム」。声優として出演した「君の名は。」や「SING」、「ドラえもん」とほとんどの作品が大ヒットを記録し、さらには評判の高い作品も多い。ヒットも評価も高いという双方を持ち合わせている俳優はなかなかいない。

さらに、今年に入ってから木村拓哉と共演した「マスカレード・ホテル」、「キングダム」ともに40億円突破という2019年の邦画を語る上では外せない俳優の一人となってきた。

そして、本作も大ヒットと30代に突入し、さらなる活躍が期待されている長澤まさみから目が離せないわけである。

続いて、製作元のフジテレビ。

↑でもフジテレビの映画でのヒットについて書いたが、それは今年に入っても健在。先ほど書いた「マスカレード・ホテル」も予想以上の大ヒットとなった「翔んで埼玉」もフジテレビ映画と今年もテレビ局映画の中ではトップになるのではないか?と考えている。

そして、テレビ局映画の柱とも言えるのがドラマの映画化。ヒットすれば続編やこうした劇場版という話が挙がるわけだが、ここ近年のフジテレビのドラマ映画化作品はどうなっているだろうか。

踊る大捜査線」や「海猿」が完結した2012年以降のデータを興収と平均視聴率とともに載せる。

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ここ5年でも色々な作品が映画化されてるが、「コンフィデンスマンJP」は視聴率にしてみれば1ケタとヒットをしているわけではない。

だが、ギャラクシー賞を受賞してたりと評判は高く、視聴率だけではこのドラマを語ることはできないのだ。

最終回を迎える前に映画化の告知をするあたり、ドラマと映画をセットにした前提での企画だろう。なお、今作はフジテレビ開局60周年記念作品としても作られていたりとそれだけフジテレビとしてもこの作品は自信があったということだ。

「コンフィデンスマンJP」というコンテンツを生み出したフジテレビ。フジテレビは悪い話をよく聞くが、最近はテレビ番組も以前と比べれば良くなってきたり(99人の壁とかは本当に面白い)とコンテンツメーカーとして復活をしている最中といったところだろう。

テレビも映画もフジテレビが良質なコンテンツをこれからもどんどん生み出して欲しい。

そういう意味では「コンフィデンスマンJP」は長澤まさみ、フジテレビが共に新たな道を作り出した作品と言えるだろう。

 

3.今週の注目作

空母いぶき」(5月24日公開)

沈黙の艦隊」で知られるかわぐちかいじ原作のベストセラーコミック「空母いぶき」を、西島秀俊佐々木蔵之介の共演で実写映画化。

国籍不明の軍事勢力から攻撃を受ける中、それぞれの立場で国民の命と平和を守るため奔走する者たちの姿を描く。世界が再び「空母の時代」に突入した20XX年。日本の最南端沖で国籍不明の軍事勢力が領土の一部を占拠し、海上保安庁の隊員を拘束する事態が発生。未曾有の緊張感に包まれる中、政府は初の航空機搭載型護衛艦「いぶき」を中心とした護衛艦群を現場に派遣するが……。

西島が、航空自衛隊パイロットとしての実績を買われていぶき艦長に抜擢された秋津竜太、佐々木が、海上自衛隊の生え抜きながら副長に甘んじる新波歳也を演じる。監督は「沈まぬ太陽」「ホワイトアウト」などの大作を手がけてきた若松節朗。脚本は「機動警察パトレイバー」の伊藤和典と「亡国のイージス」の長谷川康夫。「ローレライ」「亡国のイージス」などで知られる作家の福井晴敏が企画に携わっている。

貞子」(5月24日公開)

Jホラーブームの火付け役となった世界的ヒット作「リング」シリーズに登場するホラーアイコン・貞子が巻き起こす恐怖を、シリーズ第1作などを手がけた中田秀夫監督のメガホンで描いた。鈴木光司の小説「タイド」を原作に、SNS時代に現れた「撮ったら死ぬ」貞子の呪いを描き出す。

心理カウンセラーの茉優は、警察に保護された1人の少女を担当することに。全ての記憶を失い自分の名前すら言えない少女と向き合う茉優だったが、次第に彼女の周囲で不可解な出来事が起こり始める。一方、WEBマーケティング会社に勤める祐介の薦めでYouTuberとなった茉優の弟・和真は再生回数を稼ぐため、5人の死者を出した団地の火事跡に忍び込んで心霊動画を撮ろうとするが……。

池田エライザが茉優役で主演を務め、塚本高史清水尋也が共演。

プロメア」(5月24日公開)

天元突破グレンラガン」「キルラキル」を生み出した今石洋之監督と脚本家の中島かずきが再びタッグを組んで送り出す、完全オリジナルの劇場用アニメーション。

突然変異で誕生した炎を操る人種「バーニッシュ」の出現をきっかけに、未曾有の大惨事である「世界大炎上」が起こり、世界の半分が焼失した。それから30年後、一部の攻撃的なバーニッシュが「マッドバーニッシュ」を名乗り、再び世界を危機に陥れる。これにより、対バーニッシュ用の高機動救命消防隊「バーニングレスキュー」の新人隊員ガロと、マッドバーニッシュのリーダー、リオという、それぞれ信念を持った熱い2人の男がぶつかり合うことになる。

主人公ガロに松山ケンイチ、宿敵リオに早乙女太一、そしてガロの上司クレイに堺雅人と実力派俳優が声の出演。アニメーション制作は「キルラキル」も手がけたTRIGGER。

小さな恋のうた」(5月24日公開)

沖縄出身のバンド「MONGOL800」の人気楽曲「小さな恋のうた」をモチーフに描く青春映画。「orange オレンジ」「羊と鋼の森」の橋本光二郎監督がメガホンをとり、沖縄の高校生たちが、バンド活動を通じて仲間や家族、そしてフェンスを隔てた米軍基地に暮らす同世代の少女といった大切な人たちに思いを届けようとする姿を描く。

米軍基地のある沖縄の小さな町で、ある高校生バンドが人気を集めていた。自作の歌を歌いこなし、観客たちを熱狂される実力をもった彼らは、東京のレーベルにスカウトされ、プロデビューすることが決まる。しかし喜びの矢先、ある悲劇が起こり、バンドは行く先を見失ってしまう。そこに1曲のデモテープと米軍基地に住む1人の少女が現れ……。

主人公の真栄城亮多役を「3D彼女 リアルガール」「ちはやふる 結び」の佐野勇斗が務めるほか、森永悠希、山田杏奈、本作が俳優デビューの眞栄田郷敦ら若手注目株が集結。

ベン・イズ・バック」(5月24日公開)

薬物依存症の息子を全力で守ろうとする母の愛と家族の絆をジュリア・ロバーツ主演で描いたヒューマンドラマ。

クリスマスイブの朝、薬物依存症の治療施設で暮らす19歳のベンが突然自宅に帰り、家族を驚かせる。母ホリーが久々の再会に喜ぶ一方、妹アイビーと継父ニールは、ベンが何か問題を起こすのではないかと不安を抱く。両親はベンに1日だけ家で過ごすことを認めるが、その晩、一家が教会から帰宅すると、家の中が荒らされ愛犬が消えていた。昔の仲間の仕業だと確信したベンは愛犬を取り戻しに向かい、後を追ったホリーは息子の人生を食い荒らす恐ろしい事実を知る。息子を全力で守ることを決意するホリーだったが、ベンはホリーの前から姿を消してしまい……。

息子ベン役に「マンチェスター・バイ・ザ・シー」でアカデミー賞にノミネートされたルーカス・ヘッジズ。ルーカスの実父で、「ギルバート・グレイプ」「アバウト・ア・ボーイ」の脚本家として知られるピーター・ヘッジズが監督・脚本を手がけた。

パリ、嘘つきな恋」(5月24日公開)

プレイボーイのビジネスマンが思わぬ嘘をついたことから始まる恋の行方を描き、フランスで200万人を動員するヒットとなったラブストーリー。

パリの大手シューズ代理店に勤めるジョスランは、女性との一時的な関係を繰り返す軽薄なプレイボーイ。ある日、他界した母の家に残されていた母の車椅子に座っていた彼は、偶然その場を訪ねてきた美女ジュリーの気を引くため、自分は車椅子生活を送っていると嘘をついてしまう。そんな彼に、ジュリーは姉のフロランスを紹介する。フロランスは以前事故に遭い車椅子で暮らしているが、バイオリニストとして世界を飛び回りながら、車椅子テニスプレーヤーとしても活躍していた。魅力的なフロランスに惹かれていくジョスランだったが、最初の嘘を引きずったまま、なかなか真実を打ち明けることができず……。

フランスの人気コメディアン、フランク・デュボスクが監督デビューを果たし、脚本・主演も務めた。フロランス役に「グレートデイズ! 夢に挑んだ父と子」のアレクサンドラ・ラミー。

バイオレンス・ボイジャー」(5月24日公開) (PG12)

映像作家の宇治茶が監督・脚本・編集・キャラクターデザイン・作画・撮影を1人で担当し、アニメーションと劇画を融合させた「ゲキメーション」という表現方法を用いて完成させた異色長編アニメ。

日本の山奥の村に暮らすアメリカ人少年のボビーは、数少ない友人であるあっくんと猫のデレクを連れ、遊びに出かける。その道すがら、娯楽施設「バイオレンス・ボイジャー」と書かれた看板を発見し、施設に足を踏み入れるボビーたち。そこで彼らが出会った少女・時子は、数日前からここから出られずにいるという。さらに、先客として迷い込んでいた村の子どもたちは、謎の白スーツを着た子どもの襲撃を受け、次々と捕獲されてしまう。時子の救出と復讐のために、ボビーたちが立ち上がるが……。

ボビーの声を「魔法少女まどか☆マギカ」の悠木碧が担当するほか、「ココリコ」の田中直樹、「サバンナ」の高橋茂雄田口トモロヲらが声優として参加。ナレーションを松本人志が務める。

 

というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)を興行収入で振り返る!!

現在、世界興行収入で第2位、

日本でもこれまでMCU最高だった「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」の37.4億円を超え、60億円という大台を突破することは確実となった「アベンジャーズ/エンドゲーム」。

今回はこの11年間、延べ22作品に渡って展開されてきたMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)が世界で日本でどう展開されてきたのか。興行収入という面から書いていきたいと思う。

 

 

※2019年7月3日更新 タイトルを「MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)を興行収入で振り返る!!」に変更。「アベンジャーズ/エンドゲーム 」の加筆・修正と「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」の掲載をしました。

 

・ていうか、そもそもMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)って?

こうやって振り返る上でMCUというものをもう一回振り返ってみよう。 アメリカのコミック出版社である「マーベル・コミック」のスーパーヒーローの実写映画化作品を同一の世界観のクロスオーバー作品として扱う作品群の名称がMCUだ。 MCUでは時系列の纏まりである「フェーズ」を設けており、2008年の「アイアンマン」から2012年の「アベンジャーズ」をフェーズ1、2013年の「アイアンマン3」から2015年の「アントマン」をフェーズ2、2016年の「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」から現在までをフェーズ3と呼んでいる。なお、フェーズ3は6月に公開される「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」で終了。これらのフェーズ1~3の23作品をまとめて、「インフィニティ・サーガ」と呼ぶ。 そんな大規模プロジェクトはこうやって企画を扱う通り、見事大成功を収め、世界で最も稼いでいるシリーズになった。 さあ、そんな世界中を虜にさせたMCUがどんな道を辿っていったのか。興行収入と日本の宣伝を主軸に振り返っていこう。

1.「アイアンマン」(米・2008年5月2日、日本・2008年9月27日)

・世界興収:5億8517万ドル(2008年世界興収8位)

・日本興収:9.4億円

記念すべき1作目。映画化の話が持ち上がっては消えていた人気作「アイアンマン」をマーベル・スタジオが自らハリウッドのスタジオから買い戻し製作開始。主演には過去に薬物問題を起こしたロバート・ダウニー・Jr.と今の状況からしてみれば、期待値はそこまで高くない中でスタートを切った。

しかし、蓋を開けてみれば、それは遥かなる大きな一歩となった。その年の世界興収では8位となった。

一方、日本では他国が5月に公開しているにもかかわらず、9月下旬という夏休みの空気も冷めたところで公開(当時、配給元のソニー・ピクチャーズは後述の「インクレディブル・ハルク」、そして「ハンコック」との3作品セットで宣伝されていた)。宣伝としてロバート・ダウニー・Jr.が来日。

だが、入国管理局により6時間の足止め、レストランの牛肉で食中毒、禁酒中でありながら鏡開きを強要されたなど今でも語られるくらいの散々な目に遭ってしまったのだ。残念ながら、これ以降ロバート・ダウニー・Jr.は来日を果たしていない(「エンドゲーム」の宣伝では韓国のイベントに参加した日本のファンと交流している。)。

そんなエピソードもありながら、初登場1位を獲得。だが、最終興収は10億円の壁を突破することは出来なかった。

まだまだ日本での「アイアンマン」の浸透が行き届いてないことを表した結果となってしまった。 ちなみに、2008年に公開されたアメコミ映画と比べるとこんな感じ。

数字というのは残酷なまでに現れるものだ…そして、もうひとつ語っておきたいのが日本では「アイアンマン」が最初のMCU映画ではない。どういうこと?と思うかもしれないが、次で分かる。

 

2.「インクレディブル・ハルク」(米・2008年6月13日、日本・2008年8月1日)

・世界興収:2億6342万ドル(2008年世界興収21位)

・日本興収:1.8〜5億円

ハルクの実写化は既に2003年にアン・リー監督による「ハルク」があるが、今作は続編ではなく、「リブート」を取る形となった。

しかし、興収はMCUの中では一番低かったり、ハルク役のエドワード・ノートンは今作限りの主演で降板とMCUの中では言い方は悪いが、上手くいかなかった作品となる。

日本では一度映画化されたことがある「ハルク」を「アイアンマン」より先に公開。まだまだユニバース展開に関する認知もそこまでなかったことも要因としてはあるだろう。

宣伝としては、エドワード・ノートンリヴ・タイラーが来日。

吹替は主役のハルク役に水嶋ヒロが声優初挑戦した。もう既にこの時点からマーベルの俳優による声優参加はあったのだ。なお、水嶋ヒロエドワード・ノートン同様、ハルク役は今作限りだ。

公開日も8月1日という夏休み真っ盛りな時期に公開した。しかし、2008年の夏。そう。ジブリの新作「崖の上のポニョ」が席巻。さらに、その翌週にはアメコミ映画「ダークナイト」がスタンバイ(ハルク公開の週末には先行上映も行われた)。その他、夏休み映画に押され、初登場は11位だった。

累計興収もはっきりした数字が表されておらず、Wikiには5億円、とあるサイトは1.8億円とまちまち。初週末に6000万円しか稼げずに5億円までいくかにも疑問が生じたりするが、どの数字にせよ、残念ながら今作は大ヒットとまではいかなかったことは事実だろう。

個人的にはそこまで悪くもないけどな…やはり、「アイアンマン」同様2008年はアメコミに関する認知度は今より低かったことは確かだろう。

 

3.「アイアンマン2」(米・2010年5月7日、日本・2010年6月11日)

・世界興収:6億2393万ドル(2010年世界興収7位)

・日本興収:12.0億円(2010年日本興収41位)

「アイアンマン」がヒットしたことにより続編が製作。今作より「ウォーマシン」、「ブラック・ウィドウ」が登場。ちなみに本作終盤でアイアンマンのマスクをかぶってドローンと対峙していた少年が後のスパイダーマンという設定もあったりする。

興収は前作を超えるセールスを記録し、2010年世界興収では7位。見事に続編も成功した。

日本では前2作のソニー・ピクチャーズとは異なり、パラマウントが配給*1

宣伝としては、俳優らの来日はなし。そんな中で放たれたのが中村獅童の「アイアンマン」コスチュームと蝶野正洋が今作の敵である「ウィップラッシュ」コスチュームを着ての登場だった。

中村獅童さんって、結構アメコミ映画と関わりが深いんですよね(「アメイジングスパイダーマン2」のエレクトロや「ヴェノム」のヴェノムの吹替、サム・ライミ版「スパイダーマン」シリーズの日本のスパイダーマンとしての宣伝活動)。

公開日も6月11日と決してヒットを狙える時期ではないが、他国より間隔を開けない公開に成功した。

結果としては、「アイアンマン」で取れた初登場1位は当時大ヒットしていた「告白」に譲り2位でスタートしたが、最終興収は前作を上回り、10億円の壁を突破することに成功した。

 

4.「マイティ・ソー」(米・2011年5月6日、日本・2011年7月2日)

・世界興収:4億4932万ドル(2011年世界興収15位)

・日本興収:5.0億円

2011年に入り、ついにユニバースに向けた展開は加速化する。まずはソーの登場だ。

主演にはまだ駆け出しのクリス・ヘムズワーストム・ヒドルストンカメオ出演としてジェレミー・レナー演じるホークアイが初登場。浅野忠信が出演していることも話題となった。

興収は4億ドルを突破。2011年の世界興収15位に。

日本では7月初めに公開。宣伝としては、新日本プロレス棚橋弘至真壁刀義獣神サンダー・ライガーとプロレスファンがともに鑑賞し、ソーに負けない筋肉美とそのパワーを披露するイベントが披露された。

結果としては、初登場5位。最終興収も5億円と日本での「ソー」の知名度がまだまだ高くないことが示された。

 

5.「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」(米・2011年7月22日、日本・2011年10月14日)

 

・世界興収:3億7056万ドル(2011年世界興収17位)

・日本興収:3.1億円

ソーが登場してから2〜3ヶ月、今度はキャプテン・アメリカが登場した。

主演はクリス・エヴァンス。第2次世界大戦下を舞台にキャプテン・アメリカの誕生を描いていく。

興収は3億ドルを突破。2011年の世界興収17位となった。

日本では10月に公開。宣伝としては、和製キャプテン・アメリカとしてJOYが作品をPR。レッドスカルに同じくハーフタレントのユージ、さらに別のイベントでは、上島竜兵からのJOYに変化するなんてイベントをして宣伝展開した。

結果としては、初登場6位。最終興収も3億円とまだまだ成功には遠い道のりを歩んでいる。

 

6.「アベンジャーズ」(米・2012年5月4日、日本・2012年8月14日)

・世界興収:15億1881万ドル(2012年世界興収1位)

・日本興収:36.1億円(2012年日本興収9位)

さあ、ついにフェーズ1の集大成。

興収は15億ドルを突破。2012年の世界興収No.1に到達し、当時世界歴代3位にランクインしていた。

日本では8月下旬公開と、他国に比べたら、間隔の空いた公開となった(当初は3日間の先行上映を経て公開される予定だったが、世界的大ヒットにより先行上映分も本公開に充てた)。 そして、配給がパラマウントからついにウォルト・ディズニーに移ったことにより、宣伝もさらに加熱され、ついに日本のアメコミ認知が新たな一歩を踏み出す。

まず、キャッチコピー。「日本よ、これが映画だ。

当時、これを受け入れない人も少なからずいたりと賛否あった。が、このキャッチコピーを活かしたネタも存在しており、キャッチコピーとしての力は大いにあったことは証明されている。

そして、俳優の声優陣起用。ブラック・ウィドウに米倉涼子ホークアイ宮迫博之、ニック・フューリーに竹中直人を起用。これは今でも否定的な声が多く出ている。

そして、サミュエル・L・ジャクソンの来日もあった。

さらには、ロンドン五輪のメダリストによるトークイベントを開いたりとこれまでの作品に比べて様々なイベントを実施。さすが、ディズニーといったところか?

そもそも、今作のCM自体が確か2012年の正月から展開をしていたし、ディズニー側としても力は入れてたのだろう…

これらの宣伝が身を結び、初登場1位。しかも初週末で5億円を稼ぎ出し、最終興収も36億円とこれまでの作品と比べると倍以上の興収を稼ぎ出してしまったのだ。

ディズニーの宣伝方針は批判をされがちではあるが、こうやってヒットに身を結ぶ戦略の立て方は素晴らしいと思う。今のアメコミ認知というのは「日本よ、これが映画だ。」から始まったディズニーの戦略も大きくあることは頭に入れておきたい。

ちなみに2012年のアメコミ映画の興収比較がこちら。4年前(2008年)と比べると成長は見える感じがします。「アベンジャーズ」の大ヒットは着実な一歩となったのです。

 

7.「アイアンマン3」(米・2013年5月3日、日本・2013年4月26日)

・世界興収:12億1481万ドル(2013年世界興収2位)

・日本興収:25.7億円(2013年日本興収18位)

いよいよ、フェーズ2に突入。世界・日本ともにさらなるヒットへと突き進みます。

本作は「アイアンマン」シリーズ三部作の一応の「完結編」となっているため、日本の宣伝キャッチコピーも「さらば、アイアンマン。」とつくほど。  

興収は12億ドルと前作(「アイアンマン2」)の倍の興収を獲得。2013年の世界興収2位にランクインした。

日本では4月公開と、アメリカより早く観ることができ、GW商戦に参戦した。

宣伝としてははるな愛がアイアンマンに扮した「愛アンマン」、藤本敏史木下優樹菜夫妻によるカウントダウン上映会といった「愛」をテーマにした宣伝が多用された。

GWということで強敵・江戸川コナンには勝てず、初登場2位。しかし、「愛」や「完結編」をテーマにした宣伝、さらには「アベンジャーズ」のヒットによりアイアンマンの知名度が上昇。初週末の興収は4億円、最終興収も25億円と前作(「アイアンマン2」)の倍の興収を稼ぎ出した。

 

 

8.「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」(米・2013年11月8日、日本・2014年2月1日)

・世界興収:6億4457万ドル(2013年世界興収10位)

・日本興収:6.3億円

マイティ・ソー」の続編。ソーの恋人のジェーンが地球滅亡の鍵となる「ダーク・エルフ」の力を宿してしまい、事態を打開するため、ソーはジェーンを連れてアスガルドに戻るも、そのせいで家族や故郷を危機的状況に陥れてしまうという物語。「エンドゲーム」を観る上でも鍵となる作品の一つだ。

興収は6億ドルと前作(「マイティ・ソー」)以上の興収を獲得。2013年の世界興収10位にランクインした。  

日本では翌年の2月公開と公開時期的にも正月気分の冷めた微妙なタイミングでの上映だった。

宣伝としてはクリス・ヘムズワースが来日。

北斗晶佐々木健介ファミリーとともに来日イベントを実施した。

しかし、結果としては初登場4位。最終興収も6.35億円と前作(「マイティ・ソー」)以上の興収を稼ぎ出すものの、10億を突破することは出来なかった。

 

9.「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」(米・2014年4月4日、日本・2014年4月19日)

・世界興収:7億1426万ドル(2014年世界興収7位)

・日本興収:7.0億円

キャプテン・アメリカ」の続編。今作で「ファルコン」が初登場し、バッキー・バーンズが「ウィンター・ソルジャー」として登場する。

興収は7億ドルと前作(「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」)の倍の興収を獲得。2014年の世界興収7位にランクインした。

日本ではアメリカの公開から2週間後の公開となり、「アイアンマン3」に続き、GW商戦に参戦した。 宣伝としては本作からファルコン役として、俳優の溝端淳平が参戦した。

そして、結果としては同日公開のコナンやクレヨンしんちゃん、当時大ヒットしていたアナ雪につづく初登場4位。最終興収は7.0億円と前作(「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」)の倍の興収を稼ぎ出すものの、ソーと同じく10億を突破することは出来なかった。

 

10.「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」(米・2014年8月1日、日本・2014年9月13日)

・世界興収:7億7332万ドル(2014年世界興収3位)

・日本興収:10.7億円(2014年日本興収42位)

ついにMCUは銀河系軍団を実写化する。

今作はMCUの中でも高く評価され、興収は7億ドルで、2014年の世界興収3位にランクインと、大ヒットした。

日本では9月中旬の公開で、3連休とぶつかる形となった。 宣伝としてはスター・ロード役に山寺宏一、ロケット役に加藤浩次、グルート役に遠藤憲一を起用。それぞれが宣伝PRを行なった。

また、音楽を多く使っていることから公開時にはダイヤモンド☆ユカイ、DVD発売時にはDJ KOOがイベントに参加した。

結果としては同日公開のるろ剣、さらには当時大ヒットしていた「STAND BY ME ドラえもん」につづく初登場3位。最終興収は10.7億円とアイアンマン、アベンジャーズにつづく10億突破となった。

 

11.「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」(米・2015年5月1日、日本・2015年7月4日)

 

・世界興収:14億540万ドル(2015年世界興収4位)

・日本興収:32.1億円(2015年日本興収15位)

アベンジャーズが、再び集結。

興収は14億ドルと前作(「アベンジャーズ」)を超えることはなかったものの、2015年の世界興収4位にランクインした。

日本では4月25日公開予定だったが、そこには「シンデレラ」を公開し、7月4日へと変更。 当初はアメリカよりも先行公開だったはずが、2ヶ月以上遅れての公開。商売の恐ろしさを感じた方もいらっしゃったのではないでしょうか?

宣伝としては前作に引き続き、米倉涼子宮迫博之竹中直人を中心としたPRを展開。

ワンダ役のエリザベス・オルセンジョス・ウェドン監督が来日。来日宣伝恒例の法被と鏡割りが行われました。

また、「愛の弓矢」を弓の名手・ホークアイではなく、ブラック・ウィドウ役の米倉涼子が射つというヒット祈願イベントも。  

そして、キャッチコピーなどは前作以上の批判をされました。 「愛」の多用、アイアンマンをまるで犯人扱い、センスのないキャラポスターと多分近年稀に見るセンスのなさを展開してたんじゃないでしょうか?

また、CMではWrethovの「In Memories」が日本版イメージソングとして起用されました。これは良効果だったのかな?  

夏休み映画として7月の頭から公開した結果、初登場1位を獲得。初週末の興収も8億に迫る成績を叩き出したものの、最終興収としては32億円と前作(「アベンジャーズ」)を上回ることは出来なかった。

 

12.「アントマン」(米・2015年7月17日、日本・2015年9月19日) 

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・世界興収:5億1931万ドル(2015年世界興収14位)

・日本興収:12.1億円(2015年日本興収53位)

最小ヒーローが誕生。世界興収は5億ドルを超えた。

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日本ではアメリカから遅れて「ガーディアンズ〜」と同時期の9月中旬公開にし、シルバーウィークにぶつかる形となった。

宣伝としてはホープ役の内田有紀、ルイス役の小杉竜一を中心としたPRを展開。

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アントマン(スコット・ラング)役のポール・ラッドとペイトン・リード監督が来日。

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"最小"のヒーローに肖り、日本"最小"県である香川県、うどん県副知事要潤と対談したりしました。

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結果として、同日公開の実写版「進撃の巨人」後編と「ヒロイン失格」につづき初登場3位を獲得。最終興収は12億円とヒットした。

 

13.「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」(米・2016年5月6日、日本・2016年4月29日) 

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・世界興収:11億5330万ドル(2016年世界興収1位)

・日本興収:26.3億円(2016年日本興収19位)

ついにフェーズ3へ突入するも、その最初の作品で描かれたのは分裂だった。

興収は11億ドルを突破し、2016年の世界興収1位に。

日本では「アイアンマン3」以来のアメリカより先の公開に。

宣伝としては米倉涼子溝端淳平宮迫博之といったシビル・ウォー参戦メンバーがPRを展開。

さらに、CMでは日本版イメージソングとなったEXILE ATSUSHIの「いつかきっと…」が使用された。

結果として、コナン、ズートピアにつづき初登場3位を獲得。最終興収は26億円とアベンジャーズ2.5ともいわれるくらいのヒーロー集結映画でもあったため、30億近いヒットとなった。

 

14.「ドクター・ストレンジ」(米・2016年11月4日、日本・2017年1月27日) 

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・世界興収:6億7771万ドル(2016年世界興収11位)

・日本興収:18.7億円(2017年日本興収29位)

天才的神経外科医が最強魔術師に。

興収は6億ドルを突破。2016年の世界興収11位に。

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日本では年明けの遅れ公開に。

宣伝としては吹替にはクリスティーン・パーマー役に松下奈緒、エンシェント・ワン役に樋口可南子を起用。

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さらに、カエシリウス役のマッツ・ミケルセンが来日。

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年明け間もないこともあってか、マッツ・ミケルセンがこたつに入った宣伝は当時話題となった。

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結果として、初登場1位を獲得。最終興収は18億円となった。これまで登場しなかったキャラでここまでヒットする(俳優目的も少なからずあるかもしれないが)。MCUの人気が着実に現れてきたことを感じさせる数字だ。

 

15.「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」(米・2017年5月5日、日本・2017年5月12日) 

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・世界興収:8億6375万ドル(2017年世界興収8位)

・日本興収:11.4億円(2017年日本興収53位)

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の続編。

興収は8億ドルを突破。2017年の世界興収8位に。

日本ではアメリカでの公開から1週間後の公開となった。

宣伝としては吹替に加藤浩次遠藤憲一を引き続き起用し、マンティス役には秋元才加が起用された。

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こんな完コピのコスプレをしたイベントも。何気に完成度高いです。

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さらに、ピーター・クイル役のクリス・プラット、ガモーラ役のゾーイ・サルダナ、ドラックス役のデイヴ・バウティスタジェームズ・ガン監督が来日。

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こんなオリジナルスカジャンがプレゼントされたりもしました。

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そして、問題となったのが邦題。原題は「Vol.2」のところを邦題は「リミックス」としたことで意味が違うということで論争に。ジェームズ・ガン監督が自らTwitterで言及したりと世界を巻き込んだ形となった。

結果として、美女と野獣、コナンに続き初登場3位を獲得。最終興収は11億円と前作(「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」)から微増となった。

 

16.「スパイダーマン:ホームカミング」(米・2017年7月7日、日本・2017年8月11日) 

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・世界興収:8億8016万ドル(2017年世界興収6位)

・日本興収:28.0億円(2017年日本興収18位)

ついにMCUで「スパイダーマン」シリーズが始動。

興収は8億ドルを突破。2017年の世界興収6位に。

日本ではアメリカでの公開から1ヶ月後の公開となった。

宣伝としては日本版主題歌に関ジャニ∞の「Never Say Never」を使用したり、関ジャニ∞スパイダーマンをコラボした広告を展開した。

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さらに、ピーター・パーカー役のトム・ホランドジョン・ワッツ監督が来日。来日イベントでは神輿や和太鼓と夏祭りでザ・日本を体現した。

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トムホの法被姿とかなんか家電量販店の新人店員感ありますよね…

↓当時、こんなこと呟いてました(改めて見るとコラが雑っ…)…w

結果として、怪盗グルーに続き初登場2位を獲得。

最終興収は28億円とヒットしたが、「アメイジングスパイダーマン」シリーズを下回る結果となってしまった。

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17.「マイティ・ソー バトルロイヤル」(米・2017年11月3日、日本・2017年11月3日) 

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・世界興収:8億5397万ドル(2017年世界興収9位)

・日本興収:11.5億円(2017年日本興収52位)

興収は8億ドルを突破。2017年の世界興収9位に。

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日本ではアメリカと同日公開に。

宣伝としては吹替にはヘラ役に天海祐希を起用。

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また、宇野実彩子PUNPEEを起用した最速試写会、武尊がソー、把瑠都がハルクに扮したイベントも行われました。

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そして、今回も邦題で物議を醸した。原題の「ラグナロク」ではなく、「バトルロイヤル」。ガーディアンズに続いて、ファンをがっかりさせてしまった。

結果としては初登場1位を獲得。最終興収も11.5億を記録し、「マイティ・ソー」シリーズ最高記録を残した。

 

18.「ブラックパンサー」(米・2018年2月16日、日本・2018年3月1日) 

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・世界興収:13億4691万ドル(2018年世界興収2位)

・日本興収:15.6億円(2018年日本興収37位)

ワカンダの国王陛下がついに登場。

興収は13億ドルを突破。2018年の世界興収2位となった。取り分けアメリカでは社会現象を巻き起こし、「インフィニティ・ウォー」を超え2018年アメリカ興収1位を獲得。MCUで初めてアカデミー賞作品賞にノミネートされる快挙を果たした。

日本ではアメリカから2週遅れて公開。

宣伝としては吹替にはシュリ役に百田夏菜子を起用。

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ワカンダという謎な国を藤岡弘、が探検するというPRを展開。

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また、今作はケンドリック・ラマーらが音楽に参加していることを狙ったのか、日本のCMではSKY-HIによるラップCMを流した。

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あと、個人的に「陛下、出番です。」ってコピーは好きです。

結果としてはドラえもんにつづき初登場2位を獲得し、最終興収は15億だった。

 

19.「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」(米・2018年4月27日、日本・2018年4月27日) 

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・世界興収:20億4835万ドル(2018年世界興収1位)

・日本興収:37.4億円(2018年日本興収12位)

興収は20億ドルを突破。2018年の世界興収1位となった。 

日本ではアメリカと同日公開。

宣伝としてはついに吹替のタレント陣でアベンジャーズ組めるぜと言わんがばかりのイベントを開催。

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さらに、トム・ホランドアンソニー・ルッソ監督が来日し、ファンミーティングを開催した。

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僕のヒーローアカデミア」とコラボしたのも今作である。

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結果としてはコナンにつづき初登場2位を獲得。最終興収は37億と大ヒットを記録した。

 

20.「アントマン&ワスプ」(米・2018年7月6日、日本・2018年8月31日) 

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・世界興収:6億2267万ドル(2018年世界興収11位)

・日本興収:13.2億円(2018年日本興収41位)

興収は6億ドルを突破。2018年の世界興収11位となった。 

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日本ではアメリカから2ヶ月近く遅れ、夏休み終了の週末に公開。

宣伝としては吹替には内田有紀小杉竜一の続投に加え、宮川大輔がFBI捜査官役で出演。

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さらに、スコット役のポール・ラッドホープ役のエヴァンジェリン・リリー、ペイトン・リード監督が来日。

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エヴァンジェリン・リリー池乃めだかの衣装が似ている…

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さらに、日本版イメージソングとして、WANIMAの「JUICE UP!!のテーマ」を起用した。

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結果としては検察側の罪人、実写版銀魂2につづき初登場3位を獲得。最終興収は13億と前作(「アントマン」)以上のヒットを記録した。

 

21.「キャプテン・マーベル」(米・2019年3月8日、日本・2019年3月15日)

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・世界興収:11億2875万ドル(更新中)

・日本興収:19.7億円

興収は11億ドルを突破。

日本ではアメリカから1週間の遅れ公開に。

宣伝としては吹替にはキャプテン・マーベル役に水樹奈々を起用。

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さらに、「謎」を全面に出した宣伝を行い、船越英一郎や「金田一少年の事件簿」のコラボを展開した。

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結果としてはドラえもんにつづき初登場2位を獲得。最終的には20億近くを叩き出した。

 

22.「アベンジャーズ/エンドゲーム」(米・2019年4月26日、日本・2019年4月26日)

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・世界興収:27億6575万ドル(更新中)

・日本興収:60.5億円

興収は27億ドル。

日本ではアメリカと同日公開。

宣伝としては「インフィニティ・ウォー」に引き続き、吹替アベンジャーズメンバーを前面に押し出した宣伝に。

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さらに、今や日本一稼ぐシリーズとも言える「名探偵コナン」とコラボ。GW映画同士良きライバル関係を築いたということでいいのか?

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そして、公開最終日となった6月27日には全国6都市(札幌・東京・横浜・名古屋・大阪・福岡)でファイナル上映が開催され、映像追加版が初公開されました。

結果としてはこれまで壁となっていたコナンに打ち勝ち初登場1位を獲得。60億円を突破し、現在、MCU映画最高記録となっている。

 

23.「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」(米・2019年7月3日、日本・2019年6月28日)

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・世界興収:

・日本興収:

日本では「シビル・ウォー」以来、アメリカより1週間早く公開。

宣伝としては日本語吹替版主題歌として凛として時雨の「Neighbormind」を起用。

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さらに、アニメ「ゴールデンカムイ」とのコラボし、話題となった。

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お菓子ともコラボし、ドリトス・チートスやピザポテトとのコラボキャンペーンも展開した。

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また、ピザポテトは映画館のポップコーンともコラボ。こちらは悪臭がするという悪い意味で話題となってしまった。
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さらに、初日の6月28日には「アベンジャーズ/EG」と本作の2本立て上映を行われた。

結果としては大ヒット中だった「アラジン」には敵わず初登場2位を獲得。

 

・最後に

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こうして、MCU興行収入で振り返ってみたが、着実に日本でも稼げる、映画としてたくさんの人が話せる領域に踏み込むことができた。

宣伝に対しては反感を買うことも多くはあるが、最近も声優さんを押し出したり、「エンドゲーム」は比較的落ち着いた宣伝はされていたように感じる。

この11年間の歩みはアメコミ映画というものをたくさんの人が語れるようになった。街を歩いてもマーベルの服やグッズを持ってたり、アベンジャーズの話も聞こえてくる…これが出来ただけでも成功したと言って良いと思う。

ここまで興行収入という数字を見て、日本はまだまだだなと考える人もいるかもしれないが、着実にヒットしてきていることは確実に言える。

そして、MCUはこれからもつづく。日本のMCUのヒットはむしろこれからが本番なのではないか?

 

興行収入を書くにあたって、宣伝について色々と書いたが、この記事にはより面白く取り扱ってて良い記事なので共有しときます。↓

*1:米国では「アイアンマン」がパラマウント、「インクレディブル・ハルク」がユニバーサルが配給