Takaのエンタメ街道

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<週刊興行批評>アベンジャーズ効果でスパイダーマンも大ヒットなるか?

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今週はまだまだ健在の「アラジン」と初登場した「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」の興行の動向を見ていきます。

 

 

1.先週末のランキング

まずは、先週末のランキングを見てみましょう。

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1位は「アラジン」。土日2日間で動員61万1000人、興収8億7900万円をあげ、前週比88%以上と落ちの少ない興行を続けており、累計では動員504万人、興収72億円を突破。

2位は初登場スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」。土日2日間で動員46万人、興収6億9900万円をあげ、初日から3日間の累計では動員70万人、興収10億円を記録する好スタートを切った。

3位は「ザ・ファブル」。土日2日間で動員16万4000人、興収2億2700万円をあげ、累計では動員70万人、興収9億3000万円を突破した。

4位は初登場それいけ!アンパンマン きらめけ!アイスの国のバニラ姫」。土日2日間で動員10万5000人、興収1億2600万円をあげ、初日からの3日間では動員11万4000人、興収1億3700万円を突破した。歴代最高となる最終興収6.5億円を記録した前作「それいけ!アンパンマン かがやけ!クルンといのちの星」を上回る好スタートを切った。

5位は「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」。累計で動員180万人、興収26億円を突破した。

6位は「劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEキングダム」。

7位は「メン・イン・ブラック:インターナショナル」。累計興収は8億5000万円を突破した。

8位は初登場今日も嫌がらせ弁当」。

9位は「コンフィデンスマンJP」。累計で動員213万人、興収27億円を突破した。

10位は初登場新聞記者」。初日からの3日間で動員4万9000人、興収6000万円を突破し、143スクリーンと規模が小さいながらも健闘したと言える。

 

2.興行チェック!「アラジン」

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今週も1位をとり、V4となった「アラジン」。注目の大作「スパイダーマン」が公開されても人気が衰えていないところが驚きだ。

先週も行った「美女と野獣」、「名探偵コナン 紺青の拳」とともに週末の興収と累計興収の推移を比較した図を4週目に更新。「アラジン」の落ちの少なさがさらに顕著に表された形となった。

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この興行の推移はどう展開されていくのか。

 

3.興行チェック!「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」

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さあ、今週初登場2位となったのは「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」だ。

MCUスパイダーマンの新作であり、「アベンジャーズ/エンドゲーム」(以下、「アベンジャーズ/EG」)の後の作品としても注目の作品だ。

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こちらがMCUでの比較した表だ。「アベンジャーズ/EG」の現象級の大ヒットによる余熱が今作でも現れた形となった。スパイダーマンの単独シリーズの前作「ホームカミング」を上回る成績を残し、さらには「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」をも上回るオープニングとなった。

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では、近年のスパイダーマン映画ではどうだ?MCU前のシリーズに当たる「アメイジングスパイダーマン」の2作品を上回るオープニングとなっている。

これは最終興収30億以上はいけるだろうし、夏休みの興行が上手くいけば、40億円以上もあり得るだろう。

日本でも安定して大ヒットを叩き出すスパイダーマンシリーズ。MCUという枠においてもその強みというのは遺憾なく発揮している。今後、MCU上でも重要なポジションとなるだろうし、さらなる日本でのMCU現象化も充分にあり得るだろう。

もしかしたら、洋画全盛期だった2000年代に公開されたサム・ライミ監督による「スパイダーマン」シリーズの興行収入*1に近づく時代も来る?かもしれない。

MCU興収振り返りに本作を付け加えて更新しました。よろしければご覧ください。↑

 

4.今週の注目作

Diner ダイナー」(7月5日公開)

藤原竜也蜷川実花監督が初タッグを組み、平山夢明の小説「ダイナー」を映画化。

元殺し屋の天才シェフ、ボンベロが店主をつとめる殺し屋専用の食堂「ダイナー」。日給30万円の怪しいアルバイトに手を出したばかりに闇の組織に身売りされてしまった少女オオバカナコは、ボンベロに買われウェイトレスとして働くことに。ボンベロが「王」として君臨するダイナーには、全身傷だらけの孤高の殺し屋スキンや、子どものような姿をしたサイコキラーのキッド、不気味なスペイン語を操る筋肉自慢の荒くれ者のブロら、ひと癖もふた癖もある殺し屋たちが次々とやって来て……。

ダイナーの店主ボンベロ役を藤原、物語の鍵を握る少女オオバカナコ役を玉城ティナが演じるほか、窪田正孝斎藤工小栗旬土屋アンナ奥田瑛二ら豪華キャスト陣が殺し屋役で出演。

ゴールデン・リバー」(7月5日公開) (PG12)

ディーパンの闘い」「君と歩く世界」「真夜中のピアニスト」などで知られるフランスの名匠ジャック・オーディアール監督が初めて手がけた英語劇で、ジョン・C・ライリーホアキン・フェニックスジェイク・ギレンホールリズ・アーメッドという豪華キャストを迎えて描いた西部劇サスペンス。2018年・第75回ベネチア国際映画祭銀熊賞(監督賞)を受賞した。

ゴールドラッシュに沸く1851年、最強と呼ばれる殺し屋兄弟の兄イーライと弟チャーリーは、政府からの内密の依頼を受けて、黄金を探す化学式を発見したという化学者を追うことになる。政府との連絡係を務める男とともに化学者を追う兄弟だったが、ともに黄金に魅せられた男たちは、成り行きから手を組むことに。しかし、本来は組むはずのなかった4人が行動をともにしたことから、それぞれの思惑が交錯し、疑惑や友情などさまざまな感情が入り乱れていく。

Girl ガール」(7月5日公開) (PG12)

トランスジェンダーの主人公が、バレリーナを目指して葛藤や苦悩を乗り越えながら夢を追いかける姿を描いたドラマ。

男性の体にうまれたトランスジェンダーのララは、バレリーナになることが夢で、強い意志と才能、そして血がにじむような努力で、難関とされるバレエ学校への入学を認められる。しかし、成長とともに変わっていく体によってうまく踊れなくなることへの焦りや、ララに対するクラスメイトの嫉妬や嫌がらせにより、次第に心身ともに追い込まれていく。

2018年・第71回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品され、これが長編デビュー作のルーカス・ドン監督がカメラドール(新人監督賞)、主演のビクトール・ポルスターが最優秀俳優賞を受賞した。

ワイルドライフ」(7月5日公開) (PG12)

スイス・アーミー・マン」などの個性派俳優ポール・ダノが初メガホンを取り、「ドライヴ」のキャリー・マリガンと「ナイトクローラー」のジェイク・ギレンホールが夫婦役を演じた人間ドラマ。ダノが「ルビー・スパークス」で共演したパートナーのゾーイ・カザンと共同で脚本・製作も手がけ、ピュリッツァー賞作家リチャード・フォードの小説「Wildlife」を原作に、幸せな家庭が崩壊していく様子を14歳の息子の姿を通して描き出す。

1960年代、モンタナ州の田舎町で暮らす少年ジョーは、仲の良い両親ジェリーとジャネットのもとで慎ましくも幸せな毎日を送っていた。ところがある日、ジェリーがゴルフ場の仕事を解雇され、山火事を食い止める危険な出稼ぎ仕事へと旅立ってしまう。残されたジャネットとジョーもそれぞれ仕事を見つけるが、生活が安定するはずもなく、優しかったジャネットは不安と孤独にさいなまれるようになっていく。

いちごの唄」(7月5日公開)

ミュージシャンで俳優としても活躍する峯田和伸のバンド「銀杏BOYZ」の楽曲からインスパイアされた人気脚本家の岡田惠和が、自らの脚本でつむいだオリジナルストーリーを映画化。岡田脚本のドラマ「泣くな、はらちゃん」「ど根性ガエル」などを手がけたテレビドラマ演出家の菅原伸太郎が長編映画初メガホンを取った。

冷凍食品の製造工場で働く笹沢コウタの大親友・伸二は、2人が「天の川の女神」と崇拝していたあーちゃんを交通事故から守り、あーちゃんの身代わりとなって死んでいった。それから10年、コウタは偶然あーちゃんと再会する。伸二の「死」を背負いながら生きていたコウタとあーちゃんは、伸二の命日に1年に一度「逢うこと」を約束。毎年逢瀬を繰り返すコウタは、次第にあーちゃんに恋心を抱くようになる。

俳優のほか、バンド「The SALOVERS」のボーカリストとしても活動する古舘佑太郎がコウタ役、NHK連続テレビ小説半分、青い。」の石橋静河があーちゃん役をそれぞれ演じる。

劇場版 Free! Road to the World 夢」(7月5日公開)

水泳に打ち込む青年たちの絆を描く京都アニメーションの人気テレビアニメ「Free!」の第3期「Free! Dive to the Future」を再構築し、新たなエピソードを追加した劇場版。

幼い頃、初めてのチームとして絆を結びあった遙、真琴、渚、凛。時は流れ、大学へ進学した遙と真琴は、中学時代のチームメイトである旭と郁弥に再会する。しかし、かつて結んだ絆は形を変えて郁弥を重く縛っていた。遙はそんな郁弥を救うため、ある決断をする。そして真琴もまた、様々な選手たちの心に触れていく。一方、岩鳶高校水泳部にも新しい春が訪れる。怜と渚が遙や真琴とともに結んだ絆は、新たな蕾となって花開こうとしていた。

いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46」(7月5日公開)

人気アイドルグループ「乃木坂46」のドキュメンタリー映画第2弾。

前作から4年ぶりとなる今作では、初のシングルミリオンセールスや日本レコード大賞受賞を果たした2017年、史上初の明治神宮球場&秩父宮ラグビー場での2会場同時ライブ開催やレコ大2連覇を成し遂げた18年、そしてエースであり絶大な人気を誇ったメンバーの西野七瀬が卒業し、新たな時代を迎えた19年と、近年のグループの歩みをメンバーたちの証言でつむぎ、少女たちが抱える心の葛藤や成長を、これまでにないほどの親密な距離感で描き出していく。

監督は、乃木坂46のライブの舞台裏を追ったドキュメンタリー映像などを手がけてきた岩下力。

こはく」(7月6日公開)

俳優の井浦新と、本名の「大橋彰」名義で出演した芸人のアキラ100%が、兄弟が幼いころに突然姿を消した父を長崎の町で必死に捜し歩く姿を描いたヒューマンドラマ。

長崎県に暮らす亮太は、幼いころに別れた父が営んでいたガラス細工の工場を受け継ぎ、なんとか毎日を送っていた。しかし、亮太自身も父と同じように離婚を経験し、子どもたちと会うことがかなわずにいた。ある日、亮太は定職に就くことなくブラブラした生活を送る兄の章一から、町で偶然父の姿を見かけたと告げられる。しかし、虚言癖がある兄の言葉を亮太はにわかに信じることができなかった。そんな折に現在の妻である友里恵から「お父さんになる自信、ある?」と妊娠を告げられた亮太は、自分が父のいない過去を引きずったまま生きていることに気づかされる。

井浦が弟・亮太役、大橋が兄・章一役をそれぞれ演じる。「ゆらり」の横尾初喜監督が手がけ、横尾監督の幼少期の実体験をベースに「きらきら眼鏡」の守口悠介が脚本を執筆した。

 

というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。

*1:「1」は興収75億、「2」は興収67億、「3」は興収71.2億となっている