Takaのエンタメ街道

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<週刊興行批評>名探偵コナンが6作連続でオープニング新記録!100億突破はあるのか??

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さあ、ついに公開された。今、日本で最も稼ぐシリーズ「名探偵コナン」の最新作。今年はどういう数字を叩き出したか?そして、100億円突破はあり得るのか??

 

 

1.先週末のランキング

それでは、先週末のランキングを見てみましょう。

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1位は初登場名探偵コナン 紺青の拳」。土日2日間で動員114万5000人、興収14億6400万円をあげる圧倒的な強さで首位スタートを切った。初日からの累計では、動員145万8000人、興収18億8600万円を突破。前作「ゼロの執行人」との初週末の興収対比では112.9%となり、6作品連続でシリーズのオープニング最高記録を更新した。

2位は「映画ドラえもん のび太の月面探査記」。累計では動員409万人を突破、興収47億円まであと少しと迫っている。

3位は初登場ハンターキラー 潜航せよ」。初日からの3日間で動員10万2420人、興収1億2354万4500円を稼いだ。

4位は「ダンボ」。累計興収は7億6500万円を突破した。

5位は「翔んで埼玉」。累計で動員257万人、興収33億円を突破。

6位は「キャプテン・マーベル」。累計興収は18億円を突破した。

7位は初登場ハロウィン」。

8位は「グリーンブック」。累計で動員146万人、興収18億円を突破した。

9位は「映画 プリキュアラクルユニバース」。累計興収は8億7000万円を突破した。

10位は「バンブルビー」。累計興収は8億1000万円に迫っている。

 

2.興行チェック!「名探偵コナン 紺青の拳」

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今年もこの季節がやってきた。今や日本の映画界を引っ張っている「名探偵コナン」の新作だ。今回は怪盗キッドを軸に、シンガポールを舞台に京極真と鈴木園子のロマンスも描かれた作品となっている。

筆者も観てきたが、いつも通りのアクションの派手さではあるが、面白かった。今回のゲスト声優である山崎育三郎が非常に良かったりとコナン映画でも非常にバランスがしっかりしているのではなかろうか?

まあ、個人的な感想は置いておくとして…

先週はコナン映画の規模はどれくらいなのか?という前段階を置かせていただいたわけだが…

今週は過去のコナン映画と比べ、どれくらいなのか?そして、コナン映画以外と比べて初動はどれほど良いのか?さらに、前回を超え100億を超えることができるのか?初動の数字を軸に検証してまいります。

・過去のコナン映画と比べてみよう!

まずはこれまでのコナン映画の興収を比べてみましょう。

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すごいのがこれまであまり下回ることがなく、どんどん成長していっているところ。特にここ10年の成長の仕方は著しい。2009年からは30億、2013年の「ルパン三世vs名探偵コナン」からは40億、2016年から60億をそれぞれ突破したかと思いきや、昨年2018年でついに90億を突破するなど毎年のように成長し、今や日本の映画界を支えてしまう要素になってしまったのである。

・コナン映画の初動で比べればどうなるのか?

ちなみに今年の「紺青の拳」は土日2日間で動員114万5000人、興収14億6400万円、初日からの3日間だと、動員145万8000人、興収18億8600万円という数字を叩き出した。

ランキング上にも書いたが、これはシリーズの最高記録。そう、あの90億以上を最終的に叩き出した「ゼロの執行人」をも超える数字だ。

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これは全国での観客動員数を集計するようになった2004年以降のデータである。これまた2016年以降の伸びが凄いが、グラフにすると実はから紅とゼロ執の初動はさほど差はなく、ゼロ執がファンによる長期的な足の運びだということが分かるだろう(多くの劇場が7月までのロングランを果たしている)。

そのゼロ執の初動(101万2000人・12億9600万円)を13万3000人、1億6800万円上回る数字である。これはもしかしてもしかするのだろうか?

ちなみに初日からの3日間で18億円を稼いだのですが、既に1作目の最終興収を超え、2作目の最終興収に迫っているという記録であることも書かせていただきます。

・他作品の初動と比較するとどうなのか?

ちょっとここに来てズレた話になるかもしれませんが、興行収入を追っている身としてちょっと興味深いデータを作れたので話をさせてください。

実は「紺青の拳」はシリーズのオープニング最高記録であって、日本最高のオープニング記録ではないんです。

ということで、データがしっかりとある2010年代のオープニング記録を基に動員と興収のそれぞれのトップ10を出しました。

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なんてこった!妖怪ウォッチの1作目の初動は凄かった…

これはついでにしたかった話です(笑)。でも、2位ですよ!2位!!

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ちなみに直近のメガヒット作品の初動はこんな感じ。

コナンの今回の初動がいかに凄いかがお分かり頂けたじゃないだろうか?

・100億を突破することはあり得るのか?

ここまで今年のコナンの初動がいかに凄いかがお分かりいただけただろうが、果たして100億という壁を突破することはできるだろうか?

これは正直に言うと今後の展開を見守るしかないのですが、可能性は0ではないということは言えるでしょう。

はぐらかしたなと思われたかもしれませんが、実を言うと今年のGW商戦は昨年よりも熱くなるのではなかろうか?と個人的には感じるからであります。

というのも、今週からは実写版キングダム、あいみょんが主題歌を歌うクレヨンしんちゃん菅田将暉が吹替を務めるシャザム!、来週からは昨年もぶつかったアベンジャーズ(前売りの売り上げが3日で前作の総売上に達成と前作以上のヒットになることは充分にあり得る*1。)、5月に入ると名探偵ピカチュウと昨年以上に毎週のように注目作が公開され、さらには今年は平成から令和に変わるタイミングで最大10連休のGWが発生。劇場の混雑も連日のようにあり、ヒットの分散も起こりそうな気がする。

が、今週の劇場側のスケジュールを見た限りは引き続きコナンに力を入れてく感じで、これはGW以降も続いていきそうだ。

なので、今後のGW作品のヒット展開、さらにはゼロ執同様リピーターがどれだけ出るかで100億という壁を打ちこわすことができるかといった感じだ。今後の推移に期待を寄せよう。

 

ちなみに…

ゴールデンウィーク」の名称は、映画会社の大映が松竹と競作して1951年(昭和26年)に同時上映となった獅子文六原作の『自由学校』が大映創設以来(当時)最高の売上を記録し、正月映画やお盆映画以上の興行成績を残したことで、映画界でこの時期に多数の動員を生み出すことや活性化を目的として当時の大映常務取締役であった松山英夫によって作成された宣伝用語であり、和製英語である。1952年(昭和27年) - 1953年(昭和28年)頃から一般にも使用されるようになり、他の業界にも広まった。

(Wikipediaより)

今年は例年以上にGWが熱くなるだろう。ぜひとも、コナンを観て、他の映画も観ていただいて、映画同士が元気であって欲しいものだと一映画ファンとしては思う。

↓配給の東宝としても、コナンの流れを他に繋げたいんだろうなとはすごく思う(先週の予告解禁ラッシュを見て思う。)↓

 

3.今週の注目作

シャザム!」(4月19日公開)

「スーパーマン」や「バットマン」と同じDCコミックスのヒーロー「シャザム」を映画化。見た目は大人だが中身は子どもという異色のヒーローの活躍を、独特のユーモアを交えて描く。

ある日、謎の魔術師からスーパーパワーを与えられた少年ビリーは、「S=ソロモンの知力」「H=ヘラクラスの強さ」「A=アトラスのスタミナ」「Z=ゼウスのパワー」「A=アキレスの勇気」「M=マーキューリーの飛行力」という6つの力をあわせもつヒーロー「シャザム(SHAZAM)」に変身できるようになる。筋骨隆々で稲妻を発することができるが、外見は中年のシャザムに変身したビリーは、悪友のフレディと一緒にスーパーマン顔負けの力をあちこちで試してまわり、稲妻パワーをスマホの充電に使ってみるなど悪ノリ全開で遊んでいた。しかし、そんなビリーの前に、魔法の力を狙う科学者Dr.シヴァナが現れ、フレディがさらわれてしまう。遊んでいる場合ではないと気付いたビリーは、ヒーローらしく戦うことを決意するが……。

シャザム役はTVシリーズ「CHUCK チャック」のザッカリー・リーヴァイ、監督は「アナベル 死霊人形の誕生」のデビッド・F・サンドバーグ

キングダム」(4月19日公開)

中国春秋戦国時代を舞台にした原泰久のベストセラー漫画を山崎賢人主演で実写映画化。

紀元前245年、春秋戦国時代の中華西方の秦の国。戦災孤児の少年・信と漂は天下の大将軍になることを目標に掲げ、日々の剣術の鍛錬に励んでいた。王都の大臣・昌文に召し上げられた漂が王宮へ入り、信と漂はそれぞれ別の道を歩むこととなる。

山崎が主人公の信を演じ、吉沢亮長澤まさみ、橋本環奈、本郷奏多満島真之介高嶋政宏要潤大沢たかおらが顔をそろえる。監督は「アイアムアヒーロー」「いぬやしき」「図書館戦争」などの佐藤信介。

愛がなんだ」(4月19日公開)

直木賞作家・角田光代の同名恋愛小説を、「パンとバスと2度目のハツコイ」「知らない、ふたり」の今泉力哉監督で映画化。「おじいちゃん、死んじゃったって。」の岸井ゆきの、「キセキ あの日のソビト」「ニワトリ★スター」の成田凌の共演でアラサー女性の片思い恋愛ドラマが展開する。

28歳のOL山田テルコ。マモルに一目ぼれした5カ月前から、テルコの生活はマモル中心となってしまった。仕事中、真夜中と、どんな状況でもマモルが最優先。仕事を失いかけても、友だちから冷ややかな目で見られても、とにかくマモル一筋の毎日を送っていた。しかし、そんなテルコの熱い思いとは裏腹に、マモルはテルコにまったく恋愛感情がなく、マモルにとってテルコは単なる都合のいい女でしかなかった。テルコがマモルの部屋に泊まったことをきっかけに、2人は急接近したかに思えたが、ある日を境にマモルからの連絡が突然途絶えてしまう。

ある少年の告白」(4月19日公開) (PG12)

俳優ジョエル・エドガートンが「ザ・ギフト」に続いて手がけた監督第2作で、「マンチェスター・バイ・ザ・シー」などの若手実力派俳優ルーカス・ヘッジズを主演に迎え、2016年に発表され全米で大きな反響を呼んだ実話をもとに描いた人間ドラマ。

アメリカの田舎町で暮らす大学生のジャレッドは、牧師の父と母のひとり息子として何不自由なく育ってきた。そんなある日、彼はある出来事をきっかけに、自分は男性のことが好きだと気づく。両親は息子の告白を受け止めきれず、同性愛を「治す」という転向療法への参加を勧めるが、ジャレッドがそこで目にした口外禁止のプログラム内容は驚くべきものだった。自身を偽って生きることを強いる施設に疑問と憤りを感じた彼は、ある行動を起こす。

ジャレッドの両親役をラッセル・クロウニコール・キッドマンが演じるほか、映画監督・俳優としてカリスマ的人気を誇るグザビエ・ドラン、シンガーソングライターのトロイ・シバン、「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」のフリーらが共演。

劇場版 響け!ユーフォニアム 誓いのフィナーレ」(4月19日公開)

吹奏楽に打ち込む高校生たちの青春を描いた京都アニメーション制作の人気アニメ「響け!ユーフォニアム」の完全新作劇場版。

テレビシリーズでは1年生だった主人公の黄前久美子らが2年生になり、新たに入部してきた1年生たちとともに全国大会金賞を目指す中で起こる波乱の日々を描く。全日本吹奏楽コンクールに出場を果たした北宇治高校吹奏楽部で、2年生になった黄前久美子は、4月から新しく入った1年生の指導にあたることになる。全国大会出場校とあって、多くの1年生が入部する中、久美子たちの低音パートには、久石奏、鈴木美玲、鈴木さつき、月永求という4人の1年生がやってくる。サンライズフェスティバルやオーディション、そしてコンクールと、全国大会金賞を目標に掲げて進む吹奏楽部だったが、問題が次々と勃発し……。

監督の石原立也、脚本の花田十輝らテレビシリーズを手がけたスタッフ&キャストが再結集した。

アガサ・クリスティー ねじれた家」(4月19日公開)

ミステリーの女王アガサ・クリスティが1949年に発表した「ねじれた家」を映画化。

無一文から巨万の富を築いた大富豪レオニデスが毒殺され、私立探偵のチャールズは、レオニデスの孫娘で元恋人のソフィアから捜査を依頼される。レオニデスの屋敷には3世代にわたる一族が勢ぞろいしており、巨額の遺産をめぐって疑惑や嫉妬、憎悪が入り乱れていた。捜査を開始したチャールズは、ソフィアを含めた一族全員に殺害の動機があることに気づく。そして真相に近づいていく中で、第2の殺人が起こり……。

一族を仕切る大伯母イーディス役に、「天才作家の妻 40年目の真実」ほかで7度のアカデミー賞ノミネートのグレン・クローズ。私立探偵チャールズ役は同作でクローズと共演しているマックス・アイアンズ。監督に「サラの鍵」「ダーク・プレイス」のジル・パケ=ブレネール、脚本に群像劇「ゴスフォード・パーク」でアカデミー脚本賞を受賞しているジュリアン・フェロウズ。

映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン 失われたひろし」(4月19日公開)

人気長寿アニメ「クレヨンしんちゃん」の劇場版27作目。

新婚旅行に行っていなかったひろしとみさえが、しんのすけたちを連れてやってきた初のハネムーンで予想外の事態に巻き込まれ、幸せな旅行が危険が待ち受ける大冒険になってしまう様子を描く。結婚当時、新婚旅行に行っていなかったひろしとみさえ。ある日、みさえが見つけてきた家族参加OKの激安新婚旅行ツアーに参加することになった野原一家だったが、旅先のオーストラリアに到着早々、ひろしが謎の仮面族にさらわれてしまう。そして、ひろしが“お宝のカギ”となってしまい、野原一家と仮面族、そして世界中のトレジャーハンターたちとの三つどもえの争奪戦が勃発する。

監督は、シリーズ最高の興行収入を記録した「映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃」を手がけ、シリーズ4度目の登板となる橋本昌和

ヒトラーVS.ピカソ 奪われた名画のゆくえ」(4月19日公開)

ナチスドイツにより奪われた美術品と、それに関わる人々の運命を描いたドキュメンタリー。

1933年から45年にかけて、ナチスがヨーロッパ各地で略奪した美術品の総数は約60万点にものぼり、戦後70年以上が過ぎた現在でも10万点が行方不明と言われている。権力は芸術をも支配できると盲信するナチスによる美術史上最悪の略奪と、今なお続く奪還をめぐる戦いを、歴史家や美術研究家、関係者らの証言をもとに描き、ヒトラーの思想の背景と略奪品がたどった闇の美術史を浮かび上がらせていく。

「グレート・ビューティー 追憶のローマ」などで知られるイタリアの名優トニ・セルビッロが案内人を務める。ベストセラー「怖い絵」シリーズの著者・中野京子が日本語字幕監修を担当。

幸福なラザロ」(4月19日公開)

カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作「夏をゆく人々」などで世界から注目されるイタリアの女性監督アリーチェ・ロルバケルが、死からよみがえったとされる聖人ラザロと同じ名を持ち、何も望まず、目立たず、シンプルに生きる、無垢な魂を抱いたひとりの青年の姿を描いたドラマ。「夏をゆく人々」に続き、2018年・第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、脚本賞を受賞した。

20世紀後半、社会と隔絶したイタリア中部の小さな村で、純朴な青年ラザロと村人たちは領主の侯爵夫人から小作制度の廃止も知らされず、昔のままタダ働きをさせられていた。ところが夫人の息子タンクレディが起こした誘拐騒ぎを発端に、夫人の搾取の実態が村人たちに知られることとなる。これをきっかけに村人たちは外の世界へと出て行くのだが、ラザロだけは村に留まり……。

ハイ・ライフ」(4月19日公開) (PG12)

パリ、18区、夜。」「ネネットとボニ」などで知られるフランスの巨匠クレール・ドニが描いたSFスリラー。出演は「トワイライト」シリーズ、「グッド・タイム」のロバート・パティンソン、「イングリッシュ・ペイシェント」「アクトレス 女たちの舞台」のジュリエット・ビノシュ、リメイク版「サスペリア」のミア・ゴス共演で描いた近未来。

太陽系を遥かに超えて宇宙へと突き進む宇宙船「7」には、モンテや幼なじみの少女ボイジーら9人の元死刑囚がクルーとして乗り込んでいた。彼らは極刑の免除と引き換えに、同乗する女性科学者ディブスが指揮する実験に参加することになったのだ。やがて、目標地であるブラックホールが少しずつ迫り……。

イメージの本」(4月20日公開)

ヌーベルバーグの巨匠ジャン=リュック・ゴダールが、暴力・戦争・不和に満ちた世界への怒りを、様々な絵画・映画・文章・音楽で表現した作品。

過去人類がたどってきたアーカイブの断片を中心に、新たに撮り下ろした子どもたちや美しい海辺などの映像を交えながら、ゴダール特有のビビッドな色彩で巧みにコラージュ。

5章で構成され、ゴダール自らがナレーションを担当した。2018年・第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、特別に設けられた「スペシャル・パルムドール」を受賞した。

 

というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。

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