Takaのエンタメ街道

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<週刊興行批評>「劇場版おっさんずラブ −LOVE or DEAD−」の初登場と近年のテレビドラマの映画化

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「週刊興行批評」2週ぶりの更新です。今週は「劇場版おっさんずラブ −LOVE or DEAD−」の興行を見ながら、近年のテレビドラマの映画化作品を見ていきます。

 

 

1.先々週末のランキング

まずは、先々週末のランキングを見てみましょう。

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1位は「ライオン・キング」。 土日2日間で動員42万4000人、興収6億2800万円をあげ、3連休でお盆休みでもあった先週土日と比較しても、動員比で85.3%、興収比で86.2%と落ちの少ない興行を続けており、累計では動員236万人、興収33億円を突破している。

2位は「天気の子」。土日2日間で動員38万4000人、興収5億3300万円をあげ、累計では動員717万人、興収96億円を突破しており「ジュラシック・ワールド」を抜いて歴代興収ランキング38位まで記録を伸ばしている。

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3位は「ONE PIECE STAMPEDE」。土日2日間で動員32万3000人、興収4億5000万円をあげ、累計では間もなく動員250万人、興収33億円に達する勢いだ。

4位は「トイ・ストーリー4」。土日2日間で動員20万人、興収2億6200万円をあげ、累計では動員679万人、興収87億円を突破し、歴代興収ランキング56位まで順位をあげている。

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5位は「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」。土日2日間で動員13万8000人、興収2億700万円をあげ、累計では動員164万人、興収23億円を突破した。

6位は「ペット2」。累計で動員140万人、興収16億円を突破した。

7位は「アルキメデスの大戦」。累計で動員124万人、興収15億円を突破した。

8位は「ミュウツーの逆襲 EVOLUTION」。 累計で動員216万人、興収26億円を突破している。

9位は「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」。

10位は初登場ダンスウィズミー」。初日から3日間で動員7万人、興収1億200万円を突破した。

過去の矢口史靖監督作で比較すると「WOOD JOB!」や「サバイバルファミリー」を下回るスタート。最終興収は5億円あたりとなりそうだ。

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2.先週末のランキング

つづいて、先週末のランキングを見てみましょう。

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1位は「天気の子」。 土日2日間で動員30万5000人、興収4億2100万円をあげ、2週ぶりの首位へと返り咲いた。累計では動員800万人、興収107億円を突破し、歴代興収ランキング30位にランクインしている。

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2位は「ライオン・キング」。土日2日間で動員29万人、興収4億6700万円をあげ、興収では「天気の子」を上回った。累計では動員322万人、興収46億円を突破した。

3位は初登場劇場版おっさんずラブ −LOVE or DEAD−」。土日2日間で動員23万9000人、興収3億4300万円をあげ、3日間の累計では動員38万9000人、興収5億5400万円を突破する好スタートを切った。

4位は「ONE PIECE STAMPEDE」。累計で興収41億円を突破した。

5位は「トイ・ストーリー4」。累計で動員723万人、興収93億円を突破し、歴代興収では45位となった。

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6位は初登場ロケットマン」。土日2日間で動員9万6000人、興収1億3200万円をあげ、初日からの3日間では動員13万人、興収1億8200万円を突破した。

7位は初登場二ノ国」。初日からの3日間では動員11万人、興収1億4400万円を突破した。

8位は「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」。 累計興収は27億円を突破した。

9位は「ペット2」。累計興収は19億円を突破した。

10位は「ミュウツーの逆襲 EVOLUTION」。累計で動員227万人、興収27億円を突破している。

 

3.「トイ・ストーリー4」と「天気の子」の行方は?

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今週も「トイ・ストーリー4」と「天気の子」について分析をしていきたい。

先週末までに「トイ・ストーリー4」は93億円、「天気の子」は107億円をそれぞれ突破している。

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「天気の子」と「君の名は。」の成績。先週末は「天気の子」が首位に返り咲いた。「君の名は。」が夏休みを終えてもヒットが持続したが、「天気の子」も夏休み以降も息の強さは発揮してくれそうだ。

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先日、アカデミー賞の国際長編映画賞部門(旧外国語映画賞)の日本代表に決まったことも明らかにされ、もし、アカデミー賞にノミネートや受賞されたら、アカデミー賞シーズンまでのロングランとなるが、まずは秋先までのロングランに向けて頑張っていただきたいところだ。

続いて、「トイ・ストーリー4」と「アラジン」の比較。「トイ・ストーリー4」は先週末の興収が発表されなかったが、累計で93億円。夏休み終わりまでには100億を行くとは思うのだが、前作の「3」を超えるか否かは暗雲が立ち込めてきた。

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4.興行チェック!「劇場版おっさんずラブ −LOVE or DEAD−」

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今週初登場3位となったのは「劇場版おっさんずラブ −LOVE or DEAD−」。田中圭吉田鋼太郎林遣都の共演で3人の男たちの恋愛を描いたテレビドラマ「おっさんずラブ」の劇場版だ。視聴率は4.0%と深夜ドラマとしては決して高いと言える数字ではないものの、Twitterでの世界トレンド1位や2018年の新語・流行語大賞トップテンに選出されるなど社会現象となったのは記憶に新しいところだ。

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ここ2年のテレビドラマを映画化した作品の興収を見ていこう。「おっさんずラブ」は同じく今年公開された「コンフィデンスマンJP」とほぼ同等の成績を収めている。

一時期に比べるとテレビドラマの映画化というのもあまり聞かなくなった。確かにテレビドラマの映画化はドラマで一旦閉めた扉を再度開ける行為なのだから難しいし、近年は視聴率などの観点からテレビドラマの映画化というのも厳しくなったこともあるだろう。

ただ、今年公開された「コンフィデンスマンJP」と「おっさんずラブ」に関しては視聴率が高ければというよりも続きを充分に描けれる土台があったということとファンの根強い支持があったことが大きな点だろう。今後のテレビドラマの映画化は視聴率での人気云々よりもファンの根強い支持がより重要視される時代かもしれないと感じる。

また、「おっさんずラブ」は応援上映も予定されていたりとファンの複数鑑賞を狙った運びもあり、最終興収も30億近くはいくのではないか?と予想。

↓「おっさんずラブ」の盛り上がりに関してはこちらの記事も参考になるのでシェアしときます。↓

 

5.今週の注目作

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(8月30日公開) (PG12)

クエンティン・タランティーノの9作目となる長編監督作。レオナルド・ディカプリオブラッド・ピットという2大スターを初共演させ、落ち目の俳優とそのスタントマンの2人の友情と絆を軸に、1969年ハリウッド黄金時代の光と闇を描いた。

テレビ俳優として人気のピークを過ぎ、映画スターへの転身を目指すリック・ダルトンと、リックを支える付き人でスタントマンのクリス・ブース。目まぐるしく変化するエンタテインメント業界で生き抜くことに神経をすり減らすリックと、対照的にいつも自分らしさを失わないクリフだったが、2人は固い友情で結ばれていた。そんなある日、リックの暮らす家の隣に、時代の寵児ロマン・ポランスキー監督と、その妻で新進女優のシャロン・テートが引っ越してくる。今まさに光り輝いているポランスキー夫妻を目の当たりにしたリックは、自分も俳優として再び輝くため、イタリアでマカロニ・ウエスタン映画に出演することを決意する。やがて1969年8月9日、彼らの人生を巻き込み映画史を塗り替える事件が発生する。

引っ越し大名!」(8月30日公開)

超高速!参勤交代」シリーズを手がけた土橋章宏の時代小説「引っ越し大名三千里」を、星野源主演、高橋一生高畑充希の共演、「のぼうの城」の犬童一心監督のメガホンで映画化。

姫路藩書庫番の片桐春之介は人と接するのが苦手で、いつも書庫にこもり書物にあたっていた。幕府から豊後(大分県)の日田への国替を言い渡された藩主の松平直矩は、度重なる国替からの借金と、これまでにない遠方への引越し、さらに減棒と、国の存亡が危うくなるほどのピンチに頭をかかえていた。この国難を乗り切れるかは、国替えを仕切る引っ越し奉行の腕にかかっていたが、前任者は激務が原因ですでに亡くなり、国替のノウハウも失われていた。そんな中で、書物好きなら博識だろうという理由から、春之介が引っ越し奉行に任命されてしまう。

星野が春之介役を演じ、春之介の幼なじみで武芸の達人である鷹村源右衛門役を高橋、前任の引っ越し奉行の娘・於蘭役を高畑が演じる。

この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説」(8月30日公開)

異世界に転生した主人公の珍道中を描いた人気ライトノベルを原作に、テレビアニメが第2期まで放送されたファンタジーコメディ「この素晴らしい世界に祝福を!」の劇場版。

交通事故によりあっけなく人生を終えたはずの引きこもり高校生・佐藤和馬(カズマ)は、ひょんなことから女神アクアを道連れに異世界に転生。何かとトラブルを引き起こすダメ女神のアクアと、中二病をこじらせた魔法使いのめぐみん、妄想が止まらない女騎士ダグラスの3人とパーティを組み、波乱万丈の冒険を繰り広げていた。そんなある日、彼らの前に紅魔女の少女ゆんゆんが現れ、彼女の故郷である「紅魔の里」の危機を訴える。生まれ故郷を救うため旅立ったゆんゆんを追い、カズマたちも紅魔の里へ向かうが……。

監督の金崎貴臣、脚本の上江洲誠ら主要スタッフはテレビシリーズから続投。アニメーション制作を新たにJ.C.STAFFが手がける。

トールキン 旅のはじまり」(8月30日公開) (PG12)

冒険ファンタジー映画「ロード・オブ・ザ・リング」「ホビット」3部作の原作者J・R・R・トールキンの前半生を、「女王陛下のお気に入り」や「X-MEN」シリーズで知られるニコラス・ホルト主演で描いた伝記ドラマ。

3歳で父を失くし、イギリスの田園で母と弟と暮らしていたトールキンは、母親の急死により12歳で孤児となってしまうが、母親の友人で後見人となってくれたモーガン神父のサポートにより、名門キング・エドワード校への入学を果たす。そこでトールキンは3人の仲間と出会い、「芸術で世界を変えよう」と互いに誓い合う。16歳になったトールキンは年上の女性エディスと恋に落ちるが、神父からその交際を厳しく禁じられてしまう。そしてぼっ発した第1世界大戦がトールキンと仲間たちの運命を大きく変えていく。

ホルトがトールキン役、「あと1センチの恋」のリリー・コリンズがエディス役をそれぞれ演じる。監督は「トム・オブ・フィンランド」のドメ・カルコスキ。

ブルー・ダイヤモンド」(8月30日公開) (R15+)

マトリックス」「ジョン・ウィック」シリーズのキアヌ・リーブスが、ロシア美女とマフィアに翻弄される宝石ディーラーに扮した主演作。

宝石商のルーカス・ヒルは希少な最高純度のブルー・ダイヤモンドの取引をするためロシア・サンクトペテルブルクの地を訪れた。しかし、ダイヤを所持していたはずのビジネスパートナーであるピョートルとの連絡が途絶えてしまい、ルーカスは伝言を便りにピョートルを追ってシベリアに向かう。シベリアに到着したルーカスはカフェの女主人カティアと親密になり、彼女を巻き込みながらもなんとかダイヤを見つけることになんとか成功する。しかし、ルーカスが手にしたそのダイヤは巧妙に作られた模造品だった。

ガーンジー島の読書会の秘密」(8月30日公開)

第2次世界大戦直後のイギリスの島を舞台に、ある作家が魅了された読書会をめぐるミステリー。

第2次世界大戦中、イギリスで唯一ナチスドイツに占領されたチャンネル諸島の1つであるガーンジー島。そこに暮らす人々の支えとなっていたのが、島での読書会とその創設者であるエリザベスという女性の存在だった。人と人の心を本がつないだ事実に強く興味を抱いた作家のジュリエットは、読書会に関する記事を書こうと島を訪ねるが、島にはエリザベスの姿はなかった。読書会のメンバーと交流をしていく中で、ジュリエットは彼らが重大な秘密を隠していることに気づいてしまう。

ジュリエット役を「シンデレラ」のリリー・ジェームズが演じるほか、ミキール・ハースマン、トム・コートネイらが顔をそろえる。監督は「フォー・ウェディング」「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」のマイク・ニューウェル

やっぱり契約破棄していいですか!?」(8月30日公開)

死にたい小説家とクビ寸前の殺し屋が繰り広げる追走劇を描いたイギリス製コメディ。

小説家を目指すも全く芽の出ない青年ウィリアムは、人生に絶望して7回も自殺を試みたが、いずれも失敗していた。一方、ベテラン殺し屋のレスリーは、英国暗殺者組合の暗殺件数のノルマを達成できず引退寸前に追い込まれていた。ある日、ひょんなことからレスリーと知り合ったウィリアムは、1週間以内に自分を暗殺するよう依頼する。そんな矢先、出版社で働くエミリーから、ウィリアムの小説を出版したいという電話が掛かってくる。出版へ向けて話し合ううちに急速にひかれ合うウィリアムとエミリー。ようやく生きる希望を見いだしたウィリアムは、レスリーとの契約破棄を希望するが……。

小説家ウィリアムを「ダンケルク」のアナイリン・バーナード、殺し屋レスリーを「フル・モンティ」のトム・ウィルキンソン、ウィリアムに希望をもたらすエミリーを「モダンライフ・イズ・ラビッシュ ロンドンの泣き虫ギタリスト」のフレイア・メーバーがそれぞれ演じる。

ブラインドスポッティング」(8月30日公開)

オークランドで生まれ育った親友同士の2人の青年の姿を通し、人種の違う者や貧富の差がある者が混在することによって起こる問題を描いたドラマ。

保護観察期間の残り3日間を無事に乗り切らなければならない黒人青年コリンと、幼なじみで問題児の白人青年マイルズ。ある日、コリンは黒人男性が白人警官に追われ、背後から撃たれる場面を目撃する。この事件をきっかけに、コリンとマイルズは互いのアイデンティティや急激に高級化していく地元の変化といった現実を突きつけられる。あと3日を切り抜ければ晴れて自由の身となるコリンだったが、マイルズの予期せぬ行動がそのチャンスを脅かし、2人の間にあった見えない壁が浮き彫りになっていく。

スポークン・ワード・アーティスト、教育者、舞台脚本家と幅広く活躍するラファエル・カザルと、ラッパーとしても活躍する俳優ダビード・ディグスが脚本・主演を務めた。

 

というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。