Takaのエンタメ街道

一生を映画に捧ぐと決めたTakaが主に映画・テレビ・音楽について書くブログです。

<週刊興行批評>「アクアマン」から見るDCは日本でどう認知されてる?

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先週末のランキングは4作品が初登場だった。

その中から「アクアマン」に焦点を当てて今週はやっていこうと思います。

 

 

1.先週末のランキング

それでは、先週末のランキングを見てみましょう。

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1位は2週連続で「七つの会議」。土日2日間で動員21万3000人、興収2億7400万円をあげ、11日(月・祝)までの累計で動員95万人、興収11億円を突破している。

2位は初登場アクアマン」。土日2日間で動員21万人、興収3億1400万円をあげた。10代・20代のカップルやグループを中心に、小学生からシニアまで幅広い世代を集客しており、初日からの4日間の累計では動員37万4156人、興収5億4725万1700円でヒットスタートとなった。IMAXや4Dなど高単価のスクリーンの好稼働もあり、興収では「七つの会議」を上回っている。

3位は「マスカレード・ホテル」。累計で動員262万人、興収33億円を突破。

4位は初登場劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ」。土日2日間で動員18万人、興収2億5700万円をあげ、4日間の累計では動員32万824人、興収4億5159万6920円と好調な出足となっている。

5位は初登場コードギアス 復活のルルーシュ」。

6位は「メリー・ポピンズ リターンズ」。累計興収は5億8000万円を突破。

7位は「十二人の死にたい子どもたち」。累計で動員91万人、興収11億5000万円を突破。
8位は「ボヘミアン・ラプソディ」。動員826万人、興収114億円を突破し、歴代興収ランキング22位まで記録を伸ばしている。

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9位は「雪の華」。累計で動員53万人、興収6億7000万円を突破。

10位は初登場ファースト・マン」。初日からの4日間の累計は動員15万4251人、興収2億1328万2800円。

ちなみに「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」(65.6億円)が歴代100位をキープした状態だ。

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2.興行チェック!「アクアマン」

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今週取り上げるのは初登場2位となった「アクアマン」だ。

こちらはスーパーマンバットマンが活躍するDCコミックの作品。「アベンジャーズ」や「X-MEN」のマーベルとは別会社のコミックである。

そんなDCコミックも近年、マーベルのMCUに倣ってDCEU(DCエクステンデッド・ユニバース)*1を展開。2013年の「マン・オブ・スティール」からスタートし、2016年の「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」から本格化。年に2本程度公開されてきた。

そんなDCEUは興収の面ではどうなのだろうか?

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個人的にマーベルよりは劣るんじゃないかと想像していたが、作品によっては張り合える作品もあり、ここ最近の作品は評価についてもしっかりとついてきており、日本でもDCが定着していることが伺える。

「アクアマン」に関しては元旦から積極的にCMなどで宣伝を展開し、2月公開ながらなかなか収穫のある成績を残せたのではないか?

今後の動向次第では15〜20億はあり得る数字だ。

さらに、4月には「シャザム!」が公開される。

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だが、こちらはGWにぶつかり、公開がコナンの翌週(そのためかコナンを意識したキャッチコピーなどを展開中)、さらにはその次の週にアベンジャーズとヒット作の板挟み状態での公開で、アクアマン並の興収は難しいかもしれないが、こちらも宣伝などでの集客効果に期待が高まる。

何にせよ、DCコミックも日本でもしっかりと認知されているし、ぜひともマーベルのようなファッションの一部として巷に溢れるまでは持っていきたいということを「スーサイド・スクワッド」のスカルアイコンで活動している自分としては思いたい次第だ。

 

3.今週の注目作

フォルトゥナの瞳」(2月15日公開)

他人の死が見えてしまうという不思議な力を持ってしまった青年が、最愛の女性の「死」に立ち向かう姿を描いた百田尚樹の同名小説を、神木隆之介有村架純主演、「僕等がいた」「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」の三木孝浩監督のメガホンで映画化。

幼少期に飛行機事故で家族を失い、友人も恋人もなく仕事にのみ生きてきた木山慎一郎。しかし、慎一郎が「死を目前にした人間が透けて見える能力」=「フォルトゥナの瞳」を持っていることに気づいてしまったことから、生活が一変。なぜこのような力を持ってしまったのかを自問自答する苦悩の日々が続く。そんな日々の中で慎一郎は桐生葵という女性に出会い、互いに惹かれあった2人は幸せな日々を過ごす。慎一郎の孤独な人生に彩りを与えてくれた葵という存在。しかし、葵の身体が突然透け始めてしまう。

慎一郎役を神木、葵役を有村がそれぞれ演じるほか、時任三郎斉藤由貴北村有起哉、志尊淳、DAIGO、松井愛莉らが脇を固める。

女王陛下のお気に入り」(2月15日公開) (PG12)

「ロブスター」「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」で注目を集めるギリシャの鬼才ヨルゴス・ランティモス監督が、18世紀イングランドの王室を舞台に、女王と彼女に仕える2人の女性の入り乱れる愛憎を描いた人間ドラマ。2018年・第75回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で審査員グランプリを受賞し、女王アンを演じたオリビア・コールマンも女優賞を受賞した。

18世紀初頭、フランスとの戦争下にあるイングランド。女王アンの幼なじみレディ・サラは、病身で気まぐれな女王を動かし絶大な権力を握っていた。そんな中、没落した貴族の娘でサラの従妹にあたるアビゲイルが宮廷に現れ、サラの働きかけもあり、アン女王の侍女として仕えることになる。サラはアビゲイル支配下に置くが、一方でアビゲイルは再び貴族の地位に返り咲く機会を狙っていた。戦争をめぐる政治的駆け引きが繰り広げられる中、女王のお気に入りになることでチャンスをつかもうとするアビゲイルだったが……。

出演はコールマンのほか、「ラ・ラ・ランド」のエマ・ストーン、「ナイロビの蜂」のレイチェル・ワイズ、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のニコラス・ホルトほか。

PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2「First Guardian」」(2月15日公開) (PG12)

人間の心理状態を数値化し管理するシステムが導入された近未来の日本を舞台に、罪を犯す前の「潜在犯」を追う刑事たちの戦いを描いた人気テレビアニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」の劇場版3部作の第2弾。

常守朱が公安局刑事課一係に配属される前の2112年、沖縄。国防軍第15統合任務部隊に所属する須郷徹平は、優秀なパイロットとして軍事作戦に参加する。3カ月後、東京の国防省無人武装ドローンが襲撃する事件が発生。捜査のため国防軍基地を訪れた刑事課一係の執行官・征陸智己は、須郷と共に事件の真相を追う。

監督はテレビシリーズおよび15年公開の劇場版も手がけた塩谷直義。脚本もテレビシリーズ第1期と劇場版の深見真

劇場版 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか オリオンの矢」(2月15日公開)

大森藤ノ原作、ヤスダスズヒトがイラストを担当する同名ライトノベルをもとにしたテレビアニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」の劇場版。

巨大な地下迷宮「ダンジョン」を中心に栄える都市オラリオは、神時代以前より受け継がれる「神月祭」で沸き立っていた。「リトル・ルーキー」として話題を集めた冒険者ベル・クラネルと彼の主神ヘスティアも祭の喧騒の中にいたが、ひょんなことから新たな冒険に身を投じていく。

新キャラクターのアルテミス役を人気声優の坂本真綾が担当。原作者の大森藤ノが脚本を書き下ろし、テレビアニメ「少女革命ウテナ」の演出などを手がけた桜美かつしが監督を務める。

半世界」(2月15日公開)

「エルネスト」「人類資金」の阪本順治監督のオリジナルストーリーで、稲垣吾郎が主演を務めた人間ドラマ。稲垣が主人公となる炭焼き職人の紘を演じるほか、長谷川博己池脇千鶴、渋川清彦ら実力派キャストが共演する。

山中の炭焼き窯で備長炭の職人として生計を立てている紘の前に元自衛官の瑛介が現れた。突然故郷に帰ってきた瑛介から紘は「こんなこと、ひとりでやってきたのか」と驚かれるが、紘自身は深い考えもなく単に父親の仕事を継ぎ、ただやり過ごしてきたに過ぎなかった。同級生の光彦には妻・初乃に任せきりの息子への無関心を指摘され、仕事のみならず、反抗期である息子の明にすら無関心だった自分に気づかされる。やがて、瑛介が抱える過去を知った紘は、仕事、そして家族と真剣に向き合う決意をする。

2018年・第31回東京国際映画祭コンペティション部門に出品され、観客賞を受賞した。

トラさん 僕が猫になったワケ」(2月15日公開)

Kis-My-Ft2」の北山宏光の主演で、板羽皆による同名人気漫画を実写映画化。交通事故で亡くなり猫の姿で家族のもとに戻される男を、これが映画初主演の北山が演じる。

売れない漫画家でありながら、身の程知らずに酒とギャンブルに溺れるポジティブ男・高畑寿々男。競輪で大勝ちして喜び勇んだ帰り道、交通事故であっけなく死んでしまう。死んだ人間が面接を受け、次の命が決められる「関所」にやってきた寿々男は、自分の本当の心を見つめ直すため、1カ月間限定で家族のもとに戻される執行猶予の判決を受ける。しかし、それには「猫の姿」でという条件が付いていた。

妻の奈津子役を多部未華子が演じる。監督は「Sweet Rain 死神の精度」の筧昌也

 

というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。

*1:また、DCFU(DCフィルムズ・ユニバース)という呼び名が使われることもある。

<週刊興行批評> 「七つの会議」から見る池井戸潤は映画でもヒットを打てるのか?

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先週末は金曜日が映画の日と重なり期待の新作が公開された。今週はランキングに初登場した3作の中から「七つの会議」に焦点を当ててみたいと思う。

 

 

1.先週末のランキング

それでは、先週末のランキングを見てみましょう。

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1位は初登場七つの会議」。土日2日間で動員26万人、興収3億3400万円をあげ、初日からの3日間累計では、動員35万1000人、興収4億3400万円をあげるヒットスタートとなった。

2位は「マスカレード・ホテル」。土日2日間で動員23万人、興収3億1600万円をあげ、累計では動員207万人、興収26億円を突破。

3位は初登場雪の華」。土日2日間で動員15万1000人、興収1億9900万円をあげ、初日からの3日間累計では、動員23万人、興収2億8000万円を突破している。

4位は「十二人の死にたい子どもたち」。土日2日間で動員14万4000人、興収1億8500万円をあげ、累計で動員61万人、興収7億7000万円を突破した。

5位は初登場メリー・ポピンズ リターンズ」。土日2日間で動員13万9000人、興収1億8600万円をあげ、初日からの3日間累計では、動員20万人、興収2億6000万円を突破している。土日2日間の数字に関しては「くるみ割り人形と秘密の王国」(動員14万2000人、興収1億6100万円)と同程度*1ということで、10億は難しいか?

6位は「ボヘミアン・ラプソディ」。土日2日間で動員13万3000人、興収1億9900万円をあげた。

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累計では動員794万人、興収109億円を突破し、現時点で歴代興収ランキング26位となっている。

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7位は「Fate/stay night [Heaven’s Feel] II. lost butterfly」。累計興収は13億円を突破。
8位は「映画 刀剣乱舞」。累計興収は5億3000万円を突破。

9位は「シュガー・ラッシュ:オンライン」。累計で動員300万人、興収37億円を突破した。

10位は「ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow」。累計興収は8億1900万円を突破。

ちなみに「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」(65.5億円)が歴代100位にランクインした。

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2.興行チェック!「七つの会議」

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今週初登場1位に輝いたのが池井戸潤原作の小説を映画化した「七つの会議」。

池井戸潤といえば「半沢直樹」や「下町ロケット」、「陸王」、「花咲舞は黙ってない」、「ようこそ、わが家へ」などいずれもドラマ化され高視聴率作品が多い原作者の一人である。

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時代の流れと池井戸潤原作がテレビの視聴者にピッタリしているというわけだが、実は池井戸潤作品で映画化されている作品は昨年公開された「空飛ぶタイヤ」と今作のみと意外と少ないのである。

しかも、今作は「半沢直樹」や「下町ロケット」など数多くの池井戸潤作品を視聴者に響かせたTBSチームによる作品。それらのドラマで一度は見たことあるようなキャストを今作でも起用してたりと共通点も多い。

そうなれば、ヒットも自然に出てくるのでは?といったところで結果を見ていきたいが、初登場1位で興収も3億と上々といった感じ。おそらく最終的には20億円付近となりそうだ。

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お茶の間との相性抜群だった池井戸潤作品。今後の作品次第では映画館で続々と公開される光景もあるかもしれない。そう思わせるヒットぶりだ。

 

3.今週の注目作

アクアマン」(2月8日公開)

DCコミックス原作のヒーローで、「ジャスティス・リーグ」にも参戦したアクアマンを主役に描くアクション大作。

海底に広がる巨大な帝国アトランティスを築いた海底人たちの王女を母に持ち、人間の血も引くアクアマンは、アーサー・カリーという名の人間として地上で育てられた。やがて、アトランティスが人類を征服しようと地上に攻め入り、アクアマンは、アトランティスとの戦いに身を投じていく。

人気テレビシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」で知られるハワイ出身の俳優ジェイソン・モモアがアクアマンを演じ、世界的大ヒットを記録した「ワイルド・スピード SKY MISSION」のジェームズ・ワン監督がメガホンをとった。共演にアンバー・ハードウィレム・デフォーニコール・キッドマン

ファースト・マン」(2月8日公開)

ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼル監督&主演ライアン・ゴズリングのコンビが再びタッグを組み、人類で初めて月面に足跡を残した宇宙飛行士ニール・アームストロングの半生を描いたドラマ。

ジェームズ・R・ハンセンが記したアームストロングの伝記「ファーストマン」を原作に、ゴズリングが扮するアームストロングの視点を通して、人類初の月面着陸という難業に取り組む乗組員やNASA職員たちの奮闘、そして人命を犠牲にしてまで行う月面着陸計画の意義に葛藤しながらも、不退転の決意でプロジェクトに挑むアームストロング自身の姿が描かれる。

アームストロングの妻ジャネット役に、「蜘蛛の巣を払う女」やテレビシリーズ「ザ・クラウン」で活躍するクレア・フォイ。そのほかの共演にジェイソン・クラークカイル・チャンドラー。脚本は「スポットライト 世紀のスクープ」「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」のジョシュ・シンガー

劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ」(2月8日公開)

1980~90年代にテレビ放送された大ヒットアニメ「シティーハンター」の20年ぶりの新作となる長編アニメーション映画。

新宿に事務所を構えるシティーハンター冴羽リョウと相棒・槇村香のもとに、何者かに襲われたというモデルの進藤亜衣がボディガードを依頼にやって来る。美女の依頼を快諾するリョウだったが、撮影スタジオで更衣室を覗いたりとやりたい放題。亜衣がキャンペーンモデルを務めるIT会社の社長・御国真司は香の幼なじみで、撮影現場で久々に再会した彼女をデートに誘う。一方、海坊主と美樹は新宿に傭兵が集結するという情報を入手するが、その傭兵たちはなぜか亜衣を狙っており……。

声優陣にはリョウ役の神谷明、香役の伊倉一恵らオリジナルキャストが再結集。進藤亜衣役を女優の飯豊まりえ、御国真司役を人気声優の山寺宏一が担当するほか、お笑いコンビ「チュートリアル」の徳井義実が特別出演。初代監督のこだま兼嗣が総監督を務め、「TM NETWORK」によるおなじみの主題歌「Get Wild」も起用。同じ北条原作の「キャッツ・アイ」からも主人公の来生三姉妹が登場する。

劇場版 幼女戦記」(2月8日公開) (PG12)

カルロ・ゼンによる戦記ファンタジー小説を原作とするテレビアニメ「幼女戦記」の劇場版。

統一暦1926年。金髪碧眼の少女ターニャ・フォン・デグレチャフ少佐率いる帝国軍第203航空魔導大隊は、南方大陸での共和国軍残党との戦いに勝利する。凱旋休暇を期待していた彼らだったが、連邦国境付近における大規模動員の兆候が確認され、参謀本部から新たな特命が下る。その頃、連合王国主導の多国籍義勇軍が連邦内部に足を踏み入れる。その中には、父を殺した帝国に対する正義を求めて銃を取った少女メアリー・スー准尉の姿もあった。

テレビ版の上村泰が引き続き監督を務めた。

ちいさな独裁者」(2月8日公開)

「RED レッド」や「ダイバージェント」シリーズなどハリウッドで活躍するロベルト・シュベンケ監督が母国ドイツでメガホンをとり、第2次世界大戦末期に起きた実話をもとに描いたサスペンスドラマ。

1945年4月。敗色濃厚なドイツでは、兵士の軍規違反が続発していた。命からがら部隊を脱走したヘロルトは、偶然拾った軍服を身にまとって大尉に成りすまし、道中出会った兵士たちを言葉巧みに騙して服従させていく。権力の味を知ったヘロルトは傲慢な振る舞いをエスカレートさせ、ついには大量殺戮へと暴走しはじめるが……。

出演は「まともな男」のマックス・フーバッヒャー、「ヴィクトリア」のフレデリック・ラウ、「顔のないヒトラーたち」のアレクサンダー・フェーリング。

21世紀の女の子」(2月8日公開)

溺れるナイフ」の山戸結希監督が企画・プロデュースを手がけ、自身を含む1980年代後半~90年代生まれの新進女性映画監督15人がメガホンをとった短編オムニバス映画。

「自分自身のセクシャリティあるいはジェンダーがゆらいだ瞬間が映っていること」を共通のテーマに、各監督が1編8分以内の短編として制作。キャストには橋本愛をはじめ、「四月の永い夢」の朝倉あき、「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」の石橋静河ら実力派女優陣が集結した。

BACK STREET GIRLS ゴクドルズ」(2月8日公開)

2015年から18年まで「週刊ヤングマガジン」で連載され、ヤクザが性転換してアイドルになるという斬新な設定が話題を呼んだジャスミン・ギュ原作による人気コミック「Back Street Girls」を実写映画化。

犬金組に所属する山本健太郎、立花リョウ、杉原和彦の若きヤクザ3人組は、社会のつまはじきものだった自分たちを拾ってくれた組に強い恩義を感じ、組のために働くことを心に誓っていた。しかしある事件で不始末を起こしたことから、組長の思いつきで性転換&全身整形をさせられ、女の子としてアイドルデビューすることに。しかも思いがけず人気急上昇してしまったため、3人はアイドルとしての自覚と本来の自分との間で葛藤することになり……。

監督は「小川町セレナーデ」の原桂之介

コードギアス 復活のルルーシュ」(2月9日公開)

2006から08年にかけて計2シーズンがテレビ放送され、17~18年にはテレビシリーズを再構成した劇場版3部作が公開された人気アニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」の完全新作劇場版。「ギアス」と呼ばれる特殊な力を手にした主人公のルルーシュが、世界に対する反逆の狼煙を上げる様を描いたテレビシリーズおよび劇場版3部作のその後の物語を、谷口悟朗監督や脚本の大河内一楼らオリジナルスタッフ&キャストが再結集して描いた。

再編成された超合集国を中心に世界がまとまり、平和な日々が訪れていた光和2年。難民キャンプの慰問に訪れていたナナリーと、仮面の男「ゼロ」として彼女に同行していたスザクが、何者かに連れ去れらる事件が発生。さらに、シュナイゼルの密命を受けて「戦士の国」といわれるジルクスタン王国に潜入したカレン、ロイド、咲世子が、謎のギアス使いに襲われる。そして、その場には襲撃者たちに「元嚮主様」と呼ばれるC.C.の姿があった。

 

というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。

*1:ちなみに43年前に日本公開した前作「メリー・ポピンズ」は配給収入が4億2900万円。興収に換算すると8億5800万円。

<週刊興行批評>「マスカレード・ホテル」、「十二人の死にたい子供たち」とともに見る2019年テレビ局映画情勢

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先週末も様々な新作が公開。今週は邦画の柱の一つとも云えるテレビ局製作映画について今年はどうなるのかも考えてみたいと思います。

 

 

1.先週末のランキング

それでは、先週末のランキングを見てみましょう。

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1位は先週に引き続き「マスカレード・ホテル」。土日2日間で動員35万1000人、興収4億7800万円をあげ、累計では動員146万人、興収19億円に迫る勢い。東宝では、興収50億円も見込めるという発表も。2019年の年間ランキングに早くも食い込みそうな成績だ。

2位は初登場十二人の死にたい子どもたち」。土日2日間で動員20万7000人、興収2億6800万円をあげ、公開から3日間の累計では、動員26万人、興収3億4000万円。中高生のグループや大学生、20代のカップルなど若年層を動員し、ヒットスタートを切った形だ。

3位は「ボヘミアン・ラプソディ」。土日2日間で動員15万9000人、興収2億3600万円をあげ、累計では、動員756万人、興収104億6000万円を超えた。

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歴代興収ランキングでは29位まで記録を伸ばしており、アカデミー賞の結果次第ではさらなるロングランも期待される。

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4位は「Fate/stay night [Heaven’s Feel] II. lost butterfly」。累計興収は11億6000万円を突破。前作「I.presage flower」の興収(15.1億円)を超えることも出来そうだ。

5位は「シュガー・ラッシュ:オンライン」。累計で動員293万人、興収36億円を突破。

6位は「映画 刀剣乱舞」。累計興収は3億7700万円を突破。

7位は初登場PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1「罪と罰」。
8位は「ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow」。累計興収は7億円を突破。10億を超えるかも難しいラインだが?

9位は「ドラゴンボール超 ブロリー」。累計で動員296万人、興収38億円を突破。

10位は初登場愛唄 −約束のナクヒト−」。前作「キセキ あの日のソビト」(累計興収:14.8億円)と同程度の規模の公開となったが、こちらは同程度のヒットとはならなかった。

 

2.興行チェック!「十二人の死にたい子供たち」

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今週は3本の新作がランクインしたが、「十二人の死にたい子供たち」が2位に初登場した。

公開初日(25日)から3日間の累計では、動員26万人、興収3億4000万円とこの手の若年層を中心に鑑賞される作品*1では上々のスタートとなった。累計興収は15〜20億あたりが妥当といった感じだろう。

 

3.テレビ局映画情勢2019

今週もフジテレビ製作「マスカレード・ホテル」(1位)と「ドラゴンボール超 ブロリー」(9位)、日本テレビ製作「十二人の死にたい子供たち」(2位)がランクインするなど邦画の重要な柱とも云えるテレビ局が製作に介入している映画。

当記事では昨年(2018年)のテレビ局映画を振り返りながら、今年はどうなっていくかを見ていこうと思う。

↓2018年の興行収入を振り返る記事で触れた物をさらに拡大した感じになりますので、ぜひこちらもご覧いただければ幸いです。(少しばかり追記した箇所がありますので、既読の方もぜひ)↓

日本テレビ

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まずは日本テレビ。2017年(18本)に比べるとほぼ変わらない本数を公開(16本)。

ちはやふる -結び-」や福田雄一監督の「50回目のファーストキス」の日本版、「僕のヒーローアカデミア」、大泉洋主演の「こんな夜更けにバナナかよ」が大ヒット。

特に名探偵コナンの90億超えは目立ったヒットと言えようが、夏休み公開の「未来のミライ」が予想を下回る興収になったのは痛いあたりだ。その他にも当たらなかった作品も少なからずあったり、2017年(約246億円)を下回る結果(約204億円)となった。

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今年は現在公開中「十二人の死にたい子供たち」やシティーハンターEXILEからは「PRINCE OF LEGEND」、GWにはコナンやキングダムなどが公開予定。

TBS

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TBSテレビは2017年(6本)に比べるとほぼ変わらない本数を公開(7本)。

「新参者」の映画化第2弾「祈りの幕が下りる時」や「コーヒーが冷めないうちに」、「スマホを落としただけなのに」がヒットした。

2017年(約83億円)を下回る結果(約60億円)となった。

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今年はお得意の池井戸潤原作の「七つの会議」以外公開予定が未定となっているが、その他公開作品はあるのだろうか?

テレビ朝日

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テレビ朝日は2017年(15本)に比べるとやや下回る本数を公開(11本)。

ドラえもんやしんちゃん、プリキュア仮面ライダースーパー戦隊と年間を通して安定のヒットシリーズがあるテレビ朝日はどのシリーズも大ヒットを記録したが、本数が下回ったため、2017年(約162億円)を下回る結果(約133億円)となった。

今年もドラえもんやしんちゃんなどのシリーズは公開予定。その他にも夏には「おっさんズラブ」の映画化も待機中。どれだけヒットするかに注目だ。

テレビ東京

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テレビ東京は2017年(10本)に比べるとほぼ変わらない本数を公開(9本)。

毎年のように公開されているポケモン妖怪ウォッチはヒットし、漫画の実写化でも銀魂2が見事に大ヒット。「日日是好日」も初週の成績から見れば、着々とヒットを積んだ形だが、実写版BLEACHは期待外れとなってしまった。

2017年(約115億円)を下回る結果(約104億円)となった。

今年もポケモンの新作を用意。「ミュウツーの逆襲」を3DCGでリメイクした作品が公開予定だ。

フジテレビ

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フジテレビは2017年(10本)に比べると若干下回る本数を公開(8本)。

が、「万引き家族」や「コード・ブルー」、ドラゴンボールがメガヒットを放ち、2017年(約164億円)を上回る結果(約220億円)となった。

今年は公開中の「マスカレード・ホテル」や「翔んで埼玉」、月9ドラマの映画化「コンフィデンスマンJP」、ワンピースや三谷幸喜の新作が待機中だ。

 

というわけで、2018年はフジテレビと日テレが強力だったが、今年は?

 

4.今週の注目作

メリー・ポピンズ リターンズ」(2月1日公開)

アカデミー賞5部門に輝いた1964年公開の名作ディズニー映画「メリー・ポピンズ」の20年後を描いた続編。

大恐慌時代のロンドン。バンクス家の長男マイケルは今では家庭を持つ父親となり、かつて父や祖父が働いていたロンドンのフィデリティ銀行で臨時の仕事に就いていた。しかし現在のバンクス家に金銭的な余裕はなく、さらにマイケルは妻を亡くしたばかりで家の中も荒れ放題。そこへ追い打ちをかけるように、融資の返済期限切れで家まで失う大ピンチに陥ってしまう。そんな彼らの前に、あの「ほぼ完璧な魔法使い」メリー・ポピンズが風に乗って舞い降りてくる。

主人公メリー・ポピンズを「プラダを着た悪魔」のエミリー・ブラントが演じるほか、共演にも「キングスマン」のコリン・ファース、「マンマ・ミーア!」のメリル・ストリープ、「007 スペクター」のベン・ウィショーら豪華キャストが集結。前作でメリーの親友バートを演じたディック・バン・ダイクも出演する。監督は「シカゴ」「パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉」のロブ・マーシャル

七つの会議」(2月1日公開)

池井戸潤の同名企業犯罪小説を映画化。

中堅メーカー・東京建電の営業一課で万年係長の八角民夫は、いわゆる「ぐうたら社員」。トップセールスマンで、八角の年下である課長の坂戸からは、そのなまけぶりを叱責され、営業部長・北川誠が進める結果主義の方針の下、部員たちが必死で働く中、八角はひょうひょうとした毎日を送っていた。そんなある日、社内でパワハラ騒動が問題となり、坂戸に異動処分が下される。坂戸に代わって万年二番手に甘んじてきた原島が新しい課長として一課に着任するが、そこには想像を絶する秘密と闇が隠されていた。

主演には野村萬斎香川照之及川光博片岡愛之助音尾琢真立川談春北大路欣也といった池井戸ドラマ常連俳優が顔をそろえた。監督は「陸王」「下町ロケット」「半沢直樹」など、一連の池井戸ドラマの演出を手がけた福澤克雄

雪の華」(2月1日公開)

中島美嘉のヒット曲「雪の華」をモチーフに、登坂広臣中条あやみ主演で描くラブストーリー。

余命1年を宣告されてしまった平井美雪には、両親が出会ったフィンランドの地でオーロラを見ることと、人生で初めての恋をすることという2つの夢があった。ある日、ひったくりに遭った美雪は、ガラス工芸家を目指す綿引悠輔に助けられる。両親を亡くし、兄弟を1人で養っていた悠輔は、働いている店が危機に陥っていた。そのことを知った美雪は店を助けるために、100万円を支払うことと引き換えに、1カ月限定の恋人になってほしいと悠輔に持ちける。

悠輔役を登坂、美雪役を中条が演じ、田辺誠一高岡早紀、浜野謙太らが脇を固める。舞台となるフィンランドでもロケを行い、撮影された。監督は「羊と鋼の森」「orange オレンジ」の橋本光二郎。脚本は「いま、会いにゆきます」「8年越しの花嫁 奇跡の実話」の岡田惠和

フロントランナー」(2月1日公開)

ヒュー・ジャックマンが、スキャンダルにより失脚した実在の政治家ゲイリー・ハートを演じるドラマ。

1988年アメリカ大統領選挙。ゲイリー・ハート上院議員は、史上最年少の46歳で民主党の大統領候補となり、予備選で最有力候補として一気に躍り出た。その若さからジョン・F・ケネディの再来と称され、大衆からも愛されていたハートの状況を一変させる出来事が起こる。アイアミ・ヘラルド紙の記者が入手したハートに関する「ある疑惑」。このスキャンダルが一斉に報じられたことで、ハートの支持率は急落し、予備選の当落線上から姿を消すことになってしまう。

監督は「マイレージ、マイライフ」「JUNO ジュノ」でアカデミー賞にノミネートされたジェイソン・ライトマン

バーニング 劇場版」(2月1日公開) (PG12)

シークレット・サンシャイン」「オアシス」で知られる名匠イ・チャンドンの8年ぶり監督作で、村上春樹が1983年に発表した短編小説「納屋を焼く」を原作に、物語を大胆にアレンジして描いたミステリードラマ。第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、国際批評家連盟賞を受賞。

アルバイトで生計を立てる小説家志望の青年ジョンスは、幼なじみの女性ヘミと偶然再会し、彼女がアフリカ旅行へ行く間の飼い猫の世話を頼まれる。旅行から戻ったヘミは、アフリカで知り合ったという謎めいた金持ちの男ベンをジョンスに紹介する。ある日、ベンはヘミと一緒にジョンスの自宅を訪れ、「僕は時々ビニールハウスを燃やしています」という秘密を打ち明ける。そして、その日を境にヘミが忽然と姿を消してしまう。ヘミに強く惹かれていたジュンスは、必死で彼女の行方を捜すが……。

「ベテラン」のユ・アインが主演を務め、ベンをテレビシリーズ「ウォーキング・デッド」のスティーブン・ユァン、ヘミをオーディションで選ばれた新人女優チョン・ジョンソがそれぞれ演じた。

ゴッズ・オウン・カントリー」(2月2日公開) (R15+)

「神の恵みの地」と呼ばれるヨークシャーを舞台に、大自然の中で求め合う2人の孤独な青年の愛の行方を描き、ベルリン国際映画祭をはじめ世界各地の映画祭で高評価を獲得したラブストーリー。

年老いた祖母や病気の父に代わり、家族経営の寂れた牧場を切り盛りする青年ジョニー。孤独な労働の日々を酒と行きずりのセックスで紛らわす彼のもとに、ルーマニア移民の季節労働者ゲオルゲが羊の出産シーズンを手伝いにやってくる。はじめのうちは衝突してばかりの2人だったが、羊に優しく接するゲオルゲに、ジョニーはこれまで感じたことのない恋心を抱きはじめる。

 

というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。

*1:若手キャストを起用した青春ラブストーリーやミステリー、サバイバルスリラー等

<週刊興行批評>「マスカレード・ホテル」でキムタク人気は健在か?

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先週末は木村拓哉主演の「マスカレード・ホテル」が公開。果たして、キムタク人気は健在なのか?

 

 

1.先週末のランキング

それでは、先週末のランキングを見てみましょう。

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1位は初登場マスカレード・ホテル」。土日2日間で動員48万4000人、興収6億3300万円をあげ、初日から3日間の累計では動員61万人を突破、興収は8億円に迫る勢いのヒットスタートとなっている。

2位は「ボヘミアン・ラプソディ」。土日2日間で動員17万2000人、興収2億4900万円をあげ、累計では動員720万人、興収99億円を突破。興収100億円を突破するのは確定だ。

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↑歴代興収ランキングでは現在32位。

3位は「Fate/stay night [Heaven’s Feel] II. lost butterfly」。

4位は「シュガー・ラッシュ:オンライン」。累計で動員281万人、興収34億円を突破。

5位は初登場映画 刀剣乱舞」。初日からの3日間で動員13万3300人、興収1億8800万円を突破した。

6位は「ドラゴンボール超 ブロリー」。累計で動員290万人、興収37億円を突破。また、先週末からはアメリカでも上映開始。ランキングでは初登場4位と世界でもドラゴンボールの人気がしっかりと根づいていることを証明した。

7位は「ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow」。
8位は初登場TAXi ダイヤモンド・ミッション」。

9位は「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」。累計で動員77万人、興収9億4000万円を突破。

10位は「仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER」。

という結果になった。

 

2.興行チェック!「マスカレード・ホテル」

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今週注目するのは木村拓哉主演、長澤まさみら豪華キャストとの共演でも話題の「マスカレード・ホテル」。

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こちらが近年の木村拓哉さん主演の映画での興収比較。

2017年に公開された「無限の住人」で観客が好まなかったのか、10億円を超えないなど当時SMAP解散によるキムタク叩きも相まってネットニュースでは連日話題になり、2018年は二宮和也さんと共演した「検察側の罪人」でダークサイドを演じたかと思えば、PS4の「JUDGE EYES:死神の遺言」ではゲームに進出など新たな一面を見せてきた。

そんな中での、木村拓哉の正義を貫く王道路線へと戻り、正に木村拓哉の復活劇と云えよう成績となった。

連日のテレビ出演*1や制作元のフジテレビでは同じ監督とタッグを組んでいた「HERO」を年末年始に一挙放送するなど宣伝効果も高く発揮。

今年初の大ヒット作が誕生し、興収も30億以上は狙え、邦画業界には明るいニュースとなることは間違いなしだ。

キムタクブランドは映画界では健在だった。

 

3.今週の注目作

十二人の死にたい子どもたち」(1月25日公開)

天地明察」「光圀伝」といった時代小説や「マルドゥック・スクランブル」などのSF小説で人気の作家・冲方丁が初めて現代を舞台に描いたミステリー小説を、「イニシエーション・ラブ」「トリック」など数々のヒット作を送り出してきた堤幸彦監督が映画化。

閉鎖された病院を舞台に、それぞれの理由で安楽死をするため集まった12人の少年少女が、そこにいるはずがない13人目の少年の死体を見つけたことから始まる犯人捜しと、その過程で少年少女たちの死にたい理由が徐々に明らかになっていくことで、変化していく人間関係や心理を描いた。

出演には杉咲花新田真剣佑北村匠海高杉真宙黒島結菜、橋本環奈ら人気若手俳優がそろう。

PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1「罪と罰」」(1月25日公開) (PG12)

人間の心理状態を数値化し管理する近未来を舞台に、罪を犯す前の「潜在犯」を追う刑事たちの戦いを描いた人気テレビアニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」の劇場版3部作の第1弾。

2117年冬、公安局ビルに暴走車両が突入する事件が起きる。運転手は青森にある潜在犯隔離施設「サンクチュアリ」で心理カウンセラーを務める夜坂泉だったが、取り調べ直前に即時送還が決定する。監視官の霜月美佳は夜坂を送還するため、執行官の宜野座伸元らと共に青森へ向かうが……。

テレビ版と15年公開の劇場版も手がけた塩谷直義が監督を務める。

サスペリア」(1月25日公開) (R15+)

映画史に名を刻むダリオ・アルジェントの傑作ホラーを、「君の名前で僕を呼んで」のルカ・グァダニーノ監督が大胆にアレンジし、オリジナル版とは異なる視点から新たに描いた。

1977年、ベルリンの世界的舞踊団「マルコス・ダンス・カンパニー」に入団するため、米ボストンからやってきたスージー・バニヨンは、オーディションでカリスマ振付師マダム・ブランの目に留まり、すぐに大きな役を得る。しかし、マダム直々のレッスンを受ける彼女の周囲では不可解な出来事が続発し、ダンサーたちが次々と謎の失踪を遂げていく。一方、患者だった若きダンサーが姿をくらまし、その行方を捜していた心理療法士のクレンペラー博士が、舞踊団の闇に近づいていくが……。

「フィフティ・シェイズ」シリーズのダコタ・ジョンソンほか、ティルダ・スウィントンクロエ・グレース・モレッツら豪華女優陣が共演。イギリスの世界的ロックバンド「レディオヘッド」のトム・ヨークが映画音楽を初めて担当した。

ジュリアン」(1月25日公開)

本作が長編デビューとなるフランスの新鋭グザビエ・ルグランが、第74回ベネチア国際映画祭で最優秀監督賞を受賞したヒューマンドラマ。

離婚したブレッソン夫妻は11歳になる息子のジュリアンの親権をめぐって争っていた。ミリアムは夫のアントワーヌに子どもを近づけたくはなかったが、裁判所はアントワーヌに隔週の週末ごとにジュリアンへの面会の権利を与える。アントワーヌはジュリアンに、共同親権を盾にミリアムの連絡先を聞き出そうとするが、ジュリアンは母を守るために必死で嘘をつき続けていた。アントワーヌの不満は徐々に蓄積されていき、やがてジュリアンの嘘を見破るが……。

ナチス第三の男」(1月25日公開) (R15+)

第2次大戦下のナチス・ドイツヒトラーヒムラーにつづく「第三の男」と称されたラインハルト・ハイドリヒを描き、フランスで最も権威のある文学賞「ゴング―ル賞」の最優秀新人賞に輝いたローラン・ビネによる世界的ベストセラー小説「HHhH プラハ、1942年」を、「猿の惑星:新世紀 (ライジング)」のジェイソン・クラーク主演で映画化。

その非道さからヒトラーも恐れ、150万人を超えるユダヤ人虐殺の首謀者として絶大な権力を手にしていったハイドリヒ。その暴走を止めるため、チェコ亡命政府は2人の若き兵士を暗殺チームとしてプラハへ潜入させた。綿密な計画を立て、慎重に待ち続けること数カ月。ついに2人はハイドリヒ暗殺計画決行の朝を迎える。

共演にはロザムンド・パイク、ジャック・オコンネル、ジャック・レイナー、ミア・ワシコウスカ。監督は「フレンチ・コネクション 史上最強の麻薬戦争」のセドリック・ヒメネス

愛唄 約束のナクヒト」(1月25日公開)

「キセキ あの日のソビト」に続く「GReeeeN」の楽曲映画化プロジェクト第2弾。名曲「愛唄」をモチーフに送る青春ラブストーリー。「GReeeeN」自ら脚本に参加し、彼らの実話エピソードをもとにしたオリジナルストーリーで描く。

恋する勇気を持てないまま大人になってしまったトオルは、元バンドマンの旧友・龍也との再会や、運命を変える詩との偶然の出会いを通し、全力で恋と向き合う勇気を得る。ようやく巡り会えた運命の少女・凪の言葉に生きる意味を教えられるトオルだったが、凪にはある秘密があった。

トオルを「虹色デイズ」の横浜流星、凪を「3月のライオン」の清原果耶、龍也を「仮面ライダーエグゼイド」の飯島寛騎がそれぞれ演じる。

そらのレストラン」(1月25日公開)

「しあわせのパン」「ぶどうのなみだ」に続く、大泉洋主演の北海道を舞台に描いたヒューマンドラマシリーズ第3弾。

北海道せたな町の海が見える牧場で、牛を飼いながらチーズ工房を営む亘理は、妻のこと絵、娘の潮莉の家族3人、そして気の合う仲間たちと助け合いながら、幸せに暮らしていた。さらに東京からやって来た牧羊を営む神戸も加わって、それぞれが生産する食材を持ち寄っては、食材のおいしさを楽しんでいた。そんな彼らの食材を目当てに、ある日札幌から有名レストランのシェフがやって来る。彼の調理により、食材がさらにおいしくなることに感動した亘理は、この味をもっと多くの人たちに知ってほしいと、仲間とともに1日だけのレストランをオープンさせることを思いつく。

大泉が主人公・亘理役を演じるほか、本上まなみ岡田将生マキタスポーツ小日向文世らが脇を固める。監督は「神様のカルテ」シリーズの深川栄洋

あした世界が終わるとしても」(1月25日公開)

テレビアニメ「イングレス」などのアニメ制作会社クラフタースタジオが、日本独自のアニメーション表現をフルデジタルで実現する「スマートCGアニメーション」映画第1弾として手がけたオリジナル劇場用アニメーション。

幼い頃に母を亡くして以来、心を閉ざしてきた高校3年生の真と、そんな彼をずっと見守ってきた幼なじみの琴莉。ようやく一歩を踏み出そうとした2人の前に、突然、もうひとつの日本からやって来たもうひとりの“僕”が現れ……。

岩井俊二監督作や宮崎駿監督作のCGスタッフを担当してきた櫻木優平が監督・脚本を手がけた。人気シンガーソングライターのあいみょんが主題歌を担当。

ヴィクトリア女王 最期の秘密」(1月25日公開)

あなたを抱きしめる日まで」のジュディ・デンチとスティーブン・フリアーズ監督が再びタッグを組み、英国女王とインド人使者の交流を描いたドラマ。

1887年、ビクトリア女王の在位50周年記念式典。記念硬貨の贈呈役に選ばれたアブドゥルは、英領インドからイギリスへとやってくる。最愛の夫と従僕を亡くした孤独から心を閉ざした女王ビクトリアは、王室のしきたりなどにも臆することなく、まっすぐな笑顔を向けるアブドゥルに心を開き、2人の間には身分や年齢なども超越した深い絆が芽生えていく。そんな女王とアブドゥルをこころよく思わない周囲の人びとが2人を引き離そうと動き出し、やがて英国王室を揺るがす大騒動へと発展してしまう。

デンチが1997年の「Queen Victoria 至上の恋」に続き、2度目のビクトリア女王役を演じ、「きっと、うまくいく」のアリ・ファザルがアブドゥル役を演じる。

がっこうぐらし!」(1月25日公開)

2015年にテレビアニメ化もされて話題となった、海法紀光千葉サドルによる異色学園ホラーマンガを実写映画化。秋元康プロデュースによるオーディション番組から誕生したアイドル「ラストアイドルファミリー」の阿部菜々実長月翠間島和奏、清原梨央の4人がメインキャストを演じ、「リアル鬼ごっこ」の柴田一成監督がメガホンをとった。

私立巡ヶ丘学院高等学校・学園生活部。シャベルを愛する胡桃、ムードメーカーの由紀、リーダー的存在の悠里、この部活に所属している彼女たちは学校で寝泊まりし、24時間共同生活を送る「がっこうぐらし」を満喫していた。屋上の菜園で野菜をつくり、みんなと一緒にご飯を食べて、おしゃべりをする。そんな楽しい彼女たちの学園生活が、校舎にはびこる「かれら」の存在によって一変する。大量の「かれら」の襲撃に、彼女たちだけで立ち向かうこととなるが……。

サイバー・ミッション」(1月25日公開)

日本から初の海外進出作品となる山下智久が出演し、韓国のアイドルグループ「SUPER JUNIOR」の元メンバー・ハンギョンやリディアン・ボーン、リー・ユエンと、アジアの若手スターが顔をそろえたサイバーアクション。

オタク系プログラマーのハオミン(ハンギョン)がかつてハッキング対決で負かしたコードネーム・ゼブラは裏世界の仕事に手を染め、ハオミンを次の大仕事に巻き込むべく、パートナーのスー・イーを介して接触を図ってきた。ゼブラの次のターゲットを探るため、ハオミンは覆面捜査官として、ゼブラ側に潜入。ゼブラのバックに裏世界の大物・モリタケシ(山下智久)が関係していることが明らかとなるが……。

デイアンドナイト」(1月26日公開)

俳優・山田孝之がプロデューサーに専念し、「善と悪はどこからやってくるのか」をテーマに描いたオリジナルドラマ。山田と同じ事務所に所属する俳優の阿部進之介が企画・原案から携わり、長編映画に初主演。山田は俳優として出演はせず、プロデューサーに専念したほか、脚本にも名を連ねている。

明石幸次は父の自殺で実家へと戻ってきた。明石の父は大手企業の不正を内部告発したことから自殺にまで追いやられ、家族も崩壊寸前となっていた。そんな明石に手を差し伸べたのは北村という男だった。北村は児童養護施設のオーナーとして、父親同然に孤児たちを養いながら、「子どもたちを生かすためなら犯罪もいとわない」という清濁を共存させた道徳観を持っていた。児童養護施設で生活する少女・奈々は、北村に傾倒していく明石を案じていたが、復讐心が次第に増幅し、明石の中の善悪の境界線が瓦解していく。

主人公・明石役を阿部、北村役を安藤政信、奈々役を清原果耶がそれぞれ演じる。監督は「青の帰り道」などを手がけた藤井道人

天才作家の妻 40年目の真実」(1月26日公開)

アカデミー賞に6度ノミネートされているベテラン女優グレン・クローズが、世界的作家の夫を慎ましく支えてきた妻・ジョーンに扮し、夫婦の絆や人生の意味とは何かを描いたヒューマンドラマ。

現代文学の巨匠ジョゼフがノーベル文学賞を授与されることになり、ジョゼフと妻のジョーンは息子を伴い、ノーベル賞の授賞式が行われるストックホルムを訪れる。しかし、そこでジョゼフの経歴に疑いを抱く記者ナサニエルと出会い、夫婦の秘密について問いただされる。実は若い頃から文才に恵まれていたジョーンは、あることがきっかけで作家になることをあきらめた過去があった。そしてジョゼフと結婚後、ジョーンは夫の影となり、世界的作家となる彼の成功を支えてきたのだが……。

夫ジョゼフ役は「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズなどに出演するベテラン俳優のジョナサン・プライスが務めた。

 

というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。

*1:モニタリング、帰れま10ホンマでっか!?TV、脱力タイムズ、鉄腕DASHと局の垣根を超え、どの番組も話題となった

<週刊興行批評>冬休みの興行を振り返る

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今週は先週末のランキングと冬休み映画の興行収入を振り返ってみたいと思います。

 

 

1.先週末のランキング

それでは、先週末のランキングを見てみましょう。

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1位は初登場Fate/stay night [Heaven’s Feel] II. lost butterfly」。動員27万7000人、興収4億9100万円をあげた。第1章のオープニングと比較すると動員比で112%、興収比118%と、いずれも上回る好調なスタート。1月14日(月・祝)までの累計では、動員36万3000人、興収6億円を突破している。

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2位は「ボヘミアン・ラプソディ」。土日2日間で動員27万2000人、興収3億9800万円をあげた。1月14日(月・祝)までの累計では、動員683万人、興収94億円を突破し、「劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」(92.3億円)を抜いて2018年公開作品の興行収入1位となり、歴代興収ランキングでは39位まで順位をあげている。


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3位は「シュガー・ラッシュ:オンライン」。土日2日間で動員18万2000人、興収2億3200万円をあげた。累計では動員264万人、興収32億円を突破した。

4位は「ドラゴンボール超 ブロリー」。累計では動員282万人、興収36億円を突破。

5位は「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」。累計で動員67万人、興収8億円を突破した。

6位は初登場クリード 炎の宿敵」。公開初日(11日)からの4日間で動員12万1445人、興収1億5635万8100円となっている。
7位は「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」。累計で動員459万人、興収63億円を突破。
8位は「ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow」。

9位は「アリー/スター誕生」。累計で動員91万人、興収12億円を突破した。

10位は「仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER」。累計で動員115万人、興収14億円目前に迫っている。

という結果になった。

 

2.冬休み映画の興行収入を振り返る!

冬休みも終了したので、冬休み映画の興行収入の状況を見ていきたいと思います。

↑こちらで冬休み映画の興行予想はしましたが、果たして当たっているのでしょうか??

 

1位 「ボヘミアン・ラプソディ」 94.3億円

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1位になったのはクイーン、フレディ・マーキュリーの伝記映画。

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11月上旬公開ながらここまで失速することなく、クチコミやメディアでの相次ぐクイーン特集も相まって2018年のNo.1ヒットとなった本作。

果たして、このヒット、どこまで伸びるのか?

2位 「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」  63.8億円

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2位にはハリー・ポッターのスピンオフ、ファンタビの第2作がランクイン。

前作の「魔法使いの旅」(73.4億円)に届くことはできなかったが、安定の大ヒットとなった。

3位 「ドラゴンボール超 ブロリー」 36.3億円

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冬休みに続々と公開されたアニメ映画の中でもトップになったのはドラゴンボール

「復活の「F」」は37.4億円だが、それを超えるのも難しくはないようだ。

4位 「シュガー・ラッシュ:オンライン」 32.5億円

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ドラゴンボールに続き、ディズニーアニメ「シュガー・ラッシュ」の続編が4位。今後の動向次第ではドラゴンボールを超え、冬休みアニメとして1位になる可能性もあり。

3週連続で1位を獲得し、前作(30億円)を突破する成績となった。

5位 「仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER」 13.9億円

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5位は佐藤健が出演してることでも話題になった冬の仮面ライダー映画。

前回の冬の仮面ライダー映画「仮面ライダー 平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー」(12.8億円)を超え、冬の仮面ライダー映画最大のヒットに。

6位 「アリー/スター誕生」 12.2億円

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ブラッドリー・クーパーが監督・出演、レディー・ガガが映画初主演でも話題になったアリーは6位。

全世界では大ヒット・社会現象だったが、日本ではパッとしない結果に。

7位 「グリンチ」 11.6億円

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7位にはミニオンでお馴染みイルミネーションの新作。

大泉洋が主人公の声をすることでも話題となった一作だったが、近年のイルミネーションの躍進から見れば、少し物足りない成績。だが、それでも10億円という大台を突破した。

8位 「映画 妖怪ウォッチ FOREVER FRIENDS」 11.5億円

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ここ最近の冬休みの定番になっている「妖怪ウォッチ」の劇場版は8位。

作品を追うごとに興行収入は減りつつあり、今年は10億円を超えるのがやっとというところだろうか?

なお、次回作の予告が上映はされなかったというが、今年も妖怪ウォッチの新作を観ることは果たしてできるのだろうか?

9位 「来る」 8.5億円

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「告白」の中島哲也監督×岡田准一妻夫木聡黒木華松たか子小松菜奈出演の「来る」は9位に。

独特の世界観を持つ本作はどうやらあまり観客を強く来させようとはしなかったようだ。

10位 「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」 8.3億円

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またもや、大泉洋主演作のこちらの作品は10位。

興収10億以上のヒットも見込める数字になってきた。

 

ちなみに、「くるみ割り人形と秘密の王国」が6.9億円、「ニセコイ」は4.8億円、「春待つ僕ら」は1.6億円という結果に。

 

というわけで、冬休み映画の結果はこうなった。「ボヘミアン・ラプソディ」のメガヒットは目を見張るものがあります…

 

3.今週の注目作

マスカレード・ホテル」(1月18日公開)

東野圭吾のベストセラー小説「マスカレード」シリーズの第1作を映画化。

都内で3件の殺人事件が発生した。現場にはいずれも不可解な数字の羅列が残されていたことから、連続殺人事件として捜査が開始される。警視庁捜査一課のエリート刑事・新田浩介は、その数字が次の犯行場所を予告していること、そしてホテル・コルテシア東京が4件目の犯行場所になることを突き止める。犯人を見つけるためホテルのフロントクラークに成りすまして潜入捜査に乗り出した新田は、教育係である優秀なフロントクラーク・山岸尚美と衝突を繰り返しながら、事件の真相に近づいていく。

刑事の新田役に初の刑事役となる木村拓哉、ヒロインとなるホテルマンの尚美役に長澤まさみなど豪華キャストも注目される作品。

ミスター・ガラス」(1月18日公開)

M・ナイト・シャマラン監督によるブルース・ウィリスサミュエル・L・ジャクソン共演の「アンブレイカブル」、ジェームズ・マカヴォイ主演の「スプリット」のその後を描いたサスペンススリラー。

フィラデルフィアのとある施設に、それぞれ特殊な能力を持つ3人の男が集められる。不死身の肉体と悪を感知する力を持つデヴィッド(ブルース・ウィリス)、24人もの人格を持つ多重人格者ケヴィン(ジェームズ・マカヴォイ)、驚くべきIQの高さと生涯で94回も骨折した壊れやすい肉体を持つミスター・ガラス(サミュエル・L・ジャクソン)。彼らの共通点は、自分が人間を超える存在だと信じていること。精神科医ステイプルは、すべて彼らの妄想であることを証明するべく、禁断の研究に手を染めるが……。

TAXi ダイヤモンド・ミッション」(1月18日公開) 

リュック・ベッソンが製作・脚本を手がける人気カーアクションシリーズ第5弾。

最高のドライビングテクニックを持ちながら、問題だらけの警官マロはパリ警察から地方都市マルセイユへ左遷されてしまう。赴任先のマルセイユ警察は、フェラーリなどの高級車を使ったイタリアの宝石強盗団に頭を悩ませていた。強盗団に対抗するため、時速300キロ超えの伝説のタクシー・プジョー407を手に入れようとするマロは、タクシーの持ち主ダニエルの甥で、間抜けなタクシー運転手エディとタッグを組むはめに。そんな中、世界最大級のダイヤモンド「カシオペア」が5日後に到着するという知らせが入る。強盗団は用意周到な完璧な作戦でダイヤモンドを盗み出そうとしていた……。

「TAXi(4)」までのキャストを刷新し、マロ役のフランク・ガスタンビドとエディ役のマリク・ベンタルハが新コンビとして登場。2人が企画、製作も担当し、ガスタンビドが監督を務めた。

マイル22」(1月18日公開) (R15+)

ローン・サバイバー」「バーニング・オーシャン」「パトリオット・デイ」に続き、マーク・ウォールバーグピーター・バーグ監督が4度目のタッグを組んだアクションサスペンス。

何者かに国家レベルの危険物質が盗まれた。その行方を知るリー・ノアーは重要参考人として政府の保護下にあったが、そんなノアーを抹殺するため武装勢力が送り込まれる。ジェームズ・シルバ率いるCIAの機密特殊部隊はノアーを国外脱出させるため、インドネシアアメリカ大使館から空港までの22マイル(約35.4キロ)を、武装勢力の攻撃を浴びながら、ノアーを護送するミッションに挑む。

ウォールバーグがシルバを演じるほか、「ザ・レイド」シリーズ、「スター・ウォーズ フォースの覚醒」のイコ・ウワイス、ドラマ「ウォーキング・デッド」のローレン・コーハン、初代UFC世界女子バンタム級王者のロンダ・ラウジー、「RED レッド」シリーズのジョン・マルコビッチらが顔をそろえる。

ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー」(1月18日公開)

今年生誕100周年を迎える小説家J・D・サリンジャーの半生を描いたドラマ。

1939年、作家を志しコロンビア大学の創作学科に編入した20歳のサリンジャーは、大学教授ウィット・バーネットのアドバイスで短編小説を書き始める。出版社への売り込みを断られ続ける中、ようやく掲載が決定するが、太平洋戦争のぼっ発によって、その掲載は見送られてしまう。召集により戦地に赴いたサリンジャーは戦争の最前線で地獄を経験し、終戦後もそのトラウマに悩まされながら、初長編「ライ麦畑でつかまえて」を完成させる。この作品の成功により、突如として名声を手に入れたサリンジャーだったが……。

サリンジャー役を「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のニコラス・ホルト、バーネット役をケヴィン・スペイシーがそれぞれ演じる。監督は「大統領の執事の涙」の脚本を手がけ、本作が長編監督デビュー作となったダニー・ストロング。

チワワちゃん」(1月18日公開) (R15+)

ヘルタースケルター」「リバーズ・エッジ」など、1980~90年代にかけて数多くの人気作品を送り出した漫画家の岡崎京子が94年に発表した同名漫画を実写映画化。

ある若者グループのマスコット的存在で「チワワ」と呼ばれていた女性が、バラバラ遺体となって東京湾で発見される。チワワの元彼や親友など残された仲間たちは、それぞれがチワワとの思い出を語り出すが、そこで明らかになったのは、チワワの本名も境遇を誰も知らないまま、毎日バカ騒ぎをしていたということだった。

SNSが普及した現代の東京を舞台に、門脇麦成田凌寛一郎玉城ティナ、吉田志織、村上虹郎らが演じる若者たちが繰り広げる青春を描いた群像劇。監督は、自主映画「SLUM-POLIS」などで注目され、「THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY リミット・オブ・スリーピング ビューティ」で商業デビューした弱冠27歳の新鋭・二宮健。

夜明け」(1月18日公開)

是枝裕和西川美和作品で監督助手を務めた広瀬奈々子の監督デビュー作。

ある日、川辺を歩いていた初老の哲郎は、水際に倒れていた1人の青年を見つける。哲郎の自宅で介抱された青年は自ら「シンイチ」と名乗った。哲郎とシンイチは徐々に心を通わせ、哲郎は自身が経営する木工所でシンイチに技術を教え、周囲もシンイチを受け入れていった。しかし、シンイチは本名を明かすことができないある秘密を抱えており、哲郎もまた決して忘れることができない過去があった。

柳楽優弥がシンイチ役、哲郎役は小林薫が演じる。

バジュランギおじさんと、小さな迷子」(1月18日公開)

インド人青年と、声を出せないパキスタンから来た少女が、国や宗教を超えて織り成す2人旅をあたたかく描き、世界各国でヒットを記録したインド映画。

幼い頃から声が出せない障がいを持つシャヒーダーは、パキスタンの小さな村からインドのイスラム寺院に願掛けにやってきた。しかし、その帰り道で母親とはぐれてしまい、1人インドに取り残されてしまう。そんなシャヒーダーが出会ったのは、正直者でお人好しなパワンだった。ヒンドゥー教ハヌマーン神の熱烈な信者であるパワンは、ハヌマーンの思し召しと、シャヒーダーを預かることにするが、彼女がパキスタンイスラム教徒だと分かり驚がくする。長い年月、さまざまな部分で激しく対立するインドとパキスタン。しかし、パワンはシャヒーダーを家に送り届けることを決意し、パスポートもビザもない、国境越えの2人旅がスタートする。

主人公パワンをインド映画界の人気スター、サルマーン・カーンが演じる。

映画刀剣乱舞」(1月18日公開)

刀剣を擬人化した「刀剣男士」を率い歴史を守るために戦う刀剣育成シミュレーションゲームで、アニメ化やミュージカル舞台化もされてきた「刀剣乱舞 ONLINE」を実写映画化。

織田信長本能寺の変から逃し、歴史の流れを変えようと企む時間遡行軍の企みを阻止したはずの刀剣男士たちのもとに、「織田信長生存」の一報が届く。本来の歴史を取り戻すため、刀剣男士たちは再び過去へと出陣するが、信長生存の影には怪しい影がうごめき、時間遡行軍も立て続けに歴史に介入してくる。やがて三日月宗近は、敵の本当の狙いに気づくが……。

舞台版「刀剣乱舞」でも三日月宗近を演じた鈴木拡樹ほか、荒牧慶彦、和田雅成ら2.5次元舞台を中心に活躍する若手俳優が多数出演。監督は「百瀬、こっちを向いて。」「暗黒女子」の耶雲哉治。脚本は「進撃の巨人」「牙狼 GARO」シリーズなどを手がける小林靖子

カイジ 動物世界」(1月18日公開)

実写映画化も話題を呼んだ人気コミック「賭博黙示録カイジ」を中国で映画化。

定職にも就かず自堕落な生活を送っていた青年カイジは、友人にだまされて5300万円もの借金を負ってしまう。窮地に陥った彼は、負債者に借金一括返済のチャンスを与えるというギャンブル船「デスティニー」に乗り込むことに。謎の組織が取り仕切るそのギャンブルは、勝てば借金帳消しだが、負ければ命の保障はない。人生の一発逆転を狙い、命をかけた究極のゲームに挑むカイジだったが……。

カイジ役を中国の人気俳優リー・イーフォン、日本版の利根川にあたるアンダーソン役を「アントマン」シリーズのマイケル・ダグラスがそれぞれ演じた。監督・脚本は「メモリー First Time」のハン・イエン。

 

というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。

<週刊興行批評>「ボヘミアン・ラプソディ」は2018年映画の女王(クイーン)になれるのか?

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新年あけましておめでとうございます。

さあ、今年も興行収入を追っていきたいと思いますが、今週は2週分のランキングと今週初登場した「ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow」、未だに上位に立つ「ボヘミアン・ラプソディ」の動向に注目したいと思います。

 

 

1.2週分のランキング

まずは先々週末のランキングを見てみましょう。

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1位は2週連続で「シュガー・ラッシュ:オンライン」。土日2日間で動員28万7000人、興収3億6400万円をあげた。

2位は4位からランクアップした「ボヘミアン・ラプソディ」。土日2日間で動員24万5000人、興収3億6400万円をあげ、興収では「シュガー・ラッシュ:オンライン」とほんのわずかな差まで詰め寄った。12月30日までの累計では動員521万人、興収72億円を突破し、歴代興収ランキング82位にランクイン。

3位は「ドラゴンボール超 ブロリー」。土日2日間で動員22万5000人、興収2億9700万円をあげた。

4位は5位からランクアップした「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」。土日2日間で動員13万5000人、興収1億8900万円をあげた。

5位は「仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER」。1月2日時点で興収10億円を突破し、冬の仮面ライダー映画シリーズの歴代最速記録となっている。

6位は8位からランクアップした「映画 妖怪ウォッチ FOREVER FRIENDS」。
7位は初登場こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」。
8位は「グリンチ」、9位は「アリー/スター誕生」、10位は「ニセコイ」という結果になった。

それでは、引き続き先週末のランキングを見てみましょう。

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1位は3週連続で「シュガー・ラッシュ:オンライン」。土日2日間で動員23万人、興収2億9400万円をあげ、累計では動員217万人、興収26億円を突破している。

2位は「ボヘミアン・ラプソディ」。土日2日間で動員22万8000人、興収3億3600万円をあげた。動員では及ばなかったものの、興収では「シュガー・ラッシュ:オンライン」を上回り1位。累計では動員612万人、興収84億円を超え昨年公開の洋画1位に躍り出た。

3位は「ドラゴンボール超 ブロリー」。土日2日間で動員12万4000人、興収1億6700万円をあげ、累計では動員260万人、興収33億円を突破。

4位は7位からランクアップした「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」。土日2日間で動員9万7000人、興収1億2400万円とオープニング2日間を上回る成績をあげ、累計では動員45万人、興収5億円を突破。大泉洋高畑充希が年末年始にかけてテレビ番組での番宣出演などが功を奏したか?

5位は「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」。累計で動員443万人、興収61億円を突破。

6位は「仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER」。累計で動員101万人、興収12億円を突破。
7位は9位からランクアップした「アリー/スター誕生」。累計で動員73万人、興収9億円を突破。
8位は初登場ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow」。

9位は「映画 妖怪ウォッチ FOREVER FRIENDS」。累計で動員93万人、興収10億円を突破した。

10位は「グリンチ」という結果になった。

 

2.興行チェック!「ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow

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さあ、先週末公開された映画は人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の劇場版だ。

が、初登場の成績は8位と物寂しい結果となった。

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こちらは過去にヒットした深夜アニメの映画の興収を比較したデータだ。

こう比べると物寂しさが余計に増した感じがある。

ちなみに公開規模はμ'sのほうのラブライブまどマギFateと同規模の公開館数ではある。

果たして、正月休みにぶつけたからヒットしてないと言えるのだろうか?

色々と言いたくなったり考えたくなるデータだが、このままだと興行収入は10億を超えるのも厳しいだろう。

 

3.興行チェック!「ボヘミアン・ラプソディ

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9週経った現在も2位と上位にランクインしている本作。

当ブログでは「ボヘミアン・ラプソディ」の興行収入の動向をチェックしてきましたが、まさか80億までヒットするとは個人的には思わなかったですね…

↑冬休み映画の興行収入を予想したときは50〜60億と予想。

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こちらがこれまでの週末の興行収入と累計興行収入

第7週の観客動員数のデータはないが、週末の興行収入については初週末とほぼ変わらない興収を今週も稼いでいるのだ。11月初旬公開ながら、冬休み映画の強力な映画として走り続けた。

そして、今週、累計興収84億円を記録したため、洋画では2018年トップの成績を記録した。

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邦画を含めた2018年全体だと現在3位。「コード・ブルー」(92.3億円)、「名探偵コナン」(91.8億円)を超えることはできるのか。そして、100億円の大台を突破するのか。

さらに、一昨日発表されたゴールデン・グローブ賞では作品賞と主演男優賞(どちらもドラマ部門)を受賞*1。今後のアカデミー賞次第ではさらなるロングランも期待される。

今後の動向に注目だ。

 

4.今週の注目作

クリード 炎の宿敵」(1月11日公開)

「ロッキー」シリーズを新たな主人公アドニスの物語として復活させ、世界中で好評を博した「クリード チャンプを継ぐ男」の続編。

「ロッキー4 炎の友情」で、アドニスの父であり、ロッキーの盟友だったアポロ・クリードを葬ったイワン・ドラコの息子ヴィクターが登場し、アドニスが因縁の対決に挑む姿を描く。

前作から続いてアドニス役をマイケル・B・ジョーダン、ロッキー役をシルベスター・スタローンが演じ、脚本も担当。「ロッキー4」でイワン・ドラコを演じたドルフ・ラングレンも同役で出演。

蜘蛛の巣を払う女」(1月11日公開) (PG12)

世界的ベストセラーのミステリー小説「ミレニアム」シリーズの第4作を映画化。

特殊な映像記憶能力を持つ天才ハッカーで、背中にあるドラゴンのタトゥーが特徴のリスベットは、AIの世界的権威であるバルデル教授から、図らずも開発してしまった核攻撃プログラムをアメリカ国家安全保障局NAS)から取り戻してほしいと頼まれる。依頼を受けて陰謀の裏を探っていたリスベットは、やがて16年前に別れた双子の姉妹カミラの存在にたどり着き、カミラが仕かけた罠にはまってしまう。

前作「ドラゴン・タトゥーの女」に続く物語となり、主人公のリスベット役をルーニー・マーラからテレビドラマ「ザ・クラウン」や映画「ファースト・マン」などで活躍するクレア・フォイが演じ、監督をデヴィッド・フィンチャー(本作では製作総指揮を担当)から「ドント・ブリーズ」で注目されたフェデ・アルバレスが務めるなど、メインスタッフ&キャストは新たな顔ぶれに。

喜望峰の風に乗せて」(1月11日公開) 

1968年、イギリス。ヨットによる単独無寄港世界一周を競うゴールデン・グローブ・レースが開催されることになり華々しい経歴を持つセーラーたちが参加する中、航海計器の会社を経営するビジネスマン、ドナルド・クロウハーストが名乗りをあげる。アマチュアの果敢な挑戦にスポンサーも現われ、家族や周囲の期待に押されながら出航するドナルド。そんな彼を待ち受けていたのは、過酷な自然と耐え難い孤独、そして自分自身の思いがけない行動だった。

博士と彼女のセオリー」のジェームズ・マーシュ監督が「英国王のスピーチ」のコリン・ファースを主演に迎え、実話をもとに描いた海洋冒険ドラマ。共演には「ナイロビの蜂」のレイチェル・ワイズ、「ワンダーウーマン」のデビッド・シューリス

この道」(1月11日公開)

「あめふり」「ペチカ」「この道」など数々の童謡を残した詩人・北原白秋の波乱に満ちた半生を、音楽家山田耕筰との友情とともに描いていくヒューマンドラマ。

天賦の才を持ちながら、酒におぼれ、隣家の人妻に手を出して姦通罪で入獄するなど、自由奔放な天才詩人・北原白秋。ドイツ留学を経て、日本初の交響楽団を結成した生まじめな性格の秀才音楽家山田耕筰。児童文学誌「赤い鳥」を発刊した鈴木三重吉は「日本の子どもたちに、日本人による童謡を創ろう」と、性格も生き方も異なるこの2人に童謡創作の白羽の矢を立てる。2人は才能がぶつかりあいながらも、関東大震災の被害で意気消沈する子どもたちを元気づけるため、数々の童謡を世に送り出す。しかし、時勢は戦時下へと突入し、2人は子どもたちを戦場へ送り出すための軍歌を作ることを命ぜられてしまう。

北原白秋大森南朋山田耕筰EXILE AKIRAが演じ、「陽はまた昇る」「半落ち」の佐々部清監督がメガホンをとった。

緊急検証!THE MOVIE ネッシーvsノストラダムスvsユリ・ゲラー」(1月11日公開)

CS放送ファミリー劇場で2012年から放送されているオカルトバラエティ番組「緊急検証!」の劇場版。

かつては日本中で一大ブームとなりながら、現在ではいわゆるオワコン状態となっているオカルト。そんな中、この番組は最新のプレゼンテーションを展開し、平成のオカルトシーンを牽引してきた。今回の劇場版では、番組でもおなじみの飛鳥昭雄山口敏太郎中沢健による通称「オカルト三銃士」の3人が、スプーン曲げのユリ・ゲラーノストラダムスの大予言ネス湖の怪獣ネッシーなど、かつて大ブームを巻き起こしたオカルト案件の数々を、イギリス・ネス湖への取材敢行などスケールアップした内容で徹底検証していく。

 

平成最後になって映画館でオカルト映画とは…

劇場版 Fate/stay night Heaven's Feel II. lost butterfly」(1月12日公開) (PG12)

TYPE-MOONの人気PCゲーム「Fate/stay night」で、ヒロインのひとりである間桐桜を通じて「聖杯戦争」の真実に迫ったシナリオルート「Heaven's Feel」(通称・桜ルート)をアニメ化した劇場版3部作の第2章。

10年ぶりに冬木市で始まった戦争は、「聖杯戦争」の御三家と言われた間桐家の当主・間桐臓硯の参戦により、歪みが生じていく。一方、魔術師(マスター)として参戦していた衛宮士郎は傷つき、英霊(サーヴァント)のセイバーを失ってしまう。それでも士郎は、桜を守るため戦い続ける。そんな士郎の身を案じる桜だったが、彼女自身もまた、魔術師の宿命に捕らわれていく。

 

というわけで、今週は以上。閲覧ありがとうございました。

 

*1:アメリカでは批評家の評価も低くく、受賞は難しかったが、予想外の受賞であった。

<週刊興行批評>2018年の映画界を興行収入で振り返る!

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さあ、2018年も今日で最後。2018年最後のこのコーナーは2018年を"興行収入"という視点から振り返ろうと思います。

 

 

1.日本の興行収入ランキングトップ10

まずは日本の興行収入を邦画、洋画別に見ていくことにしましょう。

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ご覧のような結果になった。さあ、ここからは様々なトピックを引き合いにしながら、今年の映画界を見ていきたい。

2.今年の日本映画界を振り返ろう!

今年はフジテレビ映画が強し!

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今年の邦画トップ10のうち8作品がテレビ局が製作に参加している作品だった(赤がフジテレビ、黄が日本テレビ、緑がテレビ朝日、青がテレビ東京)。

本数で言えば、日本テレビが強いと感じるが、注目すべきはフジテレビ。

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ここ最近のフジドラマでも高視聴率を記録した「コード・ブルー」を映画化し、見事に洋邦合わせても今年トップを勝ち取った。ちなみにフジテレビ映画がトップに輝くのは2012年の「BRAVE HEARTS 海猿」以来となる*1

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そして、「万引き家族」。2013年の「そして父になる」以降是枝裕和作品を支えてきたのもフジテレビ。そして、今作でついにカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞。それも相まって興行収入40億を突破する大ヒットとなった。

その他にも今年、フジテレビは「今夜、ロマンス劇場で」や「いぬやしき」、「累 -かさね-」、「人魚の眠る家」、「グリンチ」、そして現在大ヒットしている「ドラゴンボール超 ブロリー」とコンスタントにヒットを連発。評価の高い作品もいくつかあるなど数字でも質でもフジテレビはテレビ局映画の中でも抜き出た1年だった。

ちなみに来年は木村拓哉主演の「マスカレード・ホテル」、「テルマエ・ロマエ」の監督が描く「翔んで埼玉」、月9ドラマの映画化「コンフィデンスマンJP」、ワンピースの新作や三谷幸喜監督の新作など期待作が続々と公開される予定だ。

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ついに来た!コナンで90億!!

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今年のGWの映画界を掻っ攫っていったのは間違いなくコナン、安室さんであろう。

名探偵コナン ゼロの執行人」は91.8億円を記録。

毎年、GW映画でもしっかりヒットするコナン映画。最近は63.3億(「純黒の悪夢」)→68.9億(「から紅の恋歌」)と毎年60億以上叩き出すシリーズになっていたが、ここに来て、さらなる数字、90億を叩き出したのだ。

毎年公開される映画で90億もの数字をあげるのはなかなか出来ない、いや、初めてのことだろう。

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来年は怪盗キッドをメインにした「紺青の拳」が公開。果たしてコナン映画で100億円を稼ぎ出す未来はあるのか?

今年のアニメ映画、どう見る?

今年はアニメ映画が邦画は4本、洋画は3本ランクイン。

・邦画アニメ

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まずはドラえもん。「STAND BY ME ドラえもん」を除けば毎年公開されてるドラえもんシリーズとして過去最高の成績を残した。

脚本に川村元気、ゲスト声優には大泉洋長澤まさみ。主題歌には星野源と強力な布陣で挑み、それが実った形だ。

来年の「のび太の月面探査記」もどれだけヒットするかに注目だ。

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続いて、ポケモン。昨年の「キミに決めた!」(35.5億)には劣ってしまったものの、30億を稼ぎ、20年以上経っても人気シリーズの一つとなっている。

来年は「ミュウツーの逆襲 EVOLUTION」が公開されることに加えて、ハリウッドでは「名探偵ピカチュウ」の実写版も公開。来年は映画界もポケモン一色になる?

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そして、今年、東宝細田守監督の新作「未来のミライ」が公開されるも、前作「バケモノの子」(58.5億)から大きく劣ってしまい、夏休み映画としては物足りない成績となってしまった。

来年は同時期に新海誠監督の新作「天気の子」が公開。こちらはしっかりとヒットしていただきたい。

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その他にも日本アニメはクレヨンしんちゃんが昨年を超える18.3億僕のヒーローアカデミア15億の大ヒット。プリキュアが過去最高の11億円を稼ぎ出した。

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そして、今年、日本アニメでも評価の高かった「ペンギン・ハイウェイ」と「若おかみは小学生!」はそれぞれ3.0億2.3億という結果となった。

・洋画アニメ

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まずは「リメンバー・ミー」と「インクレディブル・ファミリー」。それぞれ50億48億を稼いだ。さすが、ディズニー/ピクサーブランドは健在である。

来年、ディズニーアニメは「アナと雪の女王2」、ピクサーは「トイ・ストーリー4」が公開。100億円を突破するか注目を集めたい。

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続いて、「ボス・ベイビー」。「マダガスカル3」以降途絶えていたドリームワークスが久々の日本公開*2。蓋を開ければドリームワークスアニメ映画で最大のヒットとなった。

来年は「ヒックとドラゴン3」が公開される予定。この勢いでドリームワークスアニメが再び、日本で立て続けに公開となるのか、気になるところ。

漫画実写映画は銀魂の一人勝ち!

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今年も数多くの漫画の実写映画が製作されたが、邦画のランキングで漫画原作の映画は銀魂2DESTINYだけだ。

DESTINYに関しては昨年公開ではあるが、今年公開の括りで言うと、銀魂2の一人勝ちという状態だ。

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↑今年の漫画実写邦画の興収を一覧にしてみた。

今年はヒットの数字と云える10億円に到達した作品は3作品だけだった。

ちなみにFilmarksの評価数字も併せて載せてみたが、必ずしも評価が低いから興収が低いというのも言い難い作品がいくつかある。

今年は銀魂2が一人勝ちしたが、来年は「キングダム」や「賭ケグルイ」、「ザ・ファブル」、「東京喰種2」あたりに注目したい。

カメラを止めるな!」はジャパニーズドリームを示した!

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今年の映画を挙げる中で「カメラを止めるな!」は避けて通れない。

公開館数わずか2館からスタートし、高評価の嵐に7月にはアスミック・エースとの共同配給が発表され、8月には大手シネコンでも上映される運びとなった。

さらに、作品だけに留まらず、上田慎一郎監督の過去作公開や俳優たちはゴールデンタイムのドラマに出演*3と正しくアメリカンドリームならぬジャパニーズドリームを築き上げてしまった。

ジャニーズ映画はどうなのか?

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今年は何かと不祥事も多かったジャニーズ事務所。映画界ではどうだろうか?

先ほど言及したように山下智久主演、有岡大貴出演の「コード・ブルー」は今年最大、堂本剛出演の「銀魂2」が36億円と大ヒット。

木村拓哉×二宮和也共演でも話題になった「検察側の罪人」は29.0億円とこちらも大ヒット。

TOKIO長瀬智也主演「空飛ぶタイヤ」は16.7億円櫻井翔主演の「ラプラスの魔女」が13.8億円岡田准一主演の「散り椿」が7.9億円、今年デビューしたKing & Princeの平野紫耀主演の「ういらぶ。」が7.8億円とヒットした。

映画界においてはジャニーズ映画はまだまだ健在といった感じか?

邦画は10億円の壁を越えるのが難しかった1年

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ヒットの基準とも云えるのが10億円。10億を突破した作品は毎年発表される日本映画製作者連盟の興収10億円以上番組に名を連ねることができる。

今年は注目作でも10億円を突破した作品は多くはなかった。

先ほど上げた漫画実写化作品のほかにも大根仁監督の「SUNNY 強い気持ち・強い愛」が9.1億円長澤まさみ×高橋一生の「嘘を愛する女」が9.0億円東映ヤクザ映画の復活を彷彿とさせた「孤狼の血」は6.7億円と実写邦画はメガヒットを産み出すものもあれば、苦戦を強いられる作品も少なくはなかった。

洋画はシリーズ物強し…?

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邦画、洋画それぞれのトップ10の数字を足すと洋画が上回った今年(邦画471.6億、洋画514億)。

洋画はシリーズ物が強い。

まず、ジュラシックシリーズの新作「ジュラシック・ワールド 炎の王国」が80.6億円と洋画の中では今年No.1。

スター・ウォーズに関してはこのあとたっぷりと。

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トム・クルーズの代表的シリーズ「ミッション:インポッシブル」の新作は45.7億円

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スパイ映画の新たなシリーズとも云える「キングスマン」の新作が20.0億円と前作(9.8億円)の倍のヒットを稼ぎ出した。

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オーシャンズ」シリーズは面子を一掃し、「オーシャンズ8」が公開。こちらは15.7億円となった。

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一掃したといえば「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」。こちらも10.5億と前作(11億)とほぼ変わらないヒットとなった。

が、どんなシリーズ物でもヒットするわけではない。

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前作は15.5億を稼いだ「パシフィック・リム」だったが、続編「アップライジン」は7.4億円だった。

前作がその年のベスト映画に挙げる人も多かった一方、本作はそれに続くことは出来なかったようだ。

日本でもスター・ウォーズ疲れは起きている?

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昨年から荒れに荒れているのがSWシリーズ。

昨年公開された「最後のジェダイ」は75億とこちらは大ヒットと云えるが、問題はその半年後に公開された「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」。

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個人的にも調べていく上で意外に思ったのだが、興行収入20.6億円とSWにしてはかなり物寂しい数字になってしまった。

日本でもスター・ウォーズ疲れは起きていたのだ。

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来年には3部作最終章エピソード9が公開。それ以降もシリーズを拡げていくというが、ディズニーとルーカスフィルムはもっと慎重にSWワールドを扱っていただきたいところだ。

音楽映画が強かった一年♪

今年も音楽映画が強かった。

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まず、ヒュー・ジャックマン主演の「グレイテスト・ショーマン」が52億円

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そして、クイーンを題材にした「ボヘミアン・ラプソディ」は67億円で現在も大ヒット上映中。さらなる躍進を見せることは間違いない。

音楽映画は大画面、大音響の映画館には持ってこいのジャンル。

さらには歌うことができる上映会を開催しやすい利点があるなどヒットしやすい傾向にあり、特に近年、それがさらに顕著したということだ。

来年は現在公開中のアリーがどれだけの数字を稼ぐのか。アナ雪2も公開予定で、こちらも配給会社の策次第では色んな上映方式を楽しめることが出来そうだ。

どんどん強くなってる!ヒーロー映画!!

今年もヒーロー映画が数多く公開されたが、今年はしっかりとヒットした作品が多かった。

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まず、「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」。こちらは37.3億円MCU最大のヒットとなった。

他にもMCUでは「ブラックパンサー」が14.6億円、「アントマン&ワスプ」が11.8億円と徐々にMCUブランドが浸透してきている。

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そして、スパイダーマンシリーズからは「ヴェノム」が公開。21.5億円の大ヒット。

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さらにはR指定ヒーローデッドプールの新作も公開され、17.4億円とヒットした。

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来年はMCUキャプテン・マーベルアベンジャーズ4やスパイダーマンの新作、DCからはアクアマンにシャザム!、ジョーカーを主役にした映画が公開される。

MCUとは関係ないものの、スパイダーマンのアニメ映画が公開され(現在、全世界大ヒット中)、X-MENの新作も公開。

日本公開が未定だが、へルボーイの新作やX-MENのスピンオフも公開予定だ。

来年はディズニーのFOX買収でヒーローたちの境遇がどうなるのかにも注目を集めたい。

洋画もヒットする時代へ!

日本の映画業界は「邦高洋低」と云われたり、洋画はヒットするために宣伝や本編への芸能人起用だったりと何かと批判される案件も多い。

が、ここに来て、洋画もしっかりとヒットすることを示し始めた。

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まずはスピルバーグ新作の「レディ・プレイヤー1」は24.1億円。ちなみに同じくスピルバーグ作品の「ペンタゴン・ペーパーズ」は6.2億円

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ディズニーでは「プーと大人になった僕」が24億円

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ワーナーでは「MEG ザ・モンスター」が14.2億円とステイサム久々の大ヒット。ディザスター映画「ジオストーム」は12億円

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ソニーでは凶暴だと話題になった「ピーターラビット」が10.6億円

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SNS上で話題になった映画もヒットしている。「クワイエット・プレイス」は7.7億円、「search/サーチ」が1.7億円と公開規模からするとヒットである。

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また、アカデミー賞作品では「シェイプ・オブ・ウォーター」は7.6億円、「スリー・ビルボード」は3.4億円と近年のアカデミー作品賞受賞作の中ではヒットした年であった(オスカー前に公開をしたFOXには評価したい)。

SNS上で話題になった映画がしっかりとヒット出来る時代になったことの表れではないだろうか。

3.世界はどうなのか?

では、ここで世界の興行収入を見ていくとしよう。

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10本中6本がアメコミ映画。10本中4本がディズニー映画という結果になった。

ちなみにハリウッドがあるアメリカは「ブラックパンサー」が1位となっている。

4.来年はどうなるのか?

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さあ、平成から切り替わる2019年。

来年も様々な映画が公開される。

早速、来週には紅白出場も話題の人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン」の劇場版が公開。

同じく紅白出場の「刀剣乱舞」が来月公開。

そして、ディズニーは「メリー・ポピンズ」の続編、「ダンボ」・「アラジン」・「ライオン・キング」の実写化が待機。

さらには東宝がハリウッドとタッグを組み、「名探偵ピカチュウ」とゴジラの新作を公開。

アニメでは湯浅政明新海誠の新作が公開。

夏休みには「メン・イン・ブラック」や今年話題となった「おっさんズラブ」、スパイダーマン、イルミネーションの「ペット2」が公開。

さらに、秋にはペニーワイズでお馴染み「IT」の続編、冬にはターミネーターSWの新作が公開予定。

公開時期は未定ながらも話題のアニメ「ユーリ!!! on ICE」、ワイスピのデッカード(ステイサム)とホッブス(ロック様)を主人公にした映画チャーリーズ・エンジェルのリブートソニックの実写化ジュマンジの続編ミュージカルのキャッツも公開予定だ。

個人的にはタランティーノの新作も気になるところだ。

 

来年も素敵な映画に出会えますように。今年もありがとうございました。

<追記>

先日、日本映画製作者連盟から2018年の日本年間興行収入が発表されました。

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あれから「ボヘミアン・ラプソディ」は年間No.1、100億突破という大台を達成。

興行収入10億円以上の作品が邦画31本(2017年:38本)、洋画23本(2017年:24本)でした。

*1:↓実写邦画の歴代トップ5は全部フジテレビである↓

*2:ヒックとドラゴン2」や「ペンギンズ FROM マダガスカル ザ・ムービー」は劇場で上映はされているが、規模も小さく、すぐにDVDなどが発売された。

*3:濱津隆之さんはフジの月9、竹原芳子(どんぐり)さんはテレ朝の木9、秋山ゆずきさんは1月のフジの木10に出演