Takaのエンタメ街道

一生を映画に捧ぐと決めたTakaが主に映画・テレビ・音楽について書くブログです。

<週刊興行批評>日本ではモンハン、世界ではゴジラとコングによる獣祭り!だが、結果は…

f:id:ot20503:20210413062220j:image

またまた1ヶ月も更新途絶えてしまいました。ですが、その分、記事3本同時更新です。

今回は「モンスターハンター」の日本の興収と「ゴジラvsコング」の世界興収を見ていきます。また、「ゴジラvsコング」の劇場/配信の並行公開から見えることとは…?

 

 

1.3月第4週のランキング

まずは、3月第4週のランキングを見てみましょう。

f:id:ot20503:20210418052929j:image

1位は「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」。土日2日間で動員33万人、興収5億2800万円をあげ、3週連続で首位を獲得した。3月27日からは入場者プレゼントを配布、翌28日には24年ぶりとなる舞台挨拶を全国334劇場へ配信するなどのイベントも行われ、累計では動員396万人、興収60.7億円を突破。最終興収53億円を記録した前作「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」を超え、シリーズ最高記録を更新している。

2位は初登場モンスターハンター」。土日2日間で動員16万2000人、興収2億5600万円をあげ、初日から3日間の累計では動員23万人、興収3億6000万円をあげる好スタートを切った。

3位は「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」。土日2日間で動員11万2000人、興収1億7000万円をあげた。入場者特典やドルビーシネマの上映開始、Blu-rayの発売から「終演迫る」の告知も相まって、先週の7位から再浮上。累計では動員2830万人、興収390億円を突破。

4位は初登場騙し絵の牙」。土日2日間で動員8万8000人、興収1億2000万円をあげ、初日から3日間で動員11万9000人、興収1億5900万円をあげた。

5位は「奥様は、取り扱い注意」。累計で動員49万4100人、興収6億3600万円を突破。

6位は初登場ガールズ&パンツァー 最終章 第3話」。

7位は「トムとジェリー」。累計で動員32万7100人、興収4億500万円を突破。

8位は「映画ヒーリングっど♥プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!」。

9位は「花束みたいな恋をした」。

10位は「ブレイブ -群青戦記-」。累計で動員48万7400人、興収6億2200万円を突破。

ノマドランド」は初日から3日間で動員3万9500人、興収5400万円をあげるも、惜しくも圏外のスタートとなった。

 

2.4月第1週のランキング

まずは、4月第1週のランキングを見てみましょう。

f:id:ot20503:20210418052919j:image

1位は「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」。土日2日間で動員19万6000人、興収3億2100万円をあげ、累計では動員451万人、興収68.9億円を突破した

2位は「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」。土日2日間で動員15万3000人、興収2億3700万円をあげ、前週比は、動員で37%増、興収で39%増という驚きの数値に。累計では動員2857万人、興収394億円を突破した。

3位は「モンスターハンター」。土日2日間で動員10万3000人、興収1億6200万円をあげ、累計では動員50万人、興収7億円を突破している。

4位は初登場劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班」。土日2日間で動員10万人、興収1億3800万円をあげた。ドラマファンの女性を中心に集客し、公開から3日間の累計で動員14万3000人、興収1億9300万円をあげるスタートを切った。

5位は「奥様は、取り扱い注意」。累計で動員68万1000人、興収8億6900万円を突破。

6位は「騙し絵の牙」。累計で動員28万7000人、興収3億7500万円を突破。

7位は「トムとジェリー」。累計で動員50万1600人、興収6億900万円を突破。

8位は「映画ヒーリングっど♥プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!」。

9位は「花束みたいな恋をした」。累計で動員265万人、興収35億円を突破。

10位は「ガールズ&パンツァー 最終章 第3話」。累計興収は2億8500万円を突破した。

 

3.興収チェック!「モンスターハンター

f:id:ot20503:20210413062237j:image

初週末で2位にランクインしたのは「モンスターハンター」。2004年の第1作発売以降シリーズ累計6500万本を売り上げるカプコンの大ヒットゲームシリーズを同じくカプコンの人気ゲームを原作に大ヒットを記録した「バイオハザード」シリーズの主演ミラ・ジョヴォヴィッチ&監督ポール・W・S・アンダーソンがハリウッドで実写映画化したアクションアドベンチャー

本来は昨年の9月4日に日米同時公開予定だったが、コロナ禍で延期。アメリカでは今年の4月23日に公開を予定していたが、昨年の12月18日に前倒しし、公開を済ませていた。これは既に上映規模を持ち直していた中国でのヒットを見越しての公開という意味が含まれており(しかし、とあるシーンの差別的描写により炎上問題を引き起こすわけだが…)、日本ではゲームの新作である「モンスターハンターライズ」を同日に発売することにより、ゲームと映画の相乗効果を期待して、3月26日の公開を決めた。

f:id:ot20503:20210418053125j:image

f:id:ot20503:20210418053059j:image

過去のミラ・ジョヴォヴィッチポール・W・S・アンダーソンの作品と比較しても実写モンハンは下回った結果となった。過去作の評判が響いたのか、IMAXや4Dといった特殊上映が「シン・エヴァ」に回した結果なのか、同日発売の「モンスターハンターライズ」との相乗効果を宣伝側が期待したが、ゲームファンはゲームに集中し、思ってるより下回った結果なのか、原因は複合的だろう。

本作はハリウッド製作作品ながら(忠実に言うとドイツと中国の力が大きい)、東宝が製作参加しており、力を入れていたが、日本でも、期待された中国でも当たらず、世界興収は製作費である6000万ドルの6割程度しか稼げておらず、コロナ禍や先述した炎上問題もあるとはいえ、興収の観点から言えば期待を下回ったと解釈するほかないだろう。

 

4.興収チェック!「ゴジラvsコング」

f:id:ot20503:20210413062247j:image

さて、日本が「モンスターハンター」が公開される最中に世界では「ゴジラvsコング」の公開が始まった。

こちらもハリウッド作品ながら、東宝が製作参加した作品であり、2014年の「GODZILLA ゴジラ」、2017年の「キングコング:髑髏島の巨神」、2019年の「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」につづくモンスターバースの第4作目となる。

こちらもコロナ禍前は昨年の11月に公開予定だったが、延期。最終的には配給のワーナーによる定額制映像配信サービスの「HBO Max」での1ヶ月限定の見放題配信との並行公開に踏み切った。

公開はアメリカに先行して、中国やインド・香港など世界38市場で公開され、海外オープニング興行成績が1億2310万ドルを記録し、コロナ禍以降最高だった「TENET テネット」の5300万ドルの倍以上を稼ぎだした。

f:id:ot20503:20210418053159j:image

アメリカでも映画館が再び順次再開されていることもあり、3000館とコロナ禍で最大規模であり、公開されてから5日間で4850万ドル。こちらもコロナ禍以降では最高。「HBO Max」での視聴数もサービス以来最高を記録しており、Win-Winな結果となった。

これはもちろん、こうした映画を映画館の大画面で観たい、このシーンを繰り返し観たいから見放題配信で観るなり、一人一人がそれぞれの場所で観るという多彩な視聴方法が功を奏した結果でもあるだろう。

ワーナーはこの結果から劇場での想定以上の反響によって、劇場と配信での並行公開から劇場優先にする方針に変換する噂があるなどまだ手探りではあるものの、劇場と配信がWin-Winになることに向けては良いニュースであったように思う。

さて、今後のハリウッド映画はサマーシーズンに向けて、昨年を取り返すように作品を用意している。だが、これらの作品の多くが配信サービスでの並行公開が予定されており、劇場にどれだけの効果を与えるか、今年は正念場といったところ。

f:id:ot20503:20210418105021j:image

なお、「ゴジラvsコング」は日本では5月14日に劇場のみでの公開となっている。思う存分、劇場で楽しもう…と書いておこう。

 

5.今回の更新

今週は3回分の記事を同時更新しました。ひとつは「シン・エヴァ」の興収、もうひとつは「名探偵コナン 緋色の弾丸」の公開規模について書いております。よろしければご覧ください。 

 

 

というわけで、今回は以上。閲覧ありがとうございました。