Takaのエンタメ街道

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<週刊興行批評>37年の時を経て実写化した「翔んで埼玉」がヒットしている件

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今週は初登場した「翔んで埼玉」、「アリータ:バトル・エンジェル」、「僕の彼女は魔法使い」について書いていきます。

 

 

1.先週末のランキング

それでは、先週末のランキングを見てみましょう。

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1位は初登場翔んで埼玉」。土日2日間で動員19万1000人、興収2億5900万円をあげ、初日から3日間の累計では動員24万8000人、興収3億3100万円をあげるヒットスタートを切った。

2位は初登場アリータ:バトル・エンジェル」。土日2日間で動員15万2000人、興収2億4800万円をあげた。また、IMAX、3D、4DX等のプレミアム・フォーマットが高稼働しており、3日間の累計では興収3億4300万円を記録。1位の『翔んで埼玉』を超える好調なスタートとなっている。

3位は初登場僕の彼女は魔法使い」。初日から3日間の累計で動員16万1095人、興収2億187万3750円をあげた。

4位は「フォルトゥナの瞳」。土日2日間で動員10万4000人、興収1億4000万円をあげ、累計で動員48万人、興収6億2300万円を突破した。

5位は「マスカレード・ホテル」。累計で動員312万人、興収40億円を突破した。

6位は「七つの会議」。累計で動員143万人、興収17億円を突破。

7位は「アクアマン」。累計で動員86万人、興収12億円を突破。

8位は「劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ」。累計興収は10億円を突破。

9位は「ボヘミアン・ラプソディ」。累計で動員861万人、興収119億円を突破し、歴代興収ランキングでは20位に。アカデミー賞4部門受賞の追い風でさらなる記録更新が期待される。

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10位は「コードギアス 復活のルルーシュ」。

 

2.興行チェック!「翔んで埼玉」

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今週初登場1位になったのは「パタリロ!」で知られる魔夜峰央の同名コミックを実写映画化した「翔んで埼玉」だ。

ちなみに原作が発表されたのはウィキペディアによると1982年の「花とゆめ」で、1986年に短編集の一編として刊行されている。

では、なぜ、そんな37年の時を経てこの漫画が実写化されたのか?

手っ取り早い話、↑を読んでいただければいいのだが、ここでも軽く…

2015年にSNSで東京都民と埼玉県民の関係性の面白さから話題になり、復刊をすることに。

すると、偶然や否や復刊直前に「月曜から夜ふかし」で話題になり、さらなる火がついた(自分もここで知りました)。

そして、2018年。実写映画化が発表されたわけである。監督は「テルマエ・ロマエ」シリーズの武内英樹、主演には二階堂ふみGACKTと決してダメというわけではないが、話題になったのも2015年とだいぶ話題も薄くなってきた本作を実写映画化というのはヒットするのか?という疑問を持っていた。

が、結果はご覧の通り、初登場1位という記録を叩き出した。

さらに、この実写映画化で面白いニュースをひとつ。

県下23スクリーンで上映している埼玉県で都道府県興行収入シェアで東京都を抑え全国1位を獲得。また、劇場別でもMOVIXさいたまが全国で動員数1位を獲得するなど大きな盛り上がりを見せているというのだ。

埼玉愛が炸裂した本作。興収も20億円突破もあり得る。

 

3.興行チェック!「アリータ:バトル・エンジェル」

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初登場2位は「アリータ:バトル・エンジェル」。

ジェームズ・キャメロンが実写化を熱望していた「銃夢」を脚本・製作に手を回して*1ロバート・ロドリゲス監督が映画化した。

これまでもキャメロンは監督はせずに製作などという形で関わった作品はいくつかあるが、本作は「アバター」と同時並行で監督として製作を開始した作品で、正にキャメロン作品と宣伝しても偽りはないし、当初より1年以上もの公開延期を積み重ねた1作となっている。

やはり、キャメロンといえば映像である。3Dはもちろん、IMAXや4Dでも公開され、先週述べたような特殊上映によるヒットも記録している。

が、どうやら世界的にみるとヒットはしているものの、制作費回収は今現在では難しいとされている。

そう思うと、なかなか本気ですね、この作品…

 

4.興行チェック!「僕の彼女は魔法使い」

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続いて、初登場3位を記録したのは「僕の彼女は魔法使い」。

清水富美加改め千眼美子主演作となっている。

公開直前には週刊文春による告発もあったりと未だに騒動が治まる気配を見せない幸福の科学

映画ファンならずともご存知の方も多いと思うが、幸福の科学は映画事業にも取り組んでいる。

アニメが主流だったが、近年は実写映画にも力を入れ始め、毎年のように新作が公開されている。

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興収の動向は「宇宙の法」と同程度なので、それくらいではないでしょうか?

さすが、幸福の科学

 

5.今週の注目作

グリーンブック」(3月1日公開)

人種差別が色濃く残る1960年代のアメリカ南部を舞台に、黒人ジャズピアニストとイタリア系白人運転手の2人が旅を続けるなかで友情を深めていく姿を、実話をもとに描き、第91回アカデミー作品賞を受賞したドラマ。

1962年、ニューヨークの高級クラブで用心棒として働くトニー・リップは、粗野で無教養だが口が達者で、何かと周囲から頼りにされていた。クラブが改装のため閉鎖になり、しばらくの間、無職になってしまったトニーは、南部でコンサートツアーを計画する黒人ジャズピアニストのドクター・シャーリーに運転手として雇われる。黒人差別が色濃い南部へ、あえてツアーにでかけようとするドクター・シャーリーと、黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに、その旅に同行することになったトニー。出自も性格も全く異なる2人は、当初は衝突を繰り返すものの、次第に友情を築いていく。

トニー役に「イースタン・プロミス」のビゴ・モーテンセン、ドクター・シャーリー役に「ムーンライト」のマハーシャラ・アリ。トニー・リップ(本名トニー・バレロンガ)の実の息子であるニック・バレロンガが製作・脚本を手がけ、父とドクター・シャーリーの友情の物語を映画化した。監督は、「メリーに首ったけ」などコメディ映画を得意としてきたファレリー兄弟の兄ピーター・ファレリー。アカデミー賞では全5部門でノミネートされ、作品賞のほか脚本賞助演男優賞を受賞した。

移動都市 モータル・エンジン」(3月1日公開)

フィリップ・リーブの小説「移動都市」を「ロード・オブ・ザ・リング」「ホビット」のピーター・ジャクソン製作、脚本で映画化。

「60分戦争」と呼ばれる最終戦争から数百年の時が過ぎ、わずかに残された人類は地を這う移動型の都市で生活することを余儀なくされた。巨大移動都市ロンドンは、都市同士が捕食しあう弱肉強食の荒れ果てた地でその支配を拡大させ、小さな都市を捕食することで成長を続けている。そんなロンドンの指導者的立場にあるヴァレンタインに対し、過去のある出来事から復讐心をたぎらせる少女ヘスターは、ある小都市がロンドンに捕食される騒ぎに乗じてロンドンに潜入。ヴァレンタインに刃を向けるが……。

へスター役は「アンナ・カレーニナ」などに出演したアイスランド出身の新鋭ヘラ・ヒルマー、仇敵となるヴァレンタイン役をヒューゴ・ウィービングが演じた。監督は、これまでのピーター・ジャクソン作品にストーリーアーティストや視覚効果、第2班監督などで携わり、「キング・コング」ではアカデミー視覚効果賞を受賞したクリスチャン・リバーズ。

九月の恋と出会うまで」(3月1日公開)

松尾由美の同名人気恋愛小説を高橋一生川口春奈の主演で映画化。

あるマンションに引っ越してきた志織は、新しい部屋で「こちらは1年後の未来です。あなたに危険が迫っています!」という不思議な声を耳にする。その声は強盗殺人に遭うところだった志織を助けるため、未来から届いた誰かの声だった。志織からこの不思議な出来事の相談を受けた小説家志望の隣人・平野は、志織が本来遭うはずだった強盗から助かったことにより、タイムパラドックスが生じてしまうことに気がつく。それは過去の出来事を変えたことで、1年後に志織の存在が消えてしまうことを意味していた。

平野役を高橋一生、志織役を川口が演じるほか、浜野謙太、中村優子川栄李奈古舘佑太郎ミッキー・カーチスらが顔をそろえる。監督は「グッモーエビアン!」「わたしに××しなさい!」の山本透。

映画ドラえもん のび太の月面探査記」(3月1日公開)

国民的アニメ「ドラえもん」の長編劇場版シリーズ39作目。直木賞受賞作「鍵のない夢を見る」、ドラえもんひみつ道具を各章のタイトルに起用した「凍りのくじら」などで知られる人気作家の辻村深月が、映画脚本に初挑戦し、月面を舞台にドラえもんのび太たちの冒険を描いた。

月面探査機がとらえた白い影がニュースとなり、それを「月のウサギだ」と主張したのび太は、周囲から笑われてしまう。そこで、ドラえもんひみつ道具「異説クラブメンバーズバッジ」を使い、月の裏側にウサギ王国を作ることにしたのび太。そんなある日、不思議な転校生の少年ルカが現れ、のび太たちと一緒にウサギ王国に行くことになるのだが……。

監督は「映画ドラえもん」シリーズを手がけるのは3作目となる八鍬新之介。ゲスト声優に広瀬アリス柳楽優弥吉田鋼太郎ら。

岬の兄妹」(3月1日公開) (R15+)

ポン・ジュノ監督作品や山下敦弘監督作品などで助監督を務めた片山慎三の初長編監督作。

ある港町で自閉症の妹・真理子とふたり暮らしをしている良夫。仕事を解雇されて生活に困った良夫は真理子に売春をさせて生計を立てようとする。良夫は金銭のために男に妹の身体を斡旋する行為に罪の意識を感じながらも、これまで知ることがなかった妹の本当の喜びや悲しみに触れることで、複雑な心境にいたる。そんな中、妹の心と体には少しずつ変化が起き始め……。

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭の国内コンペティション長編部門で優秀作品賞と観客賞を受賞。

天国でまた会おう」(3月1日公開) (PG12)

第1次世界大戦後のフランスを舞台に2人の帰還兵が企てた大胆な詐欺事件を描くクライムドラマ。

第1次世界大戦の終結目前。仏軍のプラデル中尉からの不条理な攻撃命令に従ったエドゥアールは、小心者の簿記係・アルベールの命を助け、顔に重傷を負ってしまう。良家の御曹司で才能あるアーティストであるエドゥアールは家族にも会いたくないと戦死を偽装。そんな彼をアルベールは手伝うことに。戦後、パリに戻った2人は貧しい共同生活をスタートさせる。そんな折、かつて彼らの上官だったプラデルが財を築いていたことを知った2人はある壮大な詐欺計画を企てる。

エドゥアール役を「BPM ビート・パー・ミニット」のナウエル・ペレーズビスカヤートが演じ、本作の監督を務めたアルベール・デュポンテルが相棒のアルベール役で出演。

 

というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。

*1:キャメロン本人は「アバター」の続編を手がけるため、監督はしていない