Takaのエンタメ街道

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<週刊興行批評>ハーレイ・クインの華麗にはいかない初登場とこれからの映画館興行について思うこと

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お久しぶりの更新です。3週ぶりになります。コロナウイルスによる公開延期の連続で特に興行を主に語る当記事のネタもなかったため更新が途絶えてしまったわけでありますが、先週末は「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」が初登場したのでそちらも語っていきますが、今週もコロナウイルスについて色々と話していきたいと思います。

 

 

1.先週末のランキング

3月7日〜8日(http://www.kogyotsushin.com/archives/weekend/202003/08000000.php)、3月14日〜15日(http://www.kogyotsushin.com/archives/weekend/202003/15000000.php)については割愛します。

それでは、先週末のランキングを見てみましょう。

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1位は初登場ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」。土日2日間で動員8万1000人、興収1億2300万円をあげ、初日からの3日間の累計では動員13万6000人、興収2億300万円をあげた。

2位は初登場一度死んでみた」。土日2日間で動員6万7000人、興収8600万円をあげ、初日からの3日間の累計では動員10万9000人、興収1億3700万円のスタートとなっている。

3位は「Fukushima 50」。累計では動員49万人、興収6億4700万円を突破した。

4位は「パラサイト 半地下の家族累計では動員322万人、興収44億円を突破した。

5位は「仮面病棟」。累計で動員44万人、興収5億6600万円を突破。

6位は初登場弥生、三月 -君を愛した30年-」。初日からの3日間の累計では動員5万4900人、興収7200万円をあげた。

7位は初登場三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」。初日からの3日間の累計では動員3万3100人、興収4600万円をあげた。

8位は「ミッドサマー」。累計では動員39万人、興収5億8500万円を突破した。

9位は「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」。累計で動員82万人、興収10億円を突破。

10位は「犬鳴村」。累計で動員100万人を突破し、興収13億円目前となっている。

2.興行チェック!「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY

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今週初登場1位にランクインしたのは「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」。「スーサイド・スクワッド」に登場して世界的に人気を集めたマーゴット・ロビー演じるハーレイ・クインを主役にした映画だ。

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日本でも「スーサイド・スクワッド」が大ヒットし、DCのキャラクターとしても定着させることに成功した(邦題では原題の「バーズ・オブ・プレイ」よりも強調されている)ハーレイ・クインを主人公にした作品だけにヒットを期待した作品だったが、時期が本当に悪かったとしか言えない。「スーサイド・スクワッド」の動員比33%、興収比32%、「シャザム!」の動員比70%、興収比74%というスタートとなった。この勢いだと最終興収は10億円に届かず、5億円程度に落ち着きそうだ。本当に時期が惜しかった。作品自体は傑作なだけに余計に惜しく思う。

3.今後1ヶ月のコロナウイルスによる映画館への影響を考える 

さて、前回の記事でもコロナウイルスの影響を受ける映画興行について書きましたが、事態はさらに深刻になっています。

日本の公開作品に関しては前回の更新時に比べるとややトーンダウンしてきたように思いますが、世界的に公開される作品の公開延期が前回の更新から増加しました。「ムーラン」、「ピーターラビット2」、「ブラック・ウィドウ」、「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」、「ワンダーウーマン 1984」、「ミニオンズ フィーバー」と大作が軒並み延期に。世界的にこの状況が長引くことを映画の公開延期でも感じることができます。

それにより、映画館側もかなり厳しい対応が迫られています。アメリカでは既に5000館以上が休業、先週末の興行収入が発表されないという異例の事態となっています。

日本でも東京都が25日に外出自粛要請を発表したことにより、今週末の東京都・神奈川県・埼玉県の映画館が休業する事態に。また、全国的にはレイトショーの休止による営業時間の短縮や公開延期による穴埋めによる過去作の再上映をしている劇場も増えてきました。

というわけでまずは前回更新以降の情報を羅列したわけでありますが、とりあえず、この数週間はさらに映画館興行は深刻化することは間違いなく、一つの書き入れ時とも言える春休み興行ももはや絶望的と言えます。

アメリカのようにデジタル配信での対応も日本ではそこまで整っていない状況で乗り出すのもビジネス的にも良い結果は得られないでしょう。

なかなか希望の光を見ることが難しい中で映画興行として次に考えなければならないのがGWです。昨年は10連休も相まって、コナン、アベンジャーズ、キングダムがそれぞれ50億円の大台を突破したことからもこちらも一つの書き入れ時だということが分かるだろう。

今年は前述したように「ムーラン」と「ブラック・ウィドウ」が延期したことにより、ハリウッドの大作はほぼなしの状態、現在のところ、「名探偵コナン」、「クレヨンしんちゃん」といった毎年恒例のシリーズ、菅田将暉×小松菜奈による「糸」、昨年も映画が公開され大ヒットした「コンフィデンスマンJP プリンセス編」がGWの主力作となるでしょう。

ただ、それまでに事態が軽く治ってる事はないと考えます。むしろ、今からがより制裁が加わると感じます。全国的に映画館の閉鎖があってもおかしくない状況です。

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特に「名探偵コナン」に関してはここ数年は日本映画を左右する立場になりつつあり、「緋色の弾丸」の対応が今年の日本映画の状況を大きく左右するのは間違いないでしょう。個人的意見としては今の状況では公開延期が妥当に思います。コナンは集客がかなり高いため、最悪のパターンとして感染する、ガチの"事件"が起きてしまいかねないですし、予定通り公開されたところでいつもどおりのヒットになることも難しいでしょう。

といったことからただでさえ雰囲気も暗くなりつつある映画興行はむしろこれからが本番ではないかと今の日本のコロナウイルスを取り巻く状況から個人的には感じます。

最後に。色々と今後は延期をするべきと書きましたが、娯楽が止まることがないようにはするべきで、政府や自治体から娯楽産業への補償が何も出ていないのは正直、この国の娯楽水準が高くはないことを改めて痛感しています。色々と難しいかもしれないが、目を向けて見て欲しい。俺たちのそばには映画や音楽といった娯楽がいることを。

 

(今週は「今週の注目作」の紹介をしたところで自粛要請への逆効果を生み出す観点から紹介はなしにしておきます。これを機会にNETFLIXやAmzaon プライム・ビデオにご加入してみるのもありじゃないですか?)

というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。