Takaのエンタメ街道

一生を映画に捧ぐと決めたTakaが主に映画・テレビ・音楽について書くブログです。

<週刊興行批評>「スパイダーマン:スパイダーバース」の宣伝が的を射ている件

f:id:ot20503:20190311175726j:image

今週は初登場した「運び屋」と「スパイダーマン:スパイダーバース」の興行について書いていきます。

 

 

1.先週末のランキング

それでは、先週末のランキングを見てみましょう。

f:id:ot20503:20190311180121j:image

1位は「映画ドラえもん のび太の月面探査記」。土日2日間で動員52万人、興収6億1200万円をあげ、累計では早くも動員127万人、興収15億円に届く勢いだ。

2位は「翔んで埼玉」。土日2日間で動員19万9000人、興収2億7000万円をあげ先週に引き続きオープニングの週末を上回る勢いの衰えない興行となっている。累計では動員118万人、興収15億円を突破した。

3位は「グリーンブック」。土日2日間で14万4000人、興収1億9000万円をあげ、累計で動員60万人、興収7億5000万円を突破した。10日(日)には、多くの劇場で前週を上回る高稼働となっており、今後も腰の強い興行が見込めそうだ。

4位は初登場運び屋」。土日2日間で動員11万6000人、興収1億4600万円をあげ、初日からの3日間では動員15万7000人、興収1億9000万円を突破している。

5位は初登場スパイダーマン:スパイダーバース」。土日2日間で動員9万8000人、興収1億6000万円をあげ、先週3月1日〜3日に行われたIMAXやドルビーシネマでの先行上映を含めた累計では動員15万人、興収2億5000万円を突破している。

6位は「僕の彼女は魔法使い」。

7位は「ボヘミアン・ラプソディ」。累計興収は123億6000万円を突破し、先週に引き続き、歴代19位となっている。

8位は「フォルトゥナの瞳」。累計で動員83万人、興収10億円を突破した。

9位は初登場劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル」。

10位は初登場PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.3「恩讐の彼方に__」」。成績としては3部作の中で最高のスタートとなっている。

 

2.興行チェック!「運び屋」

f:id:ot20503:20190311181004j:image

初登場4位を記録したのがクリント・イーストウッド監督の新作にして、「人生の特等席」以来6年ぶりの主演作*1「運び屋」がランクイン。

f:id:ot20503:20190312145242j:image

ここ10年間のイーストウッド映画をまとめてみた。

日本でもネームバリューはあるイーストウッド監督。90歳を間近に迫ってもなお毎年のように新作を届けてるのは凄いと感じる。

今回も評価は高く、リピーター次第では10億を超えるのではないかと予想。

 

3.興行チェック!「スパイダーマン:スパイダーバース」

f:id:ot20503:20190311181026j:image

そして、初登場5位にランクインしたのは今年のアカデミー賞長編アニメーション賞受賞作「スパイダーマン:スパイダーバース」。

f:id:ot20503:20190312150048j:image

近年のスパイダーマン映画では物足りない成績と感じるかもしれないが、公開館数は他と比べても少なく、4位の「運び屋」が238館と考えれば、この順位も妥当といったところだろうか?

自分も鑑賞をしてきたが、スパイダーマンの中でもアメコミ映画、いやここ最近観た映画の中でも飛び抜けた傑作だと思えるくらいよかった(ブログに書きたいが、まだ書けてない)…

にしても、個人的にこの映画の宣伝方法は良く出来てると思う。

公開日をアカデミー賞直後、さらに公開時期を春休みに設定したことで親子で観てもらえる姿勢を作り上げた(アメリカの公開時期がクリスマスシーズンだったのでそれに合わせた作風もあったりと春休み公開はあまり正解ではないが…)。

さらに、アカデミー賞発表直前にはIMAXやドルビーシネマでの1週間前の先行上映開催を発表。

これはおそらく本国での高評価やアカデミー賞最有力の声を聞き、アカデミー賞発表直後の週末にまずは映画ファンが来るIMAXを狙って先行上映をやる計算だったのだろう。

確かにその前にもIMAX試写会を行なったり、テレビCMはあまり見かけなかった。これはネットでのクチコミで盛り上げようという宣伝であることは間違いない。

そして、それは見事に的を射た宣伝方法である。

今後の状況次第では10億超えは全然イケると思われる。ぜひとも、劇場へ足を運んでいただきたい。

 

4.今週の注目作

キャプテン・マーベル」(3月15日公開)

マーベルコミックが生んだヒーローが結集する「アベンジャーズ」シリーズに連なる「マーベル・シネマティック・ユニバースMCU)」の一作で、MCUでは始めて女性ヒーローが単独で主役となったアクションエンタテインメント。アベンジャーズ結成以前の1990年代を舞台に、過去の記憶を失った女性ヒーロー、キャプテン・マーベルの戦いを描く。

1995年、ロサンゼルスのビデオショップに空からひとりの女性が落ちてくる。彼女は驚異的な力を持っていたが、身に覚えのない記憶のフラッシュバックに悩まされていた。やがて、その記憶に隠された秘密を狙って正体不明の敵が姿を現し……。後にアベンジャーズ結成の立役者となるニック・フューリーも登場し、アベンジャーズ誕生のきっかけとなるヒーローの始まりが明らかにされる。

「ルーム」でアカデミー主演女優賞を受賞したブリー・ラーソンキャプテン・マーベル役で主演。ニック・フューリー役のサミュエル・L・ジャクソンのほか、ジュード・ロウらが共演。監督は、マーベル映画では初の女性監督となるアンナ・ボーデンと、ボーデンとともに「ハーフネルソン」などでコンビを組んできたライアン・フレック。

君は月夜に光り輝く」(3月15日公開)

電撃小説大賞を受賞した佐野徹夜の同名デビュー小説を永野芽郁北村匠海の主演、「君の膵臓をたべたい」の月川翔監督のメガホンで映画化。

高校生の岡田卓也が出会った同級生の渡良瀬まみずは、不治の病である発光病で入院生活を送っていた。細胞の異常によって皮膚が発光するその病気は、死が近づくにつれて光が強くなり、成人するまで生存した者はいない。卓也は、病院から外出が許されないまみずに代わり、彼女の願いを実行し、その感想を彼女に伝える「代行体験」を始め、まみずは卓也との代行体験を通し、人生の楽しみを覚える。次第に2人の距離は縮まっていくが、卓也とまみずは避けることができない死の恐怖に襲われる。まみず役を永野、卓也役を北村がそれぞれ演じる。

ふたりの女王 メアリーとエリザベス」(3月15日公開)

レディ・バード」のシアーシャ・ローナン、「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」のマーゴット・ロビーが16世紀の英国を生きた2人の女王を演じた歴史ドラマ。

16歳でフランス王妃となりながら、フランス王フランソワ2世崩御により18歳で未亡人となったメアリーは、故郷のスコットランドに帰国。再び王位の座に就くが、当時のスコットランドではプロテスタント教徒の勢力が増しており、彼らは女性君主は神の意に反すると、女王メアリーの存在を快く思っていなかった。メアリーは家臣の陰謀や内乱などによって何度も王座を追われそうになり、厳しい運命に翻弄されていく。一方、イングランドを統治するエリザベスは、自分と違い美しく、結婚もして子どもを産んだメアリーに、複雑な思いを抱いていた。王位継承権をめぐりライバルもであるメアリーとエリザベスは、複雑な感情を抱きながらも互いに魅了されていき、男性社会の中で孤軍奮闘する女性として激動の時代を駆け抜けていく。

ケイト・ブランシェット主演の「エリザベス」を手がけたプロデューサー陣が、エリザベスと同時代に生きたメアリーに着目して製作。メアリー役をローナン、エリザベス役をロビーがそれぞれ演じる。監督は、ロンドンの演劇界で活躍する女性演出家で、映画監督はこれがデビュー作となるジョージー・ルーク。

えいがのおそ松さん」(3月15日公開)

赤塚不二夫の名作ギャグ漫画「おそ松くん」を原作に、ニートの大人になってしまった松野家の6つ子の兄弟が繰り広げる日常を描いて人気を集めたギャグアニメ「おそ松さん」の劇場版。

ある日、高校の同窓会にやってきた、おそ松たち6つ子は、ちゃんとした大人に成長し、社会人として全うに働く同級生たちとの再会で、対照的に冴えない自分たちの現実に打ちのめされる。やけ酒をあおり眠ってしまったおそ松たちが翌朝目を覚ますと、周囲にはいつもと違うがどこか見覚えのある風景が広がっていた。そこが「過去の世界」ではないかと疑い始めた矢先、デカパンから「6人の中のこの時代に大きな後悔を残している人物がいる」と告げられた6つ子たちは、真実を確かめるため、18歳の自分たちに会うことに……。

まく子」(3月15日公開)

直木賞作家・西加奈子の同名小説を映画化し、小さな温泉街に住む少年が転入生の不思議な少女との出会いを通して成長していく姿を描いた人間ドラマ。

温泉街で暮らす小学5年生の慧は、子どもと大人の狭間で戸惑っていた。そんなある日、彼の学校に不思議な魅力の美少女コズエが転入してくる。コズエが抱える大きな秘密を知ることで、慧が今まで見てきた世界は優しく塗り替えられていく。

真夏の方程式」の山崎光が慧役で映画初主演を務め、物語のカギを握る謎の転入生コズエ役には本作が2度目の映画出演となる新星・新音を抜擢。慧の父・光一役を草なぎ剛、母・明美役を須藤理彩が演じる。監督は、長編第1作「くじらのまち」が国内外で高く評価された新鋭・鶴岡慧子。

映画プリキュアミラクルユニバース」(3月16日公開)

人気アニメ「プリキュア」劇場版シリーズの通算26作目。2019年2月に放送を開始し、「プリキュア」史上初めて宇宙を舞台にした作品として話題の「スター☆トゥインクルプリキュア」を筆頭に、前作「HUGっと!プリキュア」、前々作「キラキラ☆プリキュアアラモード」の3作品のプリキュアが共演する。

プリキュア」劇場版シリーズではおなじみになっている応援アイテムで、プリキュアたちに不思議な力を届ける「ミラクルライト」の秘密をめぐり、プリキュアたちが宇宙を舞台に冒険を繰り広げる。ある日、星を見ていたら宇宙にワープしてしまった星奈ひかる。そこで星たちの光が消え、世界が闇に包まれてしまう危機が目前に迫っていることを知った彼女は、宇宙の光を取り戻すため奮闘する。

ラクルライトを作っている惑星ミラクルの大統領の側近で、宇宙警備隊の隊員ヤンゴ役で、「進撃の巨人」「七つの大罪」などの人気声優・梶裕貴が「プリキュア」シリーズに初出演。

 

というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。

*1:監督と主演の兼業では「グラン・トリノ」以来10年ぶり