遅ればせながら、新年あけましておめでとうございます。
今年も興行収入を追っていきたいと思いますが、今週は2週分のランキングと初登場した「男はつらいよ お帰り 寅さん」や「アナと雪の女王2」と「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」の分析、2019-2020年冬休み映画を振り返ります。
- 1.先々週末のランキング
- 2.先週末のランキング
- 3.興行チェック!「男はつらいよ お帰り 寅さん」
- 4.興行チェック!「アナと雪の女王2」
- 5.興行チェック!「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」
- 6.2019 - 2020年 冬休み映画を振り返る!
- 7.今週の注目作
1.先々週末のランキング
まずは、先々週末のランキングを見てみましょう。
1位は「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」。土日2日間で動員42万8000人、興収6億6700万円をあげ、累計では早くも動員211万人、興収32億円を突破している。
2位は「アナと雪の女王2」。土日2日間で動員41万5000人、興収5億3500万円をあげ、累計では動員745万人、興収95億円を突破。
3位は「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング」。土日2日間で動員11万7000人、興収1億4900万円をあげ、累計では動員66万人、興収8億円を突破。
4位は初登場「男はつらいよ お帰り 寅さん」。土日2日間で動員10万7000人、興収1億34000万円をあげ、初日から3日間の累計では動員17万人、興収2億円を超えるスタートを切った。
5位は「仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション」。
6位は「映画 妖怪学園Y 猫はHEROになれるか」。
7位は「午前0時、キスしに来てよ」。
8位は初登場「劇場版 新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X」。
9位は「屍人荘の殺人」。
2.先週末のランキング
それでは、引き続き先週末のランキングを見てみましょう。
1位は「アナと雪の女王2」。土日2日間で動員38万2000人、興収4億9600万円をあげ、累計では動員882万人、興収112.9億円となっており、歴代興収ランキング25位にランクインした。
2位は「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」。土日2日間で動員31万9000人、興収4億8900万円をあげ、累計では動員347万人、興収52億円を突破するヒットとなっている。
3位は「男はつらいよ お帰り 寅さん」。土日2日間で動員13万6000人、興収1億6700万円をあげ、累計では動員59万人、興収7億3100万円を突破している。
4位は「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング」。累計で動員92万人、興収11億円を突破。
5位は「仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション」。累計で動員59万人、興収7億円を突破。
6位は「映画 妖怪学園Y 猫はHEROになれるか」。累計で動員53万人、興収5億9800万円を突破。
7位は「屍人荘の殺人」。累計で動員67万人、興収8億7900万円を突破。
8位は「午前0時、キスしに来てよ」。累計で動員83万人、興収9億8500万円を突破。
9位は「ジュマンジ/ネクスト・レベル」。累計で動員58万人、興収7億9900万円を突破。
10位は「ルパン三世 THE FIRST」。累計で動員53万人、興収10億円を突破している。
3.興行チェック!「男はつらいよ お帰り 寅さん」
先々週は4位、先週は3位にランクインしたのは「男はつらいよ お帰り 寅さん」。「男はつらいよ」50周年を記念して作られた50作目の新作。
近年の山田洋次監督作品の初動で比較してみたものだ。現在の累計興収は7億円なので最終興収は10〜15億円あたりとなるのではないか。「男はつらいよ」が20年以上のブランクが空いたことも踏まえれば妥当な着地の仕方となるだろう。
4.興行チェック!「アナと雪の女王2」
先週は再び1位にランクインしたのが「アナと雪の女王2」。7週目の時点で112億円を突破した。
前回の時点では「アラジン」のペースと同等まで落ちたと書いたが、冬休み効果でそこからほぼ落ちることもなく、未だに4〜5億円台の週末興収を稼ぎ出すことはこの作品の持つ力の凄さを感じるばかりだ。今月末までに130億円は突破するだろう。
5.興行チェック!「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」
先々週末は1位、先週末は2位にランクインしたのは「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」。
「フォースの覚醒」以降の3部作の興収を比較しましたが、3週目の時点で「最後のジェダイ」に比べて週末興収比で102%、累計興収比で115%と上回っている。
「最後のジェダイ」ほどの賛否両論を渦巻いていないことが「最後のジェダイ」を下回ることを抑えた一つの要因であるように思う。「最後のジェダイ」の最終興収(75.0億円)を上回る可能性が見えてきた。
6.2019 - 2020年 冬休み映画を振り返る!
さて、今週は2019 - 2020年の冬休み映画の興行も振り返っていこうと思います。それでは、2019年冬休み映画興行ランキングトップ10を。
↓冬休み映画の興収予想をしていたので、参考程度に。↓
1位 「アナと雪の女王2」 112.8億円
冬休み映画のトップはアナ雪の続編となった。公開40日目で100億円を稼ぎ出し、今後さらに稼ぐことになるだろう。
2位 「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」 52.4億円
「スター・ウォーズ」の最新作にして、スカイウォーカー・サーガの最終章が2位。公開16日目で50億円を稼いだ。「最後のジェダイ」での賛否両論があったとしても、日本ではそこまで影響はなかったようだ。
3位 「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング」 11.6億円
人気コミック「ヒロアカ」の劇場版第2作。前作が17.2億円なので同程度か20億円に届くことになりそうだ。
4位 「ルパン三世 THE FIRST」 10.3億円
「ルパン三世」 を山崎貴監督が3DCG化。10億円の大台を達成した。
5位 「午前0時、キスしに来てよ」 10.0億円
橋本環奈と片寄涼太によるラブストーリー。10億円の大台を達成した。両者ともに人気俳優なので妥当でしょう…
6位 「屍人荘の殺人」 8.7億円
神木隆之介×浜辺美波×中村倫也によるミステリー映画。とあるジャンル映画を混ぜこんだというトンデモ仕掛けがありますが、10億円超えは厳しい?
前作「ウェルカム・トゥ・ジャングル」が12.4億円だったが、それを上回るのは厳しいか?今週、金曜ロードSHOW!でも放送されたのでその効果は現れるのだろうか??
8位 「仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション」 7.3億円
「仮面ライダー」の冬映画。昨年の冬映画は15.1億円だったのに比べると下回ると思われる。
8位 「男はつらいよ お帰り 寅さん」 7.3億円
「男はつらいよ」の新作は現在7.3億円。まだ公開3週目なのでさらに稼ぐと思われる。
10位 「映画 妖怪学園Y 猫はHEROになれるか」 5.9億円
「妖怪ウォッチ」の新作は6億円間近。前作は12.5億円だが、本作は10億円を超えるのも厳しいか?この勢いで来年は果たしてあるのだろうか…?
2019年の冬休み映画は予想通り、アナ雪2とSWのディズニー2強独占状態となった。ディズニーはやはり強い……
7.今週の注目作
「パラサイト 半地下の家族」(1月10日公開) (PG12)
「殺人の追憶」「グエムル 漢江の怪物」「スノーピアサー」の監督ポン・ジュノと主演ソン・ガンホが4度目のタッグを組み、2019年・第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画初となるパルムドールを受賞した作品。
キム一家は家族全員が失業中で、その日暮らしの貧しい生活を送っていた。そんなある日、長男ギウがIT企業のCEOであるパク氏の豪邸へ家庭教師の面接を受けに行くことに。そして妹ギジョンも、兄に続いて豪邸に足を踏み入れる。正反対の2つの家族の出会いは、想像を超える悲喜劇へと猛スピードで加速していく……。
共演に「最後まで行く」のイ・ソンギュン、「後宮の秘密」のチョ・ヨジョン、「新感染 ファイナル・エクスプレス」のチェ・ウシク。
「フォードvsフェラーリ」(1月10日公開)
マット・デイモンとクリスチャン・ベールが初共演でダブル主演を務め、1966年のル・マン24時間耐久レースで絶対王者フェラーリに挑んだフォードの男たちを描いたドラマ。
ル・マンでの勝利を目指すフォード・モーター社から依頼を受けた、元レーサーのカーデザイナー、キャロル・シェルビーは、常勝チームのフェラーリ社に勝つため、フェラーリを超える新しい車の開発と優秀なドライバーの獲得を必要としていた。シェルビーは、破天荒なイギリス人レーサーのケン・マイルズに目をつけ、一部上層部からの反発を受けながらもマイルズをチームに引き入れる。限られた資金と時間の中、シェルビーとマイルズは力を合わせて数々の困難を乗り越えていくが……。
シェルビーをマット・デイモン、マイルズをクリスチャン・ベールがそれぞれ演じる。監督は「LOGAN ローガン」「ウォーク・ザ・ライン 君につづく道」のジェームズ・マンゴールド。
「カイジ ファイナルゲーム」(1月10日公開)
福本伸行の人気コミックを藤原竜也主演で実写映画化した「カイジ」シリーズの3作目。前作「カイジ2 人生奪回ゲーム」から9年ぶりの新作となり、原作者の福本が考案したオリジナルストーリーで、「バベルの塔」「最後の審判」「ドリームジャンプ」「ゴールドジャンケン」という4つの新しいゲームを描きながら、シリーズのフィナーレを飾る。
2020年・東京オリンピックの終了を機に、国の景気は急激に失速。金のない弱者は簡単に踏み潰される世の中になっていった。派遣会社からバカにされ、少ない給料で自堕落な生活を送るカイジは、ある日、帝愛グループ企業の社長に出世した大槻と再会。大槻から、金を持て余した老人が主催する「バベルの塔」という、一獲千金のチャンスを含んだイベントの存在を知らされ……。
福士蒼汰、関水渚、新田真剣佑、吉田鋼太郎らがシリーズ初参戦し、過去作からも天海祐希、松尾スズキ、生瀬勝久らが再登場。監督は過去2作と同じ佐藤東弥。
「ティーンスピリット」(1月10日公開) (PG12)
「マレフィセント」「20センチュリー・ウーマン」のエル・ファニングが主演し、本格的な歌唱シーンにも挑戦した青春音楽ドラマ。
イギリスのワイト島で、移民として母子家庭で育った内気な少女ヴァイオレット・バレンスキは、現実の世界から自分を解き放ってくれる音楽を心のよりどころに生きていた。ある時、国際的に有名な人気オーディション番組「ティーンスピリット」の予選が地元で行われることを知ったヴァイオレットは、退屈な田舎町を抜け出して歌手になる夢をつかむため、オーディションに挑む決意をするが……。
監督・脚本は、名匠アンソニー・ミンゲラを父に持ち俳優としても活躍するマックス・ミンゲラ。製作に「ロケットマン」「リトル・ダンサー」の俳優ジェイミー・ベル。
「ダウントン・アビー」(1月10日公開)
大邸宅に暮らす貴族・クローリー家と使用人たちの生活を描き、ゴールデングローブ賞やエミー賞に輝いたイギリスの人気ドラマを映画化。2010年から2015年まで全6シーズン放送されたドラマ版の最終回から2年後のクローリー家が描かれる。
1927年、英国国王夫妻が訪れることとなったダウントン・アビーでは、グランサム伯爵家の長女メアリーが執事のカーソンを復帰させ、パレードや豪勢な晩餐会の準備を進めていた。そんな中、先代伯爵夫人バイオレットの従妹で何十年も音信不通となっていたメアリー王妃の侍女モード・バッグショーとバイオレットの間にぼっ発した相続問題など、一族やメイドたちのスキャンダル、ロマンス、陰謀が次々と巻き起こる。
マギー・スミス、ヒュー・ボネビル、ジム・カーター、ミシェル・ドッカリーらドラマ版のキャストに加え、映画版で初登場となるモード役でイメルダ・スタウントンが出演。ドラマ版に引き続き、オスカー受賞のジュリアン・フェローズが脚本、マイケル・エングラーが監督を務める。
「マザーレス・ブルックリン」(1月10日公開) (PG12)
エドワード・ノートンが「僕たちのアナ・バナナ」以来となる約19年ぶりの監督業に挑んだ作品で、1950年代のニューヨークを舞台に私立探偵が殺人事件の真相を追うアメリカンノワール。ノートンが監督のほか脚本、製作、主演も務めた。
障害を抱えながらも驚異的な記憶力を持つ私立探偵のライオネル・エスログの人生の恩人であり、唯一の友人でもあるボスのフランク・ミナが殺害された。事件の真相を探るべく、エスログがハーレムのジャズクラブ、ブルックリンのスラム街と大都会の闇に迫っていく。わずかな手掛かり、天性の勘、そして行動力を頼りに事件を追うエスログがたどり着いたのは、腐敗した街でもっとも危険と称される黒幕の男だった。
共演にはブルース・ウィリス、ググ・バサ=ロー、アレック・ボールドウィン、ウィレム・デフォーらが顔をそろえる。
「シライサン」(1月10日公開) (PG12)
飯豊まりえが初の映画単独主演を務め、人気小説家・乙一として知られる安達寛高が長編監督デビューを果たしたホラー。安達監督が脚本も手がけ、「その名を知ると現れて、視線をそらすと殺される」という新たなホラーキャラクター「シライサン」の恐怖をオリジナルストーリーで描く。
眼球の破裂した死体が連続して発見された。直接の死因はいずれも心臓麻痺で、死の直前に何かに怯え、とり憑かれた様子だったという奇妙な共通点があった。親友を目の前で亡くした大学生の瑞紀と弟を失った春男は、ともに事件を調べ始める。2人は事件の鍵を握る女性・詠子を探し出すが、ほどなく彼女は「シライサン……」という謎の言葉を残し、一連の事件の被害者と同じように死んでしまう。事件に目をつけた雑誌記者の間宮も加わり、「シライサン」の呪いが徐々に明らかになっていくが……。
「音楽」(1月11日公開) (PG12)
俳優としても活躍する漫画家・大橋裕之の「音楽と漫画」をアニメ化。楽器も触ったことがない不良学生たちが思いつきでバンドをスタートさせるロック漫画を、岩井澤健治監督が実写の動きをトレースする「ロトスコープ」という手法で7年の時間をかけて映像化。4万枚以上の作画を手描きし、ダイナミックな映像表現のためにクライマックスの野外フェスシーンでは、実際にステージを組んでミュージシャンや観客を動員してライブを敢行するなど、これまでのアニメ作品にはないさまざまな手法が取り入れられている。
ミュージシャンの坂本慎太郎のほか、駒井蓮、前野朋哉、芹澤興人、平岩紙、竹中直人、岡村靖幸らが声優として参加。
というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。